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総務大臣賞に福井大「クラウド型救急医療」 MCPCアワード

【2016年12月12日】

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▲ (右)富永昌彦局長と笠松眞吾氏
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▲ 受賞祝賀会

 モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)は12月2日、「MCPC award2016」の表彰式を東京都港区のメルパルク東京で開催した。総務大臣賞は、ユーザー部門のグランプリ受賞者である国立大学法人福井大学医学部救急医学の「クラウド型救急医療連携システム」が受賞した。同システムは、へき地の救急要請現場から心電図を送信し、急性心筋梗塞患者の救命率向上を実現するもので、福井県内5消防本部12救急隊、防災ヘリ及び急性心筋梗塞指定5病院に導入されている。急性心筋梗塞発症患者の救命率を向上するため、モバイル端末を用いた12誘導心電図と救急画像をクラウド上で共有するシステムを開発し、人口規模が10万人以下の消防本部でも導入可能なクラウド型救急医療連携システムを実現した。VPC(仮想プライベート・クラウド)内に医療圏ごとの仮想ネットワークを設け大規模災害時や二次医療圏を超える広域搬送事案に対し、VPCをクラウド上で柔軟に組み替えることで可撓性のある運用が可能になる。
 プロバイダー部門のグランプリは、ソラコムの「IoT通信プラットフォームSORACOM」が受賞した。「SORACOM」は、モバイル通信とクラウドを融合したIoT/M2M向けの通信プラットフォームで、顧客は1枚からリーズナブルな料金体系でセキュアなモバイル通信を利用でき、WebコンソールやAPIから回線を一括管理できる。
 総務省総合通信基盤局の富永昌彦局長は、「AIやビッグデータの技術を駆使してIoTが今もの凄い勢いで進展しているため、総務省では本格的なIoT時代に向けて皆様を支援していく。経産省と共にコンソーシアムをつくって議論しており産官学で連携して取り組む。総務省では、地方自治、地方創生を重視しており、地方でもIoTで活性化することを考えていく。当局はインフラを支える部局だが、電気通信事業者が提供する第4世代システムで当面IoTを実現する。2020年に実現する5Gでは、高速伝送、多数同時接続、低遅延など色々な機能を兼ね備えたシステムを4年後には実現したい。5Gは、来年度から研究開発成果を基に東京や地方の数ヵ所で実証試験を行う。当面、産官学連携の5G推進フォーラムを軸に取り組む。是非、MCPC会員の皆様にも実証試験に参画して、5GとIoTを盛り上げてほしい。IoTの尖兵として非常に良いシステムを世に出した皆様にあらためて感謝申し上げます」と祝辞を述べた。
 総務大臣賞を受賞した福井大学医学部の笠松眞吾氏は「本日はとても名誉な賞をいただきまして誠にありがとうございます。この取り組みは7年前から始めましたが、元々は人口高齢化社会でへき地は大変な状況になっているためIoTを使って盛り返したいと開始しました。IoTとM2Mを使って、これからの高齢化社会に対応できるものにしていきたい」と挨拶した。

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