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パナソニックIBC2019 様々な企業や技術との連携で価値の向上図る

20191030日】

写真 1
パナソニックブース

写真 2
IT/IPプラットフォーム

写真 3
8KROIカメラシステム

 パナソニックは、2019年9月13日~年9月17日にオランダ・アムステルダムにおいて開催された「IBC2019(International Broadcasting Convention)」に出展し、様々な新製品や新技術を紹介した。IBCの展示概要や見どころなどを同社 プロフェッショナルAV統括の大西浩之氏に聞いた。
 昨年まではPTZカメラとロボットを組み合わせたオートションをメインとしていたが、今回はさらにAR/VRを組み合わせたヴャーチャルスタジオをメインにしている。レール、昇降機、回転台、AR/VR、スローモーションなどサードパーティと連携したロボティクスによる動きとヴャーチャルを組み合わせた映像表現を訴求した。中でも注目されるのはIT/IPプラットフォームとして参考出展したスイッチャーだ。ソフトウェアベースのため、ハードウェアの制限なく、マルチレイヤーが可能。「我々が目指したのは、ライブでのマルチスクリーンや、横長、縦など様々な形や解像度で出力したいというニーズにシンプルに対応できるものです。放送系からライブイベントを手掛けていらっしゃるプロダクションの方から大変好評で、『こういったIPベースのものが今後の流れだね』とおっしゃっていただきました」(大西氏)。同スイッチャーを中心に、様々な機器や様々なサードパーティ製品を連携させたシステムを構築。新製品を手のひらに載せたAR映像や、グリーンバックのヴァーチャルスタジオの映像、センサーでの追従やロボット連携などを展示した。
 シネマライブ映像として、シネマカメラを使ったライブ映像「シネライブ」の制作も展示した。同社は「VARICAM」や「EVA1」などシネマカメラを手掛けているが、最近、ライブ配信でもシネマチックな映像のニーズが高まっているという。「今までのスタジオカメラだけでなく、いろいろな味わいがある映像が求められているように感じています」(大西氏)。ブースでは「VARICAM LT」で撮影した映像を光伝送し、DTSと連携してライブ映像の制作をアピールした。
 カメラについては、8K対応有機センサー搭載カメラを海外では初展示(技術展示)した他、新製品のPTZカメラ「AW―HE75」やリモートカメラ「AW―UE4」などに加えて、フルサイズミラーレス一眼「LUMIX S1H」も展示した。S1Hはフルエリア画角でのCinema4K/30p 4:2:2 10bit動画記録や、「スーパー35mm画角でのCinema4K/60p 4:2:0 10bit動画記録が可能なカメラ。さらに、ATOMOSとの協働により、S1HからHDMI経由で最大5.9K29.97p、および、Cinema4K59.94pの動画RAWデータを出力するファームウェアを開発。ブースではATOMOS社の「NINJA V」と連携するデモも行った。
 この他、1MEコンパクト4Kライブスイッチャー、P2カムコーダーなども展示。さらに、8KROI(Region of Interest=切り出し)カメラシステムも展示した。8KROIは、8Kマルチパーパスカメラ「AK―SHB800GJ」と、イメージプロセッシングユニット「AK―SHU800」、フレーミング制御ソフトウェアキー「AK―SFC101G」で構成され、高精細・広画角の8Kカメラ映像から最大4枠のHD映像を切り出し、それぞれにフレーミング(パン・チルト・ズーム操作)できることから、1台の設置カメラで4台のHDカメラとして運用できるもの。
 大西氏は「IBCの全体的な印象としてはIP系が全面に出てきていると感じました。以前は手探り状態でしたが、ST2110など規格が決まり、実用的なフェーズになってきたのではないかと思います。
 弊社でも以前はIPを用いて絵が出ます、接続できますという展示でしたが、今回はIPを駆使して様々なことができるということを訴求できました。
 また、欧州の放送局やプロダクションの方は、リモートプロダクションに大変興味を持っています。IP化によりリモートプロダクションが行いやすくなり、設備や運用の効率化を図ろうとしているようです。欧州ではスポーツ、特にサッカーの中継が多く、試合会場が遠い場合、中継車を送るのも大変ですし、1日に別々の場所で開催される時には、2つのチームが必要になります。リモートプロダクションになれば、カメラは必要ですが、制作はヘッドクオータでできます。
 このように欧州では高解像度化よりも、リモートプロダクションも含めてワークフローの改善に意識が向いているようです」と述べた。また「今後、VR・ARとサーバーの連携、PTZカメラとVRの連携など様々な組み合わせを行っていきます。全てを自社ではできませんので、他社・サードパーティとも積極的に連携し、お客様にとっての更なる価値の向上を図っていきたいと考えています」(大西氏)。

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