行政

完全自律制御ドローンでの長距離荷物配送を実証 経済産業省など

【2017年01月18日】

 NEDOと経済産業省、福島県、南相馬市、自律制御システム研究所は、1月12日に、福島県南相馬市の海岸において、世界初となる、完全自律制御による回転翼ドローンでの長距離荷物配送の飛行実証試験を実施した。
 第2回「未来投資に向けた官民対話」(2015年11月5日)では、安倍総理から「早ければ3年以内に、ドローンを使った荷物配送を可能とすることを目指す」旨の指示があり、物流分野でのドローンの活躍が期待されている。
 今回の飛行実証試験は、ドローンを活用した物流システムの性能評価手法の開発のためのNEDOプロジェクトの一環として、自律制御システム研究所を主体として行った。飛行実証試験の場所は、福島県や南相馬市がロボットやドローンの実証場所を提供する「福島浜通りロボット実証区域」制度を活用し、福島県南相馬市の海岸を利用した。
 NEDOプロジェクトは、ドローン等に関して、用途に応じた性能・安全性の評価手法(評価軸、評価軸に沿った性能レベル、標準的な性能測定試験方法)を設定することを目標としている。今回の飛行実証試験の成果は、物流に用いるドローンの積載性能に関する性能評価手法等の研究開発に活用される。
 また、今回の飛行実証試験に代表される福島浜通りロボット実証区域での取り組みを、福島県の復興に向けた新産業創出の施策である「イノベーション・コースト構想」の実現に向けた第一歩とし、南相馬市及び浪江町に整備予定のロボット・ドローンの実証拠点「ロボットテストフィールド」とも連携して、福島県にロボット産業集積を図る。
 楽天のドローンを活用した配送サービス「そら楽」の専用機「天空」のベースとなる「ACSL―PF1」が、福島県南相馬市の海岸線約12㌔㍍の区間(南相馬市小高区村上城跡~同市原町区北泉海水浴場)を飛行し、完全自律制御による長距離荷物配送を行った。この成果は、平時の荷物配送のみならず、災害時の緊急物資輸送にも活用されることが期待される。
 今回は、配送先をサーフィンのメッカである福島県南相馬市の北泉海水浴場に設定し、ドローンが現地のサーファーに温かい飲物を届ける飛行実証試験を行ったもの。
 「NEDOプロジェクト」は、インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト/ロボット性能評価手法等の研究開発/無人航空機を活用した物流システムの性能評価手法等に関する研究開発。
 「福島浜通りロボット実証区域」とは、福島県では、物流、インフラ点検、災害対応などの分野で活用するロボット・ドローンが実際の使用環境で円滑に実証できるよう、浜通り地域の橋梁、トンネル、ダム・河川、山野などの実証場所の選定、斡旋、調整を行っており、昨年度の事業開始から現在まで16件(のべ47日間)の実証を実現に結びつけた。今回は、NEDO及び自律制御システム研究所の相談に応じて、福島県南相馬市の海岸線において、ドローンの長距離飛行試験の実施に向けた調整を行った。
 ロボット・ドローンの実証拠点「ロボットテストフィールド」とは、物流、インフラ点検、災害対応などの分野で活用するロボット・ドローンの実証試験のために、ドローン用滑走路・飛行試験場、トンネル、橋梁、模擬市街地、大型水槽などの模擬環境試験施設を備えた拠点。平成30年度順次開所予定。

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