放送コンテンツ

「JPPA AWRDS 2017」贈賞式を開催 日本ポストプロダクション協会

【2017年06月02日】

写真
▲ 映像技術分野グランプリを受賞した
デジタル・ガーデン 小木曽功治氏

写真
▲ 音響技術分野グランプリを受賞した
IMAGICAの望月直矢氏

写真
▲ 経済産業大臣賞を受賞した
NHKメディアテクノロジーの
関口寛子氏(右)と近藤貴弓氏

 一般社団法人日本ポストプロダクション協会(JPPA、東京都新宿区、広岡淳利会長)は5月26日、新宿ワシントンホテル(東京都新宿区)において「JPPA AWARDS 2017」の贈賞式を開催した。今回で21回目となるアウォードでは、映像技術 TVドラマ部門でゴールド賞を受賞した土曜ドラマ「SNIFFER」(NHKメディアテクノロジー 関口寛子氏、近藤貴弓氏、佐藤望氏、スムック 眞舩 毅氏)が経済産業大臣賞を受賞。また、グランプリは 音響技術が映画・VP・PV・Web(WebCM含む)関連・その他部門でゴールド賞の日清カップヌードル「サムライ篇」(IMAGICA 望月直矢氏)、映像技術が映画・VP・PV・Web(WebCM含む)関連・その他部門でゴールド賞の「SONY 8K『Bursting Beauty』」(デジタル・ガーデン 小木曽功治氏)がそれぞれ選出された。会場では、JPPA AWARDS開催前にすでに発表されていた映像技術、音響技術の各部門の入賞作品の表彰を行い、その後各分野のグランプリと経済大臣賞が発表された。
 「JPPA AWARDS」は、日本ポストプロダクション協会の設立を記念し、ポストプロダクションの発展と技術の向上を願い1997年に始められたコンクールで今回で21回目を迎えた。テレビ番組、コマーシャル等における映像技術や音響技術にスポットを当て、優秀な技術と功績に対し栄誉を与えると共に、同協会の行う諸事業を通じて、未来を担う学生の創作にも目を向け、人材育成や産業振興に寄与することを目的としている。
 同賞は一般の部と学生の部があり、一般の部では、優れた音響技術、映像技術の作品に対し、賞が贈られる。音響技術、映像技術ともに、【TVCM部門】【TVドラマ部門】【TVドキュメンタリー部門】【情報・バラエティ・アニメ・その他番組部門】【映画・VP・PV・Web(WebCMを含む)関連・その他部門】の5つの部門と、音響技術を対象にした【サウンドデザイン部門】、映像技術を対象にした【VFX部門】があり、 それらを合わせた計12部門に対し「ゴールド賞」「シルバー賞」「審査員特別賞」が贈られる。また、各部門のゴールド賞受賞作品の中から「グランプリ」が選ばれ、ゴールド賞、グランプリ受賞作品の中から最も優秀な作品に「経済産業大臣賞」が贈られる。
 一方、学生の部は、応募資格が大学、専門学校、高等学校に在学中または募集対象期間に在学していた学生となる。優れた音響技術、映像技術の作品に対し、賞が贈られる。映像技術、音響技術ともに、【ドラマ部門】【ドキュメンタリー・その他部門】【CG・アニメーション部門】それぞれに、「ゴールド賞」「シルバー賞」「奨励賞」が贈られる。
 今回の「JPPA AWARDS」には、一般部門で92本(昨年は132本)の応募があった。内訳は映像技術が65本(同93本)で、音響技術が27本(同39本)。一方、学生部門では37本(同42本)の応募があり、映像技術が24本(同28本)、音響技術が13本(同14本)であった。一般、学生ともに応募本数は昨年より減少したが、2015年とほぼ同じ水準になっている。
 贈賞式は、学生部門の入賞作品から表彰を開始、学生の部、一般の部の各賞の贈賞が終わり、グランプリと経済産業大臣賞の発表となった。グランプリは映像技術分野と音響技術分野に分かれており、映像技術分野では映画・VP・PV・Web(WebCMを含む)関連・その他部門でゴールドを受賞した「SONY 8K『Bursting Beauty』」(デジタル・ガーデン 小木曽功治氏)が、音響技術分野では、映画・VP・PV・Web(WebCMを含む)関連・その他部門でゴールドを受賞した「日清カップヌードル『サムライ篇』」(IMAGICA望月直矢氏)がそれぞれ選ばれた。そして、全ゴールド賞の中から選出される経済産業大臣賞は、映像技術のTVドラマ部門でゴールドを受賞した土曜ドラマ「SNIFFER」(NHKメディアテクノロジー関口 寛子氏、近藤 貴弓氏、佐藤望氏、スムック 眞舩毅氏)が受賞した。
