行政

電波の安全性に関する説明会を開催 関東総通局

【2017年03月08日】

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▲ 髙崎一郎局長
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▲ 篠澤康夫課長補佐
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▲ 大久保千代次氏

 総務省関東総合通信局(髙﨑一郎局長)は2月23日、電波の安全性に関する説明会を九段第3合同庁舎の会議室(東京都千代田区)で開催した。「電波の安全性に関する説明会~安全で安心な電波利用環境に向けて~」と題された本会では、総務省の担当者が電波利用の安全性について、同省が実施している取組を紹介したほか、一般財団法人電気安全環境研究所・電磁界情報センター所長の大久保千代次氏が電波と身体に与える影響について講演した。
 冒頭、挨拶に立った髙﨑局長は「ICTの発展により、電波利用は急速に拡大し、携帯電話やスマートフォンなどの端末が爆発的に普及しています。それとともに、無線LANやキーレスエントリーなど、日常生活に欠かすことのできない通信システムも拡大しており、電波利用は今や国民生活や社会経済活動に不可欠なものとなっています。しかし、その一方で、電波が身近になったことに伴い、携帯電話による発がん性やペースメーカーへの影響など、『電波が人体に悪い影響を与えるのではないか』という懸念をお持ちの方々も増えています。総務省では、そのような方々に正しい情報をお伝えすることで、安心して電波を利用いただけるよう、平成16年から電波に関する安全性についての説明会を開催しています。また、より安全で安心できる電波利用環境を整備するため、電波の影響に関する調査・研究や安全基準の策定・制度化、周知・広報等の施策に取組んでいます。本日の講演を通じて、電波利用に関する理解を深めていただき、安心感を持って無線機器をご利用いただければと思っております」と本会の趣旨を説明した。
 続いて登壇した総務省総合通信基盤局・電波部電波環境課の篠澤康夫課長補佐は「電波の安全性に関する総務省の取組」と題して、電波が人体に与える影響についての安全基準や総務省における調査研究の実施状況について講演した。
 篠澤氏はまず、電波が生物におよぼす影響について、「これまで50年以上にわたり、世界各国で研究が行われており、現在はその研究成果から、生物が非常に強い電波をあびると『刺激作用』や『熱作用』が生じることが明らかになっています。『刺激作用』は、比較的低い周波数の電波をあびることで神経や筋が影響され、血流の変化が起こることをいいます。一方、高い周波数をあびると、体内に吸収された電波が熱となり、体温が上昇する『熱作用』が起きます」と説明した。国では、平成2年に「電波保護指針」を策定し、電波が人体に好ましくない影響をおよぼさない安全な状況であるか否かの判断をする際の基本的な考え方や、それに基づく基準値などを示すとともに、この指針に基づく規制を導入している。具体的には、生体に影響を与える値は、通常の生活をしている場所では、人体へ影響が出るといわれている値の50分の1の値をルールとして定めている。例えば、携帯電話基地局のアンテナから発射される電波の強さは、200㍍先では1000分の1と、基準値をはるかに下回っている。また、携帯電話は頭部に密着して使用するため、基準値はSAR(比吸収率)で評価されており、その許容値は2W/㎏で、こちらも十分安全性に配慮した数値となっている。篠澤氏は「携帯電話について現時点では、電波保護指針値を超えない強さの電波により、非熱効果を含めて健康に悪影響をおよぼすという確固たる証拠は認められていません。総務省では、引き続き研究し、データを蓄積して安全・安心を守る取組をしっかり行っていきます」と話した。篠澤氏はそのほか、ペースメーカーなど植込み型医療機器や医療テレメーターへの影響・対策や、病院内における携帯電話利用環境の変化などについて総務省が作成した資料を使って説明した。そして、講演のまとめとして「生活をおくる、または何かしらの活動を行うなかで、電波に対する不安を感じた時は総務省でナビダイヤルを運用しておりますのでぜひ、お問い合わせください。今後も電波を安全・便利・安心にお使いいただきたいと考えておりますし、そのような取組を継続して行ってまいります」と話した。
 一般財団法人電気安全環境研究所・電磁界情報センター所長の大久保千代次氏は「電磁波の健康への影響と電波防護指針について」と題して、携帯電話の電波が人体に与える影響について、WHO(世界保健機関)での研究事例などを例に説明した。

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