行政

日EU・ICT政策対話の結果を公表 総務省と欧州委員会

【2016年12月09日】

 総務省と欧州委員会は、11月30日、12月1日にベルギー・ブリュッセルで、日EU・ICT政策対話(第22回)及び日EU・ICT戦略ワークショップ(第4回)を開催した。日EU・ICT政策対話(第22回)は、総務省と欧州委員会(通信ネットワーク・コンテンツ・技術総局)との間で、ICT政策全般について、定期的に実施している政策対話。
 今回(第22回)は2015年3月以来の開催となった。今年4月に開催されたG7香川・高松情報通信大臣会合を踏まえ、同会合の成果のフォローアップを行うとともに、ICT分野に関する幅広い議題について対話を行い、活発な意見交換が行われた。
 主な成果ではひとつは『国際連携』で、4月のG7香川・高松会合を踏まえ、同会合の成果のフォローアップを行うとともに、次回イタリアで開催予定のG7及びドイツで開催予定のG20等の国際会議に向けて、自由や民主主義等の基本的価値を共有するG7として連携・協力して取り組んでいくこととした。
 また、G7香川・高松会合のフォローアップに関連し、活動的かつ健康的な高齢化のためのICTについて、日EU間の共同研究開発が前回の政策対話を踏まえて開始され、進捗していることを確認するとともに、同件をテーマとする「EU―Japan Global Innovation Forum on Active and Healthy Aging」を、12月5日にブリュッセルにおいて日EU共同で開催することを歓迎した。
 また『IoT(Internet of Things)/5G(第5世代移動通信システム)の推進』では、IoT/5Gなどの新たなICTを通じたイノベーションを創出し、経済成長につなげるための展望や課題について意見交換し、日本のIoT推進コンソーシアムやEUのIoT政策などの取組について共有した。また、IoT/5G等の共同研究開発の進捗状況を確認し、今後の新規公募に向けて、日EUで連携していくこととした。
 また、前回の政策対話を踏まえて、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年の5G実現に向けて、日EU間の5Gに関する協力を強化するため、昨年5月に高市早苗総務大臣と欧州委員会エッティンガー委員との間での共同宣言に署名したことを歓迎した。
 さらに『人工知能(AI)』では、G7香川・高松会合における日本の提案に基づき、『AIネットワーク化』が社会経済に与える影響の分析結果を共有するとともに、AI開発ガイドラインの策定に向けた議論において協力していくこととしました。また、日EU双方からAIに関する研究開発に係る取組について共有し、意見交換を継続することとした。
 『AIネットワーク化』とは、AIを構成要素とする情報通信ネットワークシステムの構築及び高度化(AI相互間の連携等)をいう。
 このほか『パーソナルデータの利活用」では、日本側から個人情報保護法改正について、EU側から一般データ保護規則について説明するとともに、それぞれのパーソナルデータの保護制度についての理解を更に深め、情報共有及び意見交換を継続することとした。
 『情報通信規制・市場動向、青少年保護』では、日本側から、競争環境確保及び消費者保護のための電気通信事業法の改正や、青少年によるインターネット利用に関する施策について、EU側からは、EU加盟国間で規制や制度を統一し、欧州域内での情報流通を円滑化するためのデジタル単一市場形成に向けた戦略であるデジタル単一市場戦略の進捗について情報共有し、今後もベストプラクティスの共有を行っていくこととした。第22回政策対話出席者は日本側が総務省鈴木茂樹総務審議官ほか、EU側が欧州委員会通信ネットワーク・コンテンツ・技術総局ロウハナ次長ほか。
 日EU・ICT戦略ワークショップ(第4回)は、日EU・ICT政策対話の開催に先立ち、デジタル経済における重要課題について官民で自由な意見交換を行う場として、第4回となる日EU・ICT戦略ワークショップを開催した。
 ワークショップでは1.デジタルエコノミーに関する最新政策及び戦略2.5GやIoT等のICTに関する標準化等についての取組の共有3.プライバシー及びデータ流通についての情報共有及び意見交換―を行った。ワークショップにおける議論を通じて、更に日EU間の官民における協力を深化していくこととした。
 ワークショップでは、EU側から、EU加盟国間で規制や制度を統一し、欧州域内での情報流通を円滑化するためのデジタル単一市場形成に向けた戦略であるデジタル単一市場戦略の進捗及び4月に成立した「データ保護規則」の施行に向けた進捗について情報共有があったほか、経団連からSociety5・0の実現に向けた自由なデータ流通の重要性について提言があった。
 なお、日EU・ICT戦略ワークショップ出席者は日本側が総務省鈴木総務審議官、経済産業省、個人情報保護委員会事務局、一般社団法人経済団体連合会(経団連)ほか、EU側は欧州委員会通信ネットワーク・コンテンツ・技術総局デグラーフF局長、司法総局、デジタル・ヨーロッパ、ビジネス・ヨーロッパほか。
 今後は、今回の会合の成果や今後の取り組みを踏まえ、ICT分野における日EU間での連携を継続・具体化させるための会合を、2017年中を目途に日本において開催する予定。

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