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「新型IPS液晶パネル」開発 パナソニック

【2016年12月12日】

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▲ 新型IPS液晶パネルの開発品
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▲ 映像表示イメージ

 パナソニック液晶ディスプレイは、新開発の調光セルを内蔵し、従来比600倍の高コントラストを実現した「新型IPS液晶パネル」を開発したと発表した。2017年1月からサンプル出荷を開始し、映像制作や医療、車載のHDR対応モニターなどのBtoB向けの展開を目指す。
 パナソニック液晶ディスプレイが開発した「新型IPS液晶パネル」は、広視野角、高輝度、高信頼性が特長のパナソニック独自のIPS液晶技術をベースに、画素ごとにバックライト光量を制御できる新開発の調光セルを内蔵した。これにより、コントラスト“100万対1”以上の高コントラスト比を実現。まばゆい光から漆黒の黒まで、忠実で高品位な映像を表示できる。
 従来の液晶パネルのコントラストは“1800対1”程度だったため、バックライト光量を増やすと暗部で黒浮きが発生し、光量を減らすと明所のきらめきが損なわれた。「BtоC」から「BtoB」まで幅広い分野で実績がありながらも、輝度を高めるためにバックライト光量を増やすと暗部で黒浮きが発生し、暗部を見えやすくするためにバックライトを減光すると明所のきらめきが損なわれる点が課題だった。
 「新型IPS液晶パネル」では、この新開発の調光セルによる液晶の動作原理を活用して、表示セルに内蔵したことで、バックライトから表示セルに入射する光の量を画素単位で制御して、コントラスト“100万対1以上”を実現した。
 調光セルには、表示セルで使用される液晶材料とは光透過特性が異なる液晶材料を使用し、表示セルと調光セルはそれぞれ独立して制御する構造としている。これにより、光漏れを大幅に抑制しきめ細かな階調表現を可能とした。
 また、「新型IPS液晶パネル」は、表示セルと調光セルの透過率を高めたことに加え、高輝度バックライトを採用。最大輝度1000cd/㎡を実現している。
 さらに、「新型IPS液晶パネル」は、液晶パネル製造に従来から使用されている装置を用いて製造することができるので、パナソニック液晶ディスプレイ社が保有する、業界最大クラスの第8・5世代(G8・5)製造ラインで10~100インチまでの生産・展開が可能。
 放送、映像制作などのハイエンドモニター等、高度な用途や様々な画面サイズに対応したパネルの提供が可能だ。
 また、忠実な映像表示が求められる医療モニター用途や、黒浮きがなく明瞭な視認性が求められる車載用モニターなどにも適しており、同社は2017年1月からサンプル出荷を開始し、展開を図っていくとしている。
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 製品の主な特長は次のとおり。
 1.従来比600倍の高コントラスト100万対1を実現:新開発の調光セルを内蔵し、調光セルと表示セルの液晶材料に光透過特性が異なる液晶材料を採用して独立制御する構造とした。独自のIPS液晶技術を応用し、広視野角かつ高い光利用効率の特長はそのままに、コントラスト100万対1(最大輝度1000cd/㎡、最小輝度0・001cd/㎡)を実現した。
 2.最大輝度1000cd/㎡で安定動作が可能:表示セルならびに調光セルの透過率を高め、かつ高輝度バックライトの採用で最大輝度1000cd/㎡を実現。調光セルには耐光性の高い材料を新たに開発して、独自のセル構造としたことで、高輝度バックライトの強い光を受けても、長期にわたり安定動作が可能となった。
 3.既存の液晶パネル製造設備での製造が可能:従来から使用されている装置を用いて製造できるので、業界最大クラスの第8・5世代(G8・5)製造ラインにより、10~100インチまでの展開が可能。

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