行政

「地域IoT実装推進ロードマップ」を公表 総務省

【2016年12月14日】

 総務省は、9月から「地域IoT実装推進タスクフォース」(座長・須藤修東京大学大学院情報学環教授)を開催している。このほど、同タスクフォースにおいて、「地域IoT実装推進ロードマップ」及び「ロードマップの実現に向けた第一次提言」が取りまとめられて公表した。
 IoT、ビッグデータ、AI等は、地域の住民・行政・企業のデータ利活用による住民サービスの充実、地域における新たなビジネス・雇用の創出等のメリットを実現し、地域の課題解決を図るための効率的・効果的なツールとして強く期待されている。
 総務省では、IoT等の本格的な実用化の時代を迎え、これまでの実証等の成果の横展開を強力、かつ、迅速に推進するため、平成28年9月から「地域IoT実装推進タスクフォース」を開催し、検討を進めてきた。
 まとめられた「地域IoT実装推進ロードマップ」をみると、ロードマップ策定の考え方はポイントが3つ。ポイント1は『「分野別モデル」の設定』。地域住民がIoT実装の恩恵を感じられる「生活に身近な分野」において、地域課題の解決等に対して高い効果・効用が見込まれるモデルを「分野別モデル」として設定する。ここでの分野は教育、医療・介護・健康、働き方、防災、農林水産業、地域ビジネス、観光。
 ポイント2は『2020年度までのモデル毎の「KPI」設定と具体的な工程の提示』。定期的に進捗状況をフォローアップし、着実な実装が図られるよう、2020年度までの分野別モデル毎の「達成すべき目標(KPI)」を設定するとともに、具体的な工程・手段等を提示である。
 ポイント3は『地域の将来像・経済効果の提示』。地域の関係者がIoT実装の意義をイメージでき、自律的な実装が促進されるよう、地域の将来像及び経済効果を提示である。ここでの経済効果は経済波及効果、雇用創出効果、ICT投資増加額、ICT雇用創出効果。
 地域IoT実装推進ロードマップのポイントは教育、農林水産業、医療・介護・健康、地域ビジネス、働き方、観光、防災、IoT基盤に分かれて掲げられ居る。例えば、防災では『【実装の効果】=Lアラート、G空間防災システムによる地域防災力の向上【KPI】=Lアラート:全国運用(~2018末目途)、地図化実装15都道府県等、G空間防災システム:実装自治体数100団体【工程】=Lアラート:全国運用開始(~2018末目途)、地図化実証(2017・2018)等、G空間防災システム:自治体等への補助(2017~)、普及展開の促進』とした。
 IoT基盤では『【実装の効果】=IoTを支える基盤の環境整備による利活用の促進【KPI】=利活用ルール:明確化ルール数20セキュリティ:演習年間3000人以上、テストベッド:整備数10 Wi―Fi:推計2万9000箇所(調査中)、5G:実現等【工程】=利活用ルール:ルール明確化(~2018)等、セキュリティ:演習等、テストベッド:新技術の実証等、Wi―Fi:整備推進5G:総合実証(2017~)等』とした。
 そして、IoT実装による地域の将来像で描かれているのは▽地方でも都会と同じように働く環境や質の高い教育サービスが実現▽災害時の迅速な避難行動や適切な健康管理で安心・安全が実現▽ニーズにマッチした生産と域外販売の拡大で、地域産業が活性化▽訪日外国人や旅行者が各地域に訪れ、賑わい豊かな地域が実現―とした。各分野の機運を高める〝縦の糸〟、地域間の協奏を進める〝横の糸〟、分野横断的に地域を紡ぐ〝斜めの糸〟である。
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 一方、ロードマップの実現に向けた第一次提言の概要をみると、早急に推進すべき事項として『地域IoTの実装には、その実施主体である自治体、関係団体、民間企業等が、様々な形で連携してネットワークを形成し、一丸となって取り組んでいく必要。このため、〝縦〟〝横〟〝斜めの総合的な推進体制の確立に向けて、早急に行動を開始すべき―と記した。
 検討を加速すべき事項では、ロードマップを円滑に実現するための基盤となる、事項について、検討を加速し、速やかに具体化を図るべき。
 その事項は1. 地域における自律的実装:国や自治体による支援とともに、地域による自律的・持続的な運営の仕組みの確保2.ICT人材の確保:現場で活躍する地域ICT人材と高い専門性を有する地域外のICT人材の活用方策3.地域資源の有効活用:地域におけるデータ利活用やシェアリングエコノミーに関する促進方策―としている。

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