行政

「ケーブルビジョン2020+」報告書作成 総務省

【2017年06月09日】

 総務省は、「放送を巡る諸課題に関する検討会地域における情報流通の確保等に関する分科会」(分科会長・鈴木陽一東北大学電気通信研究所教授)が、その下に設置した「ケーブルテレビWG」(主査・平野晋中央大学総合政策学部教授)での検討を踏まえて取りまとめた報告書(案)について、4月19日から5月12日までの間、意見募集を行ったところ、48件の意見の提出があり、その結果を踏まえ、「報告書」が作成された。
 平成28年10月に「放送を巡る諸課題に関する検討会 地域における情報流通の確保等に関する分科会」では、「ケーブルテレビWG」を設置し、同年11月から、ケーブルテレビの特性を踏まえつつ、災害時・平時における地域情報の充実・アクセスの確保や、期待される役割・将来像等についての検討を行ってきたもの。
 「ケーブルビジョン2020+ ~地域とともに未来を拓く宝箱~」は、『地域情報』の項で、現状と課題を『地域住民のニーズを踏まえたきめ細やかな地域情報の提供は、ケーブルテレビの強みである地域密着性を支える上で重要。地域住民の情報ニーズに応え、経営力の基盤である地域密着性を維持・強化するため、地域情報を提供する自主制作番組について、地域情報の充実、国内外への流通促進、情報伝達手段の多元化が必要』と示した。そして「地域情報の充実」を掲げて「地域のニュース、行政情報、生活情報等を提供する番組」として▽視聴者の重要な加入動機。引き続き住民ニーズに応えるきめ細やかな情報提供が重要▽他のケーブル事業者やローカル民放等と連携した映像素材の交換や番組制作等も有効▽自治体への出稿費用の特別交付税措置等の活用により、行政情報の提供の更なる充実を期待―と記した。「地域の魅力を発見し外部に訴求する番組等」として▽全国、海外への展開可能性があり、事業者の収益や番組制作能力の向上だけでなく、国内外の観光客誘致等による地域活性化効果も考えられ、積極的な取組が期待▽優れた番組を表彰する業界団体の取組への参加等を通じて、番組制作能力の向上が期待▽番組制作では、自治体との連携、他のケーブル事業者やローカル民放等との共同制作等も有効―として▽各地域の制作番組の国内流通を促進するため、事業者間で番組流通を行うシステム「AJC―CMS(All Japan Cable―Contents Management System)」(日本ケーブルテレビ連盟が運営)への参加者の更なる拡大や積極的な利活用が期待▽番組の海外展開は、日本ケーブルテレビ連盟が世界最大級のコンテンツ見本市等でPR・番組販売を実施。事業者は、総務省の補助事業(放送コンテンツ海外展開助成事業〈平成28年度当初予算〉など)等の利用により、引き続き取り組むことが期待―と記した。
 同じく『地域情報』の項では「情報伝達手段の多元化」として「ネット・無線の利用」を示して▽「じもテレ」は、ブラウザ視聴のみ可能な状況。アプリ等による提供も有効▽地域BWAの利活用も有効―とした。
 このほか『ケーブルIoT・ケーブルIDの推進』の項の「ケーブルIDの推進」では次のようにまとめた。▽日本ケーブルテレビ連盟は、2017年3月に、各社の個人IDやマイナンバーカード等と連携する業界共通の「ケーブルID」を設け、他事業者等のIDと連携する「ケーブルIDプラットフォーム」を構築。
 業界全体の規模を活かす「ケーブルID」の重要性等に鑑み、各事業者の積極的な参加が期待▽「ケーブルIDプラットフォーム」の利活用促進のためには、当該プラットフォーム上で有用なサービスが提供されることが重要。2017年6月から、①転居支援サービス(有料放送の解約理由の89%を占める引っ越し対応)、②MVNOサービス、③自治体支援サービス(親子支援)の提供が順次予定▽地域と密着して発展するケーブルテレビでは、自治体と連携し、マイナンバーカードの公的個人認証を利用したサービスの拡大が求められる▽今後、電子商取引(EC)、地方創生(ふるさと納税、特産物EC等)、ボケットカルテ等の取組や、公的個人認証を活用したマイナポータル(行政サービス、民間送達サービスとの連携等)関係の取組が想定されており、積極的な利活用が期待。

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