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「NHK文研フォーラム2017」開催 NHK放送文化研究所

【2017年03月06日】

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▲ 鈴木郁子氏
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▲ パネルディスカッションの模様
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▲ 文研カフェ

 「NHK文研フォーラム2016」の初日となった1日は、はじめに主催者を代表して、NHK放送文化研究所長の鈴木郁子氏が挨拶した。
 「昨年は国内外で放送やメディアを取り巻く環境、メディアに対する人々の意識が大きく変わったということを、改めて実感した一年だったのではないでしょうか。特に顕著だったのが、アメリカです。大統領選挙の際、インターネット上には膨大で玉石混交の情報が飛び交い、何が事実なのか、真実なのかが、非常にわかりにくくなってしまいました。欧米の大手メディアは、すでにインターネットサービスを強化して、新聞やテレビを見ない若い人たちに向けて様々な工夫を凝らして新しい情報を届ける努力をしています。今回の文研フォーラムのテーマは“いま考えるメディアのちから メディアの役割”です。メディアは何ができるのか、メディアは何をすべきなのか、メディアの将来について考えてまいります」と述べた。
 初日は「東京2020オリンピック・パラリンピックへ」をテーマに、まず「文研世論調査で探る東京2020への期待と意識」について上級研究員の鶴島瑞穂氏が報告を行った。続いてシンポジウムとなり「パラリンピックと放送の役割〜ロンドン・リオから東京2020に向けて〜」というタイトルで行われた。パラリンピックをみんなで楽しみ、パラリンピックを共生社会の実現につなげていくために、放送はどう貢献できるのか。日本・英国で放送されたリオ大会の番組比較を交え、東京2020に向けて放送の役割を考えるもので、出席者は、師岡文男氏(上智大学文学部教授)、パネリストがマーティン・ベイカー氏(英チャンネル4)、伊藤智也氏(車いすランナー・パラリンピック北京大会金メダリスト)、樋口昌之氏(NHK2020東京オリンピック・パラリンピック実施本部副本部長)、司会が山田潔氏(メディア動向グループ研究主幹)。まず、師岡氏による基調講演が行われ、その後ディスカッションがスタートした。英チャンネル4とNHKとの比較では、NHKがルールや、パラリンピック独特のクラス分けに関して、VTRや静止画を使うなど時間をかけて詳細に説明していた。これに対し、チャンネル4では、選手の紹介やゲームの見どころに多くの時間を割いていた。チャンネル4のベイカー氏は「ロンドンパラリンピックで人々のパラリンピックへの理解が進んだことは大きい。ただし、それよりも放送時間は限られているので、細かな説明よりも選手や競技の魅力をダイレクトに伝えた方が効果的だと思う。イギリスで何度もルールやクラス分けの説明をすると、もう見たくないとクレームが入るかもしれない(笑)。この当たりは好みの問題もある」と述べた。また、北京大会金メダリストの伊藤氏は「せっかく放送してもらうのだから、今まで見たことがないような映像を放送してい欲しい。そして何よりも選手を“カッコよく”撮影して欲しい」とし、「チャンネル4の映像で、車いすラグビーの解説役の元選手がスタジオで、車いすではなくソファーで話していたのは非常によかった」と語っていたのが印象に残った。
 なお、3日間の開催期間中は、会場の千代田放送会館の1階ロビー「文研カフェ」を実施した。初めての試みで、コーヒーなどドリンクを用意するとともに、文研の主な活動をパネルで展示した。多くの参加者がパネルを見たり、歓談を楽しんでいた。

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