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8Kレコーダーなど新製品を紹介:InterBEE事前説明会 パナソニック

【2016年11月11日】

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        ▲ 奥村康彦氏
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        ▲ 宮城邦彦氏

 パナソニックは4日、InterBEEの事前説明会を開催した。
 冒頭にパナソニック システムネットワークス システムソリューションカンパニー専務の奥村康彦氏が登壇し、放送事業の取り組みについて説明した。まず、国内の放送市場について、中長期的には4K/8Kを含めた次世代放送や2020年の東京オリンピック・パラピックによる需要増が期待できる。また、短期的には、地上デジタル投資時のリニューアル投資が2013年ごろから始まり、2018年ごろをピークに回復していくと見ているという。パナソニックとしては(1)スタジオ映像システム、(2)ファイルベースシステム、(3)伝送サービス(データ放送・RMP等)の中核3事業領域で引き続き注力していく。同社の調べによると、稼働ベースで国内シェアは、制作サブシステムでは42%、ニュースサブシステムでは39%、データ放送システムでは42%、RMPでは72%いずれもと高いシェアを築いている。製品別では、スイッチャー/リーター/ペリフェラル、EPG、EMM、RMPPなどではトップシェアだという。「パナソニックでは、グローバルはもちろん、国内の放送局様、1局1局の課題を解決する包装ソリューションに加え、2020年に向けてスタジオソリューションにも注力していく」と語った。
 続いてパナソニック AVCネットワーク社 イメージング事業部 放送&システム事業担当 統括の宮城邦彦氏が登壇した。今回のinterBEEにおける同社のコンセプトは「Broadcast Next Excitement with Panasonic~INNOVATION@Business Front~」で、2K、4K、8Kと解像度だけでなく、色々な分野で進化が期待されているが、パナソニックではどのように貢献していくかを技術の観点から説明した。パナソニックでは顧客のビジネスの成功と映像文化発展への貢献を目指しており、それを実現させるには撮像技術、圧縮・通信技術、機能性デザインの3つの要素が非常に大事だと考え、様々な取り組みを行っている。ここ1年間の主な取り組みとしては、撮像技術では、今年9月に発表した4Kメモリーカードカメラレコーダー「AG―UX180」に搭載した「小型・高性能レンズ」がある。広角24㍉、20倍ズームで、このサイズに抑えた。パナソニックの様々な技術を駆使することにより実現することができたという。非球面レンズという非常に作りにくいレンズを内製するともに、4つのレンズグループを独立して動かすことを可能にした。岡山工場における“匠”の技術による高精細な調芯技術で小型化することができたとしている。「現時点では業界最高峰の小型レンズと自負している。また、OIS(光学式手ぶれ補正)もパナソニックの強みだが、今回機構をボール方式に変更し、細かいブレまでスムーズにブレを抑制することに成功。本当に使いやすい手ブレ補正にすることができた。このようにパナソニックだからできるものを生み出し、業界の最先端であり続けたいと思っています」(宮城氏)。
 最後にパナソニック AVCネットワーク社 イメージング事業部 商品設計部 部長の塩崎光雄氏が「4K・8K時代のシステム提案」を紹介した。4K・8Kロードマップが敷かれ、受信機や放送インフラ整備が進む中、送り手側の放送設備の構築に不安あるという。大容量4K・8Kの伝送方式として最適なのは、従来のベースバンドのSDI、ネットワークのMoIP(Media over IP)なのかが定まっていない。現行のHD放送に加え、ネット配信など負担が増しており、まだ先が見えない4Kへの投資を実施しにくい状況にある。一方で、カメラ、スイッチャー、ルーター、波形モニタなど4K・8K対応機器の進展・普及が進んでいる。同社では、局内設備に用途により伝送方式を使い分ける方向に進んでいくと見ており、リアルタイム制作のスタジオ設備は非圧縮・遅延なしが望ましいと考えている。パナソニックの設計思想としては、信頼性・安定性および拡張性・将来性を重視し、信頼性・安定性では従来のHDと同等のスタジオ運用とメンテナンス性を確保、拡張性・将来性は他社接続互換を最重要と考えている。このため、12G―SDIをベースに、MoIPを組み合わせていく。12G―SDIについては、今後の標準化技術を採用するが、用途に応じてフレキシブルに対応するとしている。
 さらに、新製品を発表した。まず、8Kスーパーハイビジョンレコダー「AJ―ZS0580/URD100」の試作機を開発している。これまでも パナソニックでは、これまで、8K―DualGreen方式の8Kメモリーカードレコーダーを開発していたが、2020年を見据えてAVC Intraコーデックに対応するなど、実用性を高めた8Kスーパーハイビジョンレコダー「AJ―ZS0580」と4Kレコーダー「AJ―URD100」を開発したもの。「AJ―ZS0580」は、AVC―ULTRA(AVC―IntraI4:2:2)で、より高画質な8K―YPbPr方式 59・94 In/Out(12G―SDI×4)を備え を備え、放送用半導体記録メディアである 放送用半導体記録メディアであるexpressP2カードおよびmicroP2カードで8K記録する。合わせて、HD同時記録や4KおよびHDの同時出力も可能。「AJ―ZS0580」は2017年10月、「AJ―URD100」は2017年12月に発売の予定。
 スイッチャーでは、現行機種「AV―HS7300」の上位モデルとして、4Kおよび2Kでの大規模入出力に対応する大型スイッチャー「AV ―HS8300」の試作機を開発した。2014年度より発売中の 4ME/3MEスイッチャーである「AV―HS7300」は、機能限定ながらも4K対応など継続的に顧客の要望に基づき機能強化を進め、これまでに多数のテレビ局で使用されている。今回、 今後の本格的な4K番組制作や、2Kでもより多くの映像素材を扱いたという現場ニーズに応えるため「AV ―HS8300」を開発した。4Kモード モード(HDR対応含む)で最大80入力/40出力、4ME+4DSKが可能であり、従来の2K運用と同等の機能・性能を高速4K処理技術で実現 した。12G―SDIを標準採用 しているため、4Kマイグレーションも容易な他、2Kモードでは最大160入力/80出力、8ME+8DSKも可能。この他、小型・軽量でフリースタイル運用が可能な4K対応カメラシステムも紹介した。

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