行政

IoT分野で日欧産学官の連携確認 総務省

【2016年10月31日】

 平成28年10月6日及び7日の2日間、総務省、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)、及び欧州委員会は、幕張メッセ国際会議場(千葉市美浜区)にて、第6回日欧国際共同研究シンポジウムを開催した。
 シンポジウムでは、「戦略的情報通信研究開発推進事業(国際標準獲得型研究開発)」(ICT分野において新規性に富む研究課題を広く公募し、研究開発を委託する競争的資金であり、このうち、国際標準獲得型研究開発は、研究成果の国際標準化や実用化等を加速するため、外国の研究機関と共同で研究開発を実施する日本の研究機関に対して研究開発の委託を行う事業)等を活用し、欧州委員会と共に推進してきたICT分野の国際共同研究開発の成果・進捗状況の報告が行われるとともに、今後の新規公募につながる技術ニーズ・シーズ等が共有された。 また、IoT/スマートシティ分野の推進団体・標準化機関(スマートIoT推進フォーラム、新世代M2Mコンソーシアム、一般社団法人情報通信技術委員会〈TTC〉、Alliance for Internet of Things Innovation(AIOTI)、HyperCAT等)が参加する特別セッションを設け、波及効果の大きい同分野での日欧連携の在り方について活発な議論が行われた。
 これらを通じて、日欧国際共同研究の意義が再認識されるとともに、この枠組みを核に、ICT分野の更なる進展に向けて、日欧連携を強化していくことが確認された。
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 主な成果は次の通り。 (1)日欧国際共同研究の成果・進捗:第1次公募プロジェクト(平成25年度~平成27年度:光通信、無線通信、情報セキュリティ、ネットワークテストベッド等の研究領域)6件の成果、第2次公募プロジェクト(平成26年度~:光通信、スマートシティ・ビッグデータ等の研究領域)4件及び第3次公募プロジェクト(平成28年度~:第5世代移動通信システム(5G)、IoT・クラウド・ビックデータ等の研究領域)5件の進捗が共有された。
 (2)日欧国際共同研究の今後:今後の新規公募に向け、▽5Gアプリケーション▽セキュアなハイパーコネクテッド社会▽Beyond 5Gの先端技術▽スマートシティ/ホーム―の4つの研究領域について、日欧双方の産学官からの研究者を中心に技術ニーズ・シーズの情報提供が行われ、それらを踏まえた研究課題の留意点等が共有された。
 『技術ニーズ・シーズ/研究課題の留意点等の例』は、(1)5Gアプリケーション:車、ロボット、VR、遠隔操作技術、スライス技術、ネットワークセキュリティ、分野横断運用、垂直統合要件とのマッピング、革新技術の検証、ユーザニーズに基づく実証、周波数・標準化活動での調和・連携等。
 (2)セキュアなハイパーコネクテッド社会:新たな脅威への機敏な対応、脆弱性自動検出/自動修復、セキュリティツールのオープンソース化、IoTセキュリティ、クラウドセキュリティ、データセキュリティ、プライバシ保護、データ匿名化、ブロックチェーン、サイバーフィジカル連携、重要インフラ保護、セキュアなスマートシティ実現のための相互接続性/SDK/API、東京五輪に向けたディジタルアシスタンス、クロスボーダアプリケーションの実証等。
 (3)Beyond 5Gの先端技術:ミリ波、テラヘルツ波、可視光通信、バックホール/フロントホールでの光通信・無線通信技術の調和等。  (4)スマートシティ/ホーム:【スマートシティ】エネルギーマネージメント、交通システム、生活インフラメンテナンス、エッジ/フォグ/クラウドコンピューティング、低消費電力、拡張性、相互接続性、共通プラットフォーム、システムアーキテクチャ、API、クロスマーケット間のデータ共有、分散データ管理、プラットフォーム間のブリッジング・ラッピング、技術検証等。【スマートホーム】デバイス管理、プロトコル、ホームゲートウェイ・センサー群の相互接続性、共通プラットフォーム、HEMS(Home Energy Management System)の高度化・展開、エッジ/フォグコンピューティングの協調、エミュレーション環境、技術検証等。
 IoT/スマートシティ分野における日欧産学官連携の強化では次の通り。日欧のIoT/スマートシティ分野の推進団体・標準化機関等が参加する「IoT/スマートシティ特別セッション」を設け、双方の団体・機関の目的・活動が共有された。基調講演では、産業界からIoTプラットフォーム、IoT/BD/AI時代のソーシャルデザイン等、各社の具体的取り組みや今後の方向等が紹介された。  また、同分野の進展に向けた日欧連携に関するパネルディスカッションでは、文化・課題・技術等において、日欧双方が持つ特徴・強みを活かすことで、イノベーション、標準化、エコシステムの構築等が促進されることが共有され、産学官の連携を強化していく必要性が確認された。
 今後、次回の日欧国際共同研究シンポジウムについては、欧州側と調整の上、1年後を目処に開催する予定。

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