 経済産業大臣賞の総評を行った同賞審査員座長の菊地実氏は、「今回の審査は非常に難しかったです。通常、1回の投票で決まるのですが、今回は4回の投票で決まりました。前審査員座長の阿部正吉先生ともよく話していたのですが、ポストプロダクションは技術力が非常に重要な業種です。そのため、様々な映像技術や音響技術、編集技術など駆使して作品を制作するわけですが、はたしてそれだけでよいのか。作品・コンテンツにおける様々な技術の重要性は高まっていますが、ややもするとそれに偏ってしまう傾向も見られます。作品の質を高めるための技術ということをもう一度考えていただきたい。そして、また素晴らしい作品・コンテンツを我々に見せて欲しいと願っています。本日は受賞された皆さん、誠におめでとうございます」と述べた。経済産業大臣賞を受賞したNHKメディアテクノロジーの関口氏は「この作品は4K試験放送を目指して制作されたもので、我々としても放送日をもって、連続ドラマを、それも4Kという大変な使命を担いながら、完成させた作品ですので、賞を頂き大変感謝しております。また、多くのスタッフやプロダクションの方がかかわった作品であり、連名で頂けたことにも大変感謝しております」と述べ、続いて近藤氏が「4Kドラマ制作は私ども多くの経験がありましたが、4K試験放送のスケジュールと、HDの放送のスケジュールがあらかじめ決まった状態で、納品していくことは初めてでした。その点は非常にタイトなスケジュールでした。4Kということは、もはや特別ではないですが、HDとは違う切り口で、どう表現していくのかをもっと勉強していきます。このたびは誠にありがとうございました」とコメントした。
 音響技術部門では、沢口真生座長が総評として「まず、TMCM部門ですが、ラウドネスの運用が安定期に入っており大きな問題はありません。ただし、ラウドネスを上手く使うノウハウができてきた反面、かつてのような過剰な音作りのCMになっているのではないか、もっと自然さを取り入れていけばよいのではないかと思っています。ドキュメンタリー部門はクオリティが高いすばらしい作品が多く、特にゴールド賞の作品は、長期のロケーションを行った正調派の作品ということで高い評価を受けました。グランプリ作品はユニバーサルなサウンドで制作されている点が非常に素晴らしいと評価されました。今後、ワンソース・マルチユースで使われていく時代が目の前に来ています、音響に携わる皆さんも、様々なジャンルでどうやって自分の表現を的確にしていく、なおかつクライアントにも納得してもらうかについて、ご精進していただきたい」と述べた。
 グランプリを受賞したIMAGICAの望月氏は「このサムライ編は、2年前に第一弾がありまして、審査員特別賞を頂き、大変思い入れのある作品です。第2弾をやるということで、とても気合いが入った作品でした。映像がとてもかっこよくて、それに負けないように音作りしていくのが非常に難しかったです。いかに前回を超える音作りをするかで一丸となってやっていたので、このような賞を頂きまして誠にありがとうございました」と語った。
 映像技術部門の審査員座長の只野信也氏は「昨年のドラマ部門はゴールドもシルバーも受賞作品がありませんでした。今年はゴールド・シルバー以外にも7本がノミネートされており、いずれもレベルが高い作品で、非常に審査員も悩んだ部門賞でした。私は現役で編集をやっている身ですが、早稲田アカデミーや全ろう4番バッターのようにオフライン作品がノミネートされ、賞を受賞したことは非常にうれしく思います。グランプリ作品は、審査員は残念ながら2Kで見ており、そのクオリティを完全に理解しているとは言えないのですが、圧縮された2Kでも十分に見応えがあるということでグランプリに選出しました。来年からはなんとかそのままで見られるようにしていきたいと思っています。これからの8Kということで、期待を込めてのグランプリでもありました。皆さんおめでとうございました」と総評した。
 デジタル・ガーデン 小木曽氏は「この映像はCESのソニーのブースで上映されました。HDRということで、私自身、初めての試みだったのですが、非常に好評で、次回もという話もきております。個人的にはHDRは非常に未来のある技術だと思っております。本日はこのような名誉ある賞を頂き、本当にありがとうございました」と受賞の喜びを述べた。

放送コンテンツ一覧へ  トップページへ