行政

「5G帯の利用促進を掲げる」 総務省

【2016年08月19日】

 総務省は、公衆無線LANサービスを提供する際に留意すべき事項や望ましい事項等を明らかにした「無線LANビジネスガイドライン」(平成25年策定)について、その後の公衆無線LANサービスを取り巻く状況の変化を踏まえて、このほど、本ガイドラインの改正を行い「無線LANビジネスガイドライン」(改正案)を作成した。9月5日までの間、意見公募(パブリックコメント)を実施している。

 無線LANビジネスを取り巻く状況は大きく変化しており、無線LAN機能を搭載したモバイル端末、特にスマートフォンやタブレット端末の飛躍的な増加とともに、公衆無線LANサービスを提供する事業者のほか、携帯電話事業者や一般の店舗や商店街、各自治体が公衆無線LANを利用できる環境整備に積極的に取り組む等、サービスの拡大とともに利用機会が増えているところだ。
 こうした公衆無線LANサービスを取り巻く状況の変化を踏まえて、「無線LANビジネスガイドライン」(改正案)に対し、意見を募集しているもの。
 今後、意見公募の結果を踏まえて、年内を目途に改正後の「無線LANビジネスガイドライン」を公表する予定だ。

 無線LANビジネスガイドライン(案)第2版では、はじめに「ガイドライン制定の背景及び目的」を記載。「本ガイドラインは、平成24年7月に公表された『無線LANビジネス研究会報告書』を踏まえ、公衆無線LANサービスを提供する事業者等の円滑な事業展開及び利用者が安心・安全なサービスを享受できる環境づくりに資することを目的として、公衆無線LANサービス提供者が事業運営を行うに際し留意すべき事項や望ましい事項等を明らかにしたものである。その後、無線LAN機能を搭載したモバイル端末、特にスマートフォンやタブレット端末の飛躍的な増加とともに、無線LANサービスを利用する機会が増加している。また、公衆無線LANサービスを提供する事業者のほか、携帯電話事業者や一般の店舗や商店街、自治体が公衆無線LANを利用できる環境を提供したりするなど、様々な提供主体によるサービスの拡大とともに利用機会が増えてきているなど、ガイドライン制定当時からの公衆無線LANサービスを取り巻く状況の変化が生じている。そこで、このような状況の変化を踏まえて、今般、本ガイドラインの改正を行うこととした」と明記した。
 また、「利用しやすい無線LANとするための留意事項」ではひとつに「5GHz帯の利用促進」を掲げた。ここでは「無線LANが使用する周波数帯のうち、2・4GHz帯においては電波の輻輳等が生じることが増えているため、これからは、一部の周波数帯では屋内利用限定の帯域はあるものの2・4GHz帯に比べ利用可能なチャンネル数が多く、同一エリアにおいて多くのアクセスポイントを共存させることが可能な5GHz帯の利用を促進することが重要である。
 また、5GHz帯における次世代高速無線LAN規格であるIEEE802・ ac に対応し1121た機器が普及してきており、5GHz帯の利用促進においては、このような新しい技術を活用する視点も重要である。5GHz帯の利用を促進するためには、アクセスポイント側と利用者端末側双方の対応が必要となるが、以下の観点からその役割に応じた取組を進めることが望まれる」とし「事業者等は、今後アクセスポイントを新規に導入又は更改する機会を捉えて、2・4GHz帯だけでなく5GHz帯にも対応したデュアルバンド対応のアクセスポイントの導入を検討することが適切と考えられる。2・4GHz帯の輻輳等は、特に多数のアクセスポイントが設置してある繁華街で多く発生していると見込まれることから、各事業者等においては、繁華街に設置しているアクセスポイントに電波の輻輳等が認められる場合は5GHz帯にも対応したアクセスポイントの導入を検討することが望まれる」と示した。
 「大規模災害発生時に備えた留意事項」では、「各事業者等において推奨される対応」の項目で「平成23年3月に発生した東日本大震災、平成28年4月に発生した熊本地震では、避難所等において公衆無線LANが有効な通信手段として機能したことが評価されている。多くの被災者がインターネットへのアクセス手段を求めた中で、公衆無線LANはアクセス手段として有効に活用されたことが認められるため、今後も大規模災害発生時における通信手段の1つとして積極的な活用を図っていくことが期待される。熊本地震においては、携帯電話事業者3者が、『大規模災害発生時における公衆無線LANの無料開放に関するガイドライン』を踏まえ前震発生後、72時間以内に災害用統一SSID『00000JAPAN』(ファイブゼロ・ジャパン)の名称で、通常、有料で提供している公衆無線LANサービスが無料で開放された。  また、九州全域でエリアオーナーが設置したアクセスポイントについても災害モードに切り替え、登録手続なしに利用できる対応が行われた。(略)今後も大規模災害発生時には公衆無線LANサービスを自社の利用者に限定することなく無料で開放する等の措置を講ずることが推奨される」としている。  「地域活性、ビジネス活性化に向けた無線LAN活用における留意事項」では「無線LANは、アクセスポイントを通じた店舗等の情報配信やクーポンの発行による商店街の集客力向上、外国人観光客の誘致、センサーネットワークによる農業や物流等の現場における情報収集等、地域活性化やビジネスの活性化に向けた取組が行われている。(略)無線LANの今後の健全な普及のためには、このような地域活性化やビジネス活性化への無線LANの活用について、公衆無線LANサービスを提供する者や、無線LANを活用してビジネスを行っている者を問わず、関係者間で無線LAN活用事例の積極的な紹介や情報共有が進められることが望まれる。(略)」とした。

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