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横浜研究所に5つのオープンラボ 日立製作所

【2016年12月09日】

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 日立製作所(以下、日立)は、オープンイノベーションを目的に、顧客やパートナー企業と共同で、プロトタイピング(試作)やその価値検証等の共同作業を行える「オープンラボ」を神奈川県の横浜研究所内に開設し今月から運用開始したと発表した。
 「オープンラボ」は、特定の事業分野で新たなアプリケーション技術を開発する3つのラボと、事業分野を横断するプラットフォーム技術を開発する2つのラボで構成し、それぞれのテーマに合わせた日立の最先端技術や開発環境を備える。
 オープンラボで顧客との協創を通じて、社会の課題を解決する先端技術を研究・開発することで、社会イノベーション事業の拡大を推進していくとしている。
 日立はこれまで、顧客と課題を共有し、ソリューションをつくる「協創」の取り組みを推進してきた。2015年10月には、顧客協創の過程でデザイン思考を活用したITツールや、空間を体系化した顧客協創方法論「NEXPERIENCE」を構築した。
 さらに、「NEXPERIENCE」に基づいた協創を促進する施設である「顧客協創空間」を、東京社会イノベーション協創センター(東京都港区)内に開設。「顧客協創空間」では、将来の事業機会の発見・経営課題の分析などを行い、上流からの協創を行っている。
 それに対し、今回開設した「オープンラボ」では、事業や課題が一定程度具体化された段階で、アプリケーション技術やプラットフォーム技術のプロトタイピングと価値検証を行う。
 「オープンラボ」は①オープンオートメーション、②システムモダナイジング、③交通アナリティクス、④データ分析プラットフォーム、⑤セキュリティオペレーションの5つのラボで構成する。
 それぞれの分野に対応する人工知能やアナリティクス、ロボット、IoT、セキュリティなどの最先端技術や開発環境を整備しており、顧客が日立の保有する先端技術の効果を体感することができ、また、実際のシステムへの組み込み、運用までを共同で推進することが可能だ。
 協創パートナーと共同でプロトタイピングと価値検証を行い、将来の社会課題の解決を含めた未来志向のイノベーションの創生に貢献するアプリケーションやプラットフォームの技術開発を目指す。
 開発した新規の先端技術やイノベーションはIoTプラットフォーム「Lumada」に蓄積し、幅広い顧客への提供にも役立てられる。
    ◇
 「オープンラボ」の詳細は次の通り。
 【オープン オートメーション】(12月オープン)
 サプライチェーンシミュレーションなどのInformation Technology(IT)と、製造現場の作業異常検知やロボットなどのOperational Technology(OT)をあわせ持つ未来のモノづくり環境を提供する。ヒト、モノ、設備、プロセスが協調するモノづくりを通じて、産業向けの顧客とのモノづくりの将来像を協創する。
 【システム モダナイジング】(12月オープン)
 現行システムの仕様と利用状況を正確に把握できるスキャニング環境と新規検討システムの品質を効率的にテストする環境を提供する。
 顧客が使用するシステムのスキャニング結果をベースに、新機能を追加した次世代システム仕様を短期間に協創する。
 【交通アナリティクス】(2017年4月オープン予定)
 鉄道、バス、トラック、自家用車などの交通システムの模擬環境を提供する。鉄道のダイヤ計画・運行管理・営業・保守など、様々な業務を統合・最適化する際の検証を迅速に行うデータ分析・シミュレーション・システム連携技術を通じて、交通向けの顧客と次世代の交通システムの将来像を協創する。
 【データ分析プラットフォーム】(2017年4月オープン予定)
 最先端のデータ処理・分析技術、人工知能、OSS(Open―Source Software)、DevOps(Development and Operations)を駆使した、IoTのデータ活用効果を体感できる環境を提供する。IoTデータ活用における技術課題に対し、顧客と実際のデータを用いた解決策を協創する。
 【セキュリティオペレーション】(12月オープン)
 IoT時代の先端セキュリティ技術と大規模システムのセキュリティ運用ノウハウを活用して、顧客を取り巻く環境のセキュリティ上の脅威を見える化し、対策の効果を体感できる環境を提供する。顧客のセキュリティ課題に対し、投資対効果が高いセキュリティ対策を協創する。

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