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防災特集 地域の防災・福祉情報をケーブル網で配信 DXアンテナ

【2016年09月23日】

 DXアンテナ(神戸市、米山實社長)と、こまどりケーブル(奈良県生駒市、桑原克仁社長)は、このほど、奈良県・御杖村(伊藤収宜村長)に防災・福祉情報配信システムを導入し、運用を開始したとg発表した。ケーブルテレビ網を用いた、防災情報を個別世帯に配信するシステムは全国で初めての事例となる。御杖村では今年4月の導入以降、配信方法のテスト、改善を繰り返し、村民へのコミュニティ情報の配信手段として定着してきた。
 DXアンテナは、通信・放送の伝送路の区別なくIPデータを配信する技術(IPDC