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A―PAB 奨励制度2018年度採択作品上映会

202034日】

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テレビ愛知・畑中氏

写真 2
アイプロ・和田氏

写真 3
上映会の模様

 一般社団法人放送サービス高度化推進協会(福田俊男理事長、A-PAB)は2月12日、13日、4K8K放送番組制作奨励制度2018年度採択作品上映会を開催した。
 4K8K放送番組制作奨励制度は、民放ローカル局等の4K8K番組制作力向上のために設けられた精度で、今回、2018年度に採択された7作品を上映したもの。2日にわたって行われた上映会にはA―PABの会員とメディア関係者合わせて延べおよそ170人が参加したという。主催者を代表して1日目に土屋専務理事、2日目に福田理事長が冒頭の挨拶を行った。
 上映作品のうち、テレビ愛知の「3.7ナゴヤ球場で~23年ぶりに響いた歓声~」(ドキュメンタリー 25分)は、ナゴヤ球場で、2019年3月7日、23年ぶりにドラゴンズ1軍の公開ゲームが行われた。ナゴヤ球場に思いを抱く球場周辺の人々の表情や声とともに、興奮に包まれる球場の2日間の貴重な映像を記録した作品。テレビ愛知 エグゼクティブプロデューサーの畑中英之氏とアイプロ 制作部長チーフプロデューサーの和田仁氏が撮影や作品について解説した。まず、畑中氏がテレビ愛知における4K制作について説明した。テレビ愛知では3年前から年1回、4K制作を行い、今回が3つ目の番組となる。共通しているコンセプトとしては、カメラマン含めすべて自前のスタッフでまかなうとともに、予算も含めて2K制作となるべく変わらない体制を目標に実施してきた。そうした中で知見を深めてきたという。過去の2作品を含め4K制作については和田氏が説明した。1回目の4Kは、動かない被写体として江戸時代の雰囲気が残る「有松の町並み」を紹介。2回目は、動く被写体として「国府宮はだか祭り」を取り上げた。2回目では民生品も含め合計9台の4Kカメラを使用したが、色合わせに非常苦労し、現場でも多くの時間を要したという。
 3回目となる今回は、普段の2K番組を4Kで制作できないかということで街ぶらと動きのあるスポーツ(野球)を組み合わせたテーマを選択した。新たに導入した4Kカメラ(ソニー製FS―7Ⅱ)を用いてレンズ交換しながら撮影を行った。実際に撮影を行って感じたこととして、①小さなファインダー、小型のモニターではピンと合わせアイリス調整などが難しい、②付属のズームレンズでは、引ききれず狭い店での撮影は難しい、③どこにピントをあわせるか、被写体の置き方などに工夫が必要、④野球の撮影はフォーカスが難しいが、広めの画であれば対応可能、⑤編集機や編集ソフトのスペックも上がっており、編集のハードルも低くなっている、⑥大きなデータ容量ゆえの扱いにくさや、アーカーブの問題は変わらず残っている、などを挙げた。ただし、トータルでは以外と普通にできたとし、仮編集も2Kと同じように1~2週間で終了した。今後の課題について、畑中氏は「やはりピント合わせ」と述べた。4Kカメラに慣れることが重要であり、FS―7Ⅱは2K収録も可能なことから、普段の2K番組の収録にも、できるだけ同カメラの使用を推奨しているという。最後に今後もテーマを変えて、年に1回程度は4K作品を作っていきたいと語った。

 その他の各作品の内容と解説は以下の通り。
 ▼琉球朝日放送「TERAKA~始まりの型~」(ドラマ 46分)。内容:沖縄伝統空手の「型」を交えながら、ローカルアイドルの苦悩と成長をアクションたっぷりに見せるコメディータッチのドラマ。沖縄を活かした躍動感溢れる映像が魅力。作品を締めくくる生放送デビューライブのシュール感も秀逸。
 ▼スターチャンネル「Our Cinema Paradise」(ドキュメンタリー 27分)。内容:新潟県妙高高原にある1911年に建設された日本最古の映画館の上野館長(31歳)は、作品の選定や運営までほぼ全てを一人でこなす。映画愛好家によって復興再生されたノスタルジックな有形文化財の映画館を追う作品。
 ▼秋田テレビ「天女舞う敦煌 生駒里奈シルクロード見聞録」(ドキュメンタリー 46分)。内容:開局50周年記念番組として制作されたシルクロード紀行。秋田県由利本荘市生まれのタレント生駒里奈が、古刹・正乗寺の山門に描かれた天女のルーツを求めて中国敦煌の世界遺産「莫高窟」を訪ねる。柳葉敏郎のナレーションによる中国甘粛省広播電視総台との共同制作作品。
 ▼北日本放送「天空の剱 ~風吹ジュン北アルプス屈指の岩峰へ~」(ドキュメンタリー 46分)。内容:開局60周年の記念番組として、67歳の女優風吹ジュンがふるさと富山の北アルプス剱岳(標高2999m)に挑む姿を描いた作品。自由を追求する女優の生き様にカメラが密着し、登頂の過程と彼女の人生や心の動きを追いかける。
 ▼北陸朝日放送「奇跡の手仕事」(ドキュメンタリー 46分)。内容:今年(2020年)、東京国立近代美術館工芸館が日本海側初の国立美術館として、石川県に移転オープンする。江戸時代に花開いた加賀百万石の文化が今なお息づく地で、あらゆる生活文化の中に伝統工芸が浸透する日本屈指の伝統工芸王国の技を取材。
 ▼東北放送「小さな神たちの祭り」(ドラマ 1時間40分)。内容:東北放送60周年記念ドラマ。東日本大震災で家族を失った被災者が、ある不思議な体験を通じて前向きに生きて行こうと決意するハートウォーミングな物語。

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