行政

カメラ画像利活用ガイドブック公表 総務省

【2017年02月03日】

 IoT推進コンソーシアム、総務省及び経済産業省は、カメラ画像について、その特徴を踏まえつつ利活用の促進を図るため、事業者が、生活者とそのプライバシーを保護し、適切なコミュニケーションをとるにあたっての配慮事項を整理した「カメラ画像利活用ガイドブックver1・0」を作成して公表した。
 総務省及び経済産業省が事務局を務める「IoT推進コンソーシアム データ流通促進ワーキンググループ」(座長・森川博之東京大学先端科学技術研究センター教授)では、「カメラ画像利活用サブワーキンググループ」(座長・菊池浩明明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科教授)を設置し、事業者の利活用ニーズが高い一方で、生活者とのコミュニケーションに課題があるカメラ画像について、ユースケースを取り上げ、プライバシーにも配慮したカメラ画像の利活用について検討を進めてきた。
 そして、同サブワーキンググループでの議論及び意見募集での公募意見を踏まえ、「カメラ画像利活用ガイドブック」が策定されたもの。
 ガイドブックの概要は次の通り。(1)位置づけ:生活者と事業者間での相互理解を構築するための参考とするもの(記載された配慮事項を事業者へ強制するものではない)。これらを基に、事業者の業界・業態に応じた利活用ルールの設定が期待されるとしている。
 (2)適用対象:個人情報保護法等関係法令を遵守し、個人を特定する以外の目的でのカメラ画像の利活用を検討する事業者(防犯目的で取得されるカメラ画像の取扱いは対象外)。
 (3)配慮事項:基本原則及び利活用の過程(事前告知時、取得時、取扱い時、管理時)ごとに、配慮事項を整理。
 (4)適用ケース:店舗内設置カメラ(属性の推定)、店舗内設置カメラ(人の行動履歴の生成)、屋外に向けたカメラ(人物形状の計測)、屋外に向けたカメラ(写り込みが発生し得る風景画像の取得)、駅構内設置カメラ(人物の滞留状況把握)。
 なお、このガイドブックは、事業者によるユースケース等の情報を参考に、配慮事項等の検討を重ねたもので、このため、これが最終版ということではなく、ユースケース等の検討を積み重ね、カメラ画像の利活用をさらに促進するよう、ガイドブックの改訂を図っていくこととしている。このガイドブックが有効に活用され、カメラ画像の利活用が具体的に進むことが期待されるとしている。
 ガイドブックでの「配慮事項」についての項目では、次の利活用の過程毎に配慮事項を整理―として(1)基本原則→(2)事前告知時→(3)取得時→(4)取扱い時→(5)管理時と分けた。(1)「基本原則」では、特定の個人の識別が可能な画像であれば、個人情報保護法の遵守と共に、次の対応が必要―とし、『取得・加工・保存・利活用の各過程におけるデータのライフサイクルを定めると共に、データが記録・保存される機器やサーバ群、及びネットワーク上の各所における責任主体を定め、リスク分析を適切に実施すること』など5項目を掲げた。
 また、(2)事前告知時(既設のカメラに新たな利用目的を追加し撮影する場合にも適用)では、十分な期間をもって事前告知を行うこと。(3)取得時(既設のカメラに新たな利用目的を追加し撮影する場合にも適用)では次のように記した。「通知を行う必要がある」とし、また(2)(3)では、撮影対象場所における物理的な方法(ポスターの掲示やパンフレットの配布等)、もしくは電子的な方法、あるいは両方を組み合わせた方法―とした。
 (4)取扱い時は▽利活用に必要となるデータを生成または抽出等した後、元となるカメラ画像は速やかに破棄する▽カメラ画像の処理方法を明確にし、処理後のデータによる個人の再特定のリスクについてあらかじめ分析を行う▽処理後のデータを保存する場合、処理にあたっては、保存後のデータを用いた個人の特定が不可能となるような方法を用いる。
 (5)管理時では▽カメラ画像の利活用に伴って生じるリスク分析を、機器特有の状況(事前同意の取得が困難である等)を十分に鑑みて実施し、カメラ画像から生成または抽出等したデータに対して適切な安全管理措置及びセキュリティ対策を行う▽カメラ画像の利活用を開始するにあたっては、情報の漏えいや不用意な伝播や利用目的外の利用を防ぐため、取得したカメラ画像・当該カメラ画像から生成または抽出等したデータについての取得項目・利用範囲・アクセス権・保持期間等を適切に定める―等4項目を掲げた。

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