行政

通信技術委員会「通信技術セミナー」 全国自動車無線連合会

【2017年03月10日】

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▲ 特別講演する渡辺部長
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▲ 開会挨拶する磯委員長
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▲ 基調報告する岡崎専務理事
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▲ 通信技術セミナーの模様

 一般社団法人全国自動車無線連合会(全自無連、会長:坂本克己日本タクシー会長)は、3月2日(木)午後1時30分から東京都内のアルカディア市ヶ谷・6F霧島(西)において、通信技術委員会「通信技術セミナー」を、一般社団法人関東自動車無線協会(関自無協、会長:髙野公秀グリーンキャブ社長)と合同で開催した。このセミナーでは、総務省の渡辺克也総合通信基盤局電波部長が、「ICTによる車社会の発展に向けて」をテーマに特別講演し、『AIでITSはどう変わっていくのか』、『5G・IoTでITSはどう変わっていくのか』、『クルマが変わる』の項目を順に追って概説、「クルマ社会は、AIとIoTを駆使しながら車に対するサービスの仕方、ドライバーの利活用も変化していく。他の無線との連携等も含めて、タクシー無線の方向性が拡がる」と話し、タクシー無線の多角的な検討への推進に期待感を示した。

 このセミナーでは、冒頭、磯博樹通信技術委員長(キャピタルモータース社長)から、「全自無連は、2020年東京オリンピック・パラリンピックを3年後に控えて、タクシーの様々なサービス向上のためにいろいろな取組みを行っている。全国的に運転手不足とともに、需要の確保が非常にポイントとなってきている。こうした中で自動運転開発、配車アプリの導入など、私どもに経営の改善策がしきりと叫ばれている。全自無連は、デジタル無線、デジタル配車等、通信技術の積極的な活用を図ってきた。今後、ICT等を活用しタクシーサービスの向上を目指すことが重要。次世代に向けてタクシー無線を役立つものにしていく」などと開会挨拶。
 続いて、渡辺電波部長の特別講演「ICTによる車社会の発展に向けて」、全自無連から岡﨑邦春専務理事が「次代を支えるタクシー無線」をテーマに基調報告を行い、『タクシーのデジタル化とその成果』、『モバイルIoTへの挑戦』、『今後の全自無連の取組み』を詳細に述べた。このセミナーには、会員のタクシー事業者、賛助会員の通信機器メーカー等約50名が参加した。
 渡辺電波部長は、AI(人工知能)、IoTの話題を中心にしながら「これまで車と縁遠かったものが最近極めて車と融合していろいろなことができる可能性が言われはじめている。車メーカーを含め、全く通信と関係ない人々まで巻き込んでいる」と前置き、これを背景に車との接点を含めた『AIでITSはどう変わっていくのか』を講演。AIの進化と歴史に触れた。まず、完璧な計算をするはずのコンピュータはなぜ人間に勝てなかったのか、そしてDeepBlue(IBM)がチェスで勝利(1997年)、ワトソン(IBM)がクイズ番組で勝利(2011年)、電王戦で人工知能が米長邦雄永久棋聖に勝利(2012年)、「AlphaGo」が欧州チャンピオンのプロ棋士に勝利(2016年)を挙げた。
 AIが急速に進化し、深層学習(ディープランニング)及びICT向上という2つの理由によるブレイクスルーを、ICT分野の急速な向上の「法則」の例、深層学習の活用事例で紹介。CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)2017の概要、トヨタのクルマと「AI」との連携による可能性、ネットワークと繋がるホンダのAI・ビッグデータ・ロボティスク技術の活用を紹介した。
 『5G・IoTでITSはどう変わっていくのか』では、ひとつにモバイルの進展&クルマの進化を。電話、クルマ、ITS、電子化を年代を追って紹介。クルマの見ただけではなく中身も進化、ITSにより外部情報の活用も進展中、電子化により運転支援も進展中とコメント。移動通信システムの進化(第1世代~第5世代)では、10年毎に進化し、最大通信速度は30年間で約1万倍とした。5G実現による産業構造の変化を取り上げ、新たに加わる対象領域を示した。加えて、欧州の取組みも。5Gで、タイムラグを感じることなく、リアルタイムなやりとりが可能に、また、IoTで様々なセンサー情報を活用し、きめ細かな情報提供が可能となり、ConnectedCar社会の実現が期待でき、クルマ社会がより便利になるとした。
 『クルマが変わる』では、ITS(高度道路交通システム)の概要を述べた。総務省は、ITSについて、内閣府、警察庁、経済産業省、国土交通省と連携して推進。自動車の速度・位置情報や走行した経路等のプローブ情報で何ができるのかを、災害時における道路交通情報の提供例で、また、平成28年熊本地震における通行実績情報の提供についても紹介。交通事故死者数の推移と対策、市販の安全運転支援システムの例、ITS Connect(760MHz帯安全運転支援システム)の実用化などのほか、ITSを発展させて実現する「ConnectedCar」社会、つながることによる“新たな脅威”を概説。そして、「ConnectedCar」社会における新たなビジネスサービスを紹介。モバイルネットワークの高速・大容量化やビッグデータ、AIが大きく進展中で、つながるクルマが増えると、新サービスがどんどん増えていくとし、「ネットワークの連携」が重要であるとした。

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