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渋谷に8K編集室「Edit 8K HDR」を開設 ヌーベルアージュ

【2017年01月13日】

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▲(左)鈴木常務と岡本部長
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▲ 編集室
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▲ インジェストルーム
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▲ マシンルーム

 ヌーベルアージュ(東京都港区、)はこのほど、渋谷スタジオに8K編集室「Edit 8K HDR」を開設した。
 「Edit 8K HDR」は、渋谷スタジオがある下田ビルの3階にあり、編集室とマシンルーム、インジェストルーム、ラウンジで構成されている。導入した機材は、編集室がメインの編集システムにSnell Advanced Media(SAM)の「Quantel Rio(8K/60p HDR対応・4K/60p HDR対応)」、Plug―inは、GenArts Sapphire、Red Giant Primatte Keyer、ABSoft Neat Video。サブ編集システムにはAvidの「Media Composer (Symphony Option)」(4K/60p HDR対応)、「DaVinci Resolve Studio」4K/60p HDR対応)、「Adobe Premiere Pro CC」。Plug―inはGenArts SapphireとBoris Continuum Complete Lite。モニターは、8Kモニターがシャープ製「LV―85001(85インチ、8K HDR対応)」、4Kマスターモニターがソニー製「BVM―X300(30インチ、4K HDR対応)」。レコーダーは、パナソニック製8K P2レコーダー「AJ―ZS0500」など。
 インジェストルームのメインシステムは、NHKエンタープライズ(NEP)が開発した4K制作支援ソフト「NEP Infini」とColorfrontの「Transkoder (8K Dual―Green Option) ×2。編集はApple Final Cut Pro 7(Mac)、AVID Media Composer (Windows/Mac)、Adobe Premiere Pro(Windows/Mac)、Grass Valley EDIUS Pro(Windows)など。また、朋栄の8Kリニアマトリクス色域変換装置「LMCC―8000」も導入されている。アーカイブは、8K P2 アーカイブシステム(LTO―6)を採用した。また、「Edit 8K HDR」には12G―SDI対応ルーターが導入されている他、2階の4K編集室とは40GbEの高速ネットワークで接続している。
 今回、「Edit 8K HDR」を開設した理由について、同社 常務執行役員 8K室担当の鈴木明氏は「8K放送は2016年8月に試験放送が開始され、2018年の実用放送開始が予定されています。さらに、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据えた場合、8Kなど高精細映像の制作にたけた人材の確保が非常に重要になります。人材育成を考えると、今のタイミングでやらないと間に合わないと判断致しました。」と語る。また、「Quantel Rio」の導入については、他に8Kに対応している編集システムがなかったため必然的に決定したという。「『Quantel Rio』を導入するのは弊社では初めてでしたが、思ったより違和感なく使用できています。現在、『Quantel Rio』を扱うエディターは4名ですが、今後はもっと増やしていく予定です。社内でも非常に注目されています」(鈴木氏)。
 編集室には、85インチモニターの他に、合計24台のスピーカーを設置し、22・2chのマルチ音響を実現した。NHKの公開資料に基づき作製したもので、8Kと立体音響を体感できる環境を整備している。今回、ヌーベルグループが制作した8Kコンテンツ「笠間」を編集室で視聴することができた。撮影や編集を全て自社グループで行っており、笠間市の名所や行事などを「RED HERIUM」を撮影したもので、HDR化されている。HDRのカラーグレーディングについては、外部のグレーダーを招き行った。今後、自社内でグレーディングができる人材の育成が大きなテーマになるという。
 同社 渋谷事業本部 統括業務部長の岡本智拓氏は「まだ具体的な8Kコンテンツの依頼はありませんが、多くの方から様々なお問い合わせを頂いております。特に4K関連の引き合いが非常に増えています。“8Kをやっていれば当然4Kもできるだろう”と思われているようです。そういう意味でも8K編集室を開設したメリットは大きいです。2K・4K・8Kの一体化制作が可能な強みを活かしていきます。今後は8Kの依頼も増えることを期待しており、月1本ペースで制作していけたらと考えています。弊社の社名は“新しい時代”を意味するものですが、8K編集室をきっかけに新しい時代を切り開いていければと思っています」と述べた。

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