行政

「有線テレビジョン放送業」の経営力向上指針整備へ 総務省

【2016年09月14日】

 総務省は、有線テレビジョン放送業に係る経営力向上に関する指針案及び電気通信分野に係る経営力向上に関する指針案を策定した。ついては、同案について、10月11日までの間、意見募集を行っている。
 中小企業等経営強化法(平成11年法律第18号)第12条第1項の規定により、主務大臣は、所管に係る事業分野のうち、中小企業者等の経営力向上が特に必要と認められる事業分野を指定し、当該事業分野に係る経営力向上に関する指針を定めることができることとされている。
 今後、提出意見を踏まえ、それぞれの指針を策定する予定。
 有線テレビジョン放送業に係る経営力向上に関する指針案では「経営力向上の内容」として次のように示した。「イ、4K・8Kの推進」=平成30年に衛星放送による4K・8K実用放送が開始予定であるところ、当該実用放送の再放送を含め、有線テレビジョン放送網で多くの4K・8K番組が視聴できる環境等を整備するため、次の取り組みを行う。(1)伝送路の光回線化等により必要な帯域を確保する(2)ヘッドエンドやアンテナ等の局内設備やセットトップボックスの高度化等を行う(3)4K番組の自社制作、国内外での販売等に取り組む。
 「ロ、ケーブル・プラットフォームの構築・活用」=(1)IPによる映像伝送を可能とする機能、既存IDの事業者間連携機能、ネットワーク監視システムの共用活用機能、コンテンツの共有化を可能とする機能(AJC―CMS機能)、クラウドサービスによる顧客管理システム(SMS)機能等の構築・活用により、サービスの高度化・効率化を行う(2)既存IDの事業者間連携機能については、マイナンバーカードを活用したサービスの導入に取り組む。
 「ハ、放送ネットワークの強靱化」=(1)災害時にネットワークの遮断が生じないように、伝送路の二重化や非常用の電源供給手段の確保等を行う(2)耐用年数を経過した老朽化設備については、伝送路にあってはより耐災害性の高い光回線に更新するなど、できる限り速やかな更新を行う。
 「ニ、ブロードバンドサービスの高速化」=FTTHサービスの導入など、ブロードバンドサービスの高速化に取り組む。
 「ホ、無線通信サービスの導入」=MVNOサービスや地域BWAサービスの導入等に取り組む。
 「へ、営業活動に関する事項」=(1)付加価値の創出、向上:営業活動やサービス提供を通じて得られた顧客の情報・要望等を企画等へ反映し、顧客にとってより付加価値の高いサービスの創出、向上を図る。その際、視聴実態に係る情報の収集・活用など、IoT、ビッグデータ等の新たな技術を活用することが有効である(2)他の事業者との連携による機会の増大:自社が有するノウハウや技術等の経営資源と、有線テレビジョン放送業以外の業を行う者の経営資源とを組み合わせることにより、新たな営業機会を創出する(3)情報通信技術の導入等:営業力の強化による新規顧客の獲得及び既存顧客への付加価値向上のために、営業支援システム、顧客管理システム、需要動向等のデータを分析するシステムその他の情報システムを構築する。また、財務、会計、人事、給与管理等に、一般に販売されている業務用ソフトウェア又はクラウドサービス等の標準的なシステムを導入することにより、管理部門の業務の効率化を推進する。なお、その際には、不正なアクセス等による情報漏洩対策等を講じるよう留意する。
 「ト、従業員等に関する事項」=(1)人材育成の強化:4K・8K等の最新の技術動向等を踏まえ、自社の強み及び経営環境に応じて顧客にとってより付加価値の高いサービスの創出、向上を図ることができる人材を育成する。なお、中小企業者等については、一人で複数の業務を担っている従業員も多く、状況に応じて柔軟に多様な業務に対応することができる人材の育成が重要である点に留意する。また、自社で研修を実施することが難しい中小企業者等については、外部の公共機関、事業者団体等が主催する研修会等を積極的に活用する(2)地域人材の確保:業務の実施区域が一定の規模に限定され、地域情報の発信を期待されている有線テレビジョン放送業においては、当該地域に精通した人材は欠かせない。そのため、地域の学校からの職業体験の受入れやインターンシップ、地域番組における取材活動などを通じて、有線テレビジョン放送業の魅力の向上・発信を行い、これらの業界を志す若年層の拡大を図ることにより人材確保に努める(3)情報通信技術人材の育成・確保:情報通信技術を利活用してサービスの付加価値を高めるためには、社内の情報通信技術人材を育成することは重要である。社内での情報通信技術人材の確保が困難な場合には、外部の専門家を活用することが有効である。

行政一覧へ  トップページへ