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一般ネット回線を複数束ねて広帯域IP伝送 フェアーウェイ

【2016年12月02日】

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▲ 4K対応モザイク編集機「GANTAI」
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▲ 高帯域IP伝送装置「NAK-BAND」

 フェアーウェイ(東京都港区、安島丈雄社長)は11月16〜18日に千葉市美浜区の幕張メッセで開催された第52回国際放送機器展「InterBEE2016」(主催・一般社団法人電子情報技術産業協会)に出展し、「未来の街角」をイメージしたブースに今後発売予定の最新製品を展示した。4K対応モザイク編集機「GANTAI」は、通常の編集作業からモザイク処理を丸ごと別工程に移すことで、編集効率が格段に向上できる。モザイク加工はこれまですべて手動で行われてきたが、今回オートトラッキング機能を全モデルに標準搭載し、シーン単位でターゲットを選択し対象範囲をトラッキングすることで自動的にモザイク・ぼかし加工が可能となる。また、マニュアル操作で丁寧に作業することもできる。このモザイク編集機で編集時間を大幅に削減することによって、その分映像のクオリティーの向上に存分に時間を使うことができるようになり、これまでの映像制作フローに一石を投じる画期的な製品となる。
 高帯域IP伝送装置「NAK―BAND」は、映像を安定的に送り届けることができる通信環境を実現する。誰もが簡単に費用を安く導入できる一般的なネット回線を複数束ね、10Gbps以上の帯域を確保し、肥大化した回線コストを大幅に削減できる。数千万円のランニングコストを数十万円に削減することを可能とした。また、複数の回線を利用することにより、高いセキュリティと通信速度の安定性というメリットも生み出した。通信データを分断し、各回線にランダムに伝送することで、万が一の盗聴にも通信内容は読み取れず、安全な通信環境を生み出した。1回線が断線してもその他の回線で通信を続けることが可能になり、通信速度の安定性が格段に向上した。4Kの映像伝送にも対応しており、長距離IP伝送を用いたパブリックビューイングや拠点間伝送をより身近なものとし、2020年東京五輪で利用されることを視野に入れている。
 「NAK―BANDシリーズ」では、用途に合わせて筐体・仕様が異なる5タイプを展開している。「NAK―BAND6400」は1Gbps×32本でデータセンター間を繋いで低コストに高速広域イーサネット環境を構築できる。「NAK―BAND3200」は1Gbps×16本で肥大化する映像データをクラウドストレージにストレスなくアーカイブできる。「NAK―BAND1620」は1Gbps×8本で拠点の規模に合わせて導入機器を選択し、最小限のコストで快適な通信環境を可能にする。「NAK―BAND1610/800」は、肥大化する本社と支店間の日常的なデータ転送を低コストで快適に実現する。
 「NAK―BAND」の開発のポイントについて、技術開発部の中川章氏は「複雑な機構を取り過ぎると速度が出なくなるので、必要な部分だけを残して単純な仕組みとした。通信速度は元の回線に依存するが、10Gbps以上の高帯域も低コストで実現する。インターネットベースでは、ゲートウェイがあるので大きなパケットは送れない。データを複数の回線に分けて導入し分散して伝送する場合、TSパケットのタイミングが重視される。普通にFTP通信をしている場合は確実だが、タイミングがずれてパケット落ちになると、画質は劣化する。今後、製品化に向けて通信がさらに安定するよう改善していく。今回開発した通信技術が既存のボンディング技術と違う点は、線が開口していれば、それはすべて使える点にある。ボンディングではモードによってL2スイッチが要るが、この通信技術ではそうした条件はなく、回線が1対1で通れば成立する」と話した。「NAK―BAND」は放送局や地方自治体等を対象に今年度中に発売する予定。

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