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空の日 4.6トン級の新型ヘリ販売強化 三井物産エアロスペース

 

【2016年09月21日】

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     ▲ レオナルド社「AW169」

 三井物産エアロスペースは、報道機関をはじめとした日本国内顧客を対象にレオナルド社の新型ヘリコプター「AW169」の販売を強化する。「AW169」は昨年7月、欧州航空安全庁(EASA)から型式証明を取得し、また日本でも今年2月に型式証明を取得した。レオナルド社は既に世界各国から150機以上を受注し、昨年から順次納品を開始した。国内では朝日新聞社など2社が導入を決め、今年度中に引き渡しを終え、運航開始する予定。
 「AW169」は、石油分野を主とした人員輸送、EMS(ドクターヘリ)、また日本では報道機関、消防防災、警察など多用途なのが特長。4・6㌧級の中小型双発機で、世界的に新製品が出ていないこのクラスでは待望の新型ヘリの登場となる。プラット&ホィットニー・カナダ社の「PW210A」エンジンを2基搭載し、2000馬力級の高出力を実現。最大巡航速度、最大航続距離ともにクラス最大級の高い性能を持つ。
 「FAR Part29」の最新安全基準に基づき設計された機体・座席・燃料タンクの耐衝撃性、また高温・高高度という過酷な状況下での安全性の要求にも対応した。計器類もデジタル化に一新、コンパクトな計器盤により操縦席からの視界を最大化、操縦席ドアの下部にも窓を装備し、安全性をさらに高め、操縦士のワークロードを劇的に軽減するデザインとなった。
 報道仕様では、防振カメラと映像伝送装置、録画装置からなるヘリコプターテレビ中継システムを設置し、航空機からの映像をリアルタイムに地上に送信できる。客室容積は6・3立方メートルと広く、次世代の4K8K放送機器にも対応可能なスペースを備えている。搭乗者は撮影時に背筋を伸ばして作業できるため、疲労度を軽減し、長時間の撮影にも対応できるレイアウトが可能となっている。
 また、部品と特殊工具の治具についても「AW139」と20~30%を共通化している。さらに「AW139」のライセンス取得者は、「AW169」の操縦資格を取得する際、訓練期間を短縮できる利点がある。今年7月にはフルフライトシミュレータがEASAで承認され、訓練施設も着々と充実を図っている。
 東日本大震災以降、緊急災害報道は注目されており、国内ヘリ市場も活況を呈する。一般的に10~20年で更新するヘリコプターでは買換えの際、今まで撮影できなかった映像を世界に発信するため、より性能の高い機種を選ぶ傾向にある。機能のグレードアップと値頃感を両立する「AW169」は、まさに日本市場で待ち望まれていた新型機種といえる。2020年の東京オリンピックに向けて、日本市場における中小型双発機の更新需要が高まりつつある中、ベストタイミングで「AW169」は市場投入された。
 プロモーションについては、10月12~15日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される「2016年国際航空宇宙展(ジャパンエアロスペース2016)」と、11月16~18日に千葉市美浜区の幕張メッセで開催される「InterBEE2016(国際放送機器展)」に出展する。また今年度以降、国内主要都市でのデモフライトも企画している。
 一方、「AW139」は2006年の国内初号機納入以降、10年間で計47機を納入しており、今年度中に50機を超える見込みで、国内サポート体制を強化している。国内で在庫確保の規模を拡大するほか、カスタマーサポートも拡充する。

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