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IoT時代対応のセキュリティシステム パナソニックシステムネットワークス

【2017年03月13日】

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▲ 「i-PRO EXTREME」シリーズ発表会の模様
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▲ 島田伊三男部長

 パナソニックシステムネットワークス(片倉達夫社長)は、セキュリティシステム「i―PRO(アイプロ)」の新シリーズとして、「i―PRO EXTREME(エクストリーム)」シリーズを発表した。第一弾商品群としてネットワークカメラ20モデルとネットワークディスクレコーダー7モデルを6月以降、映像監視ソフトウェア5モデルを3月以降、順次発売する。価格はすべてオープン価格となる。

 ネットワークカメラでは、ドームタイプとボックスタイプでそれぞれ、屋外/屋内対応、フルHD/HD対応モデルをラインアップ。屋外ドームタイプでは、フルHD対応で長焦点レンズ搭載の「WV―S2531LTN」など3モデル。屋内ドームタイプでは、フルHD対応の「WV―S2131L」など6モデル。屋外ボックスタイプでは、フルHD対応で長焦点レンズ搭載の「WV―S1531LTNJ」など4モデル。屋内ボックスタイプではフルHD対応の「WV―S1131」など7モデルを発売する。
 カメラにはAI(インテリジェント・オート)モードを搭載。従来は被写体の動きや逆光で見えにくかった車両ナンバーや顔の映像に対し、カメラが自動的に移動物体、移動速度、顔、光量(昼・夜・ヘッドライト)のシーンを検知して、より最適な設定をリアルタイムで行い、対象物をより最適な映像で撮影する。
 また、新搭載のカラーナイトビジョン技術により、光量の少ない環境下でもカラーでの視認性を向上。従来機との比較では最大5・8倍(WV―S2131、照度0・012ルクス)の感度を実現。これにより夜間の暗い屋外駐車場や街頭監視において車輌や衣服の色が識別しやすくなった。
 H・265規格の高圧縮技術の採用に加え、パナソニック独自の「スマートコーディング」技術により、通信帯域を従来機との比較で最大50%削減。さらに顔を自動検知して、部分圧縮調整を行う「スマートフェイシャルコーディング」により顔周辺の画質を保ちながら、顔・動きのある領域・静止領域と段階的に圧縮率を上げて、高圧縮化する。従来機と同等のディスク容量で「より高い解像度」と「より長時間録画」を両立できる。
 また、IoT/M2M化が進む中、大きな課題となりつつある「ハッキング」や「なりすまし」などのサイバー攻撃対策として、SSL通信やデータ暗号(AES256bit)に対応。証明書で世界的シェアを誇るシマンテック コーポレーションとの協業により、「デバイス証明書」を「i―PROEXTREMEカメラ」に標準搭載した。レコーダーのオプショナルソフトウェアを使用することで、エンドtoエンド(入り口から出口まで)で暗号化通信が可能となり、システムトータルで高いセキュア性を確保。共通脆弱性データベースを元にカメラ、レコーダーの脆弱性対策を行い、巧妙化するサイバー攻撃にも対応する。
 さらに、映像監視ソフトウェア「WV―ASM300」からカメラ、レコーダーを一括設定でき、個々に行ってきたシステム設定時間を大幅に短縮(従来機の約3分の1)する。また、録画データのサムネイル表示やマップ上での監視映像のスナップショット表示することで、必要な映像やカメラを簡単に見つけることができる。さらに、「かんたんキッティング梱包」をネットワークカメラに採用。梱包箱を開けずにケーブルを接続して設定が可能で、キッティング時の作業時間の短縮化できる。耐久性と施工性を改善したアドバンスド親水コートが屋外モデルに標準装備されている。
 ネットワークディスクレコーダーは「WJ―NX400K」など6モデルを、映像監視ソフトウェアは「WV―ASM300」など4モデルを投入する。「WJ―NX400K」は最大128チャンネルまで接続が可能。また、64チャンネル接続までPCレスで運用できる。ハードディスクの超寿命化と記録性能も大幅に向上しており、フルHDで128台のフルレート記録が可能。ソフトウェアではこれまで顧客からのニーズとして多かった「カメラ・レコーダーを含めたシステムのトータルの一括設定」にも対応、インストール作業や設定作業も従来比3分の1に圧縮した。
 パナソニックは3月7日、東京都江東区のパナソニックセンターで新製品発表会を開き、パナソニックシステムネットワークセキュリティシステム事業部の島田伊三男部長と、同社市場開発部の朝比奈純部長らが出席して新製品の概要と今後の展開などを説明した。
 島田部長はセキュリティシステム事業について「これまでは、監視映像をきれいに撮影して、しっかり録画し、何かあればあとで確認できるといったパッシブ(受け身)な考え方だった。IoT時代を迎えたいま、お客様の様々な要望に応えるためアクティブな『情報を取得し』『情報を活用する』という二つの切り口によって進化させていく」と述べ、IoT時代を見据え転換を図っていくとした。
 具体的には、様々なセンサーを組み合わせることで、カメラに搭載したコンピューターのAI技術を使って必要な情報を取得する『AIセンシング』へと進化させる。また、取得したデータの活用については、監視映像のみならず、様々な情報をクラウドで統合・解析して、リアルタイムに活用する『AI解析』へと進化させる。
 パナソニックのセキュリティシステム事業は60周年を迎えた。「これまで5つのコア技術(センシング・データ高圧縮・データセキュリティ・データ解析・高耐久性)を磨き続けてきたが、今後はこの技術とものづくりのDNAを使い、クティブにセンシングをして、アクティブに解析していく。そして業界の皆様と共にIoT時代の情報活用ソリューションをつくっていきたい。この情報活用の第一歩として『i―PRO EXTREME』を展開していきたい」(清水部長)
 また、朝比奈部長は新製品群のセキュリティについて、「現在IoT機器をめぐっては、世界的にハッキングといったサイバー攻撃の事例が非常に増えており、重大な被害を受ける事件も出ている。サイバー攻撃や情報ろうえいリスクは、賠償や信頼の失墜につながりかねない経営リスクとなる。このような脅威に対し、単に暗号化するだけでは十分ではない。新シリーズでは、サイバー攻撃対策として、サイバー認証世界ナンバーワンのシマンテック社と協業し、世界初のデバイス証明書搭載のカメラを開発した。信頼性の高いシマンテック社のデバイス証明書を搭載することができ、非常に厳格な機器認証によりなりすましを防止し、信頼の高い機器同士によるセキュアなネットワークを実現する。また、外部からの攻撃に対する脆弱性対策として、開発プロセスに最新の脅威反映した検査を組み入れて実施している。情報漏洩対策としてはデータそのものの暗号化や通信の暗号をそれぞれ行い、大切なデータをしっかり保護していく」と力を込めた。
 パナソニックは現在、セキュアコミュニケーションの応用として、リモートメンテサービスを開発中だ。「遠隔でお客様のサービスが故障せず、しっかりと稼動しているかどうか、エラーが出ていないかどうか、故障の予兆の分析もセキュアな環境のもとで行える仕組みとサービスを開発中で、2017年度内に開始する予定だ。お客様のシステムをセンターで監視して、異常時にはかけつけて対応する。録画が止まって必要なデータが記録されていないといった業務上のロスを減らし、録画テストやダウンタイムの抑制に貢献していきたい」(朝比奈部長)

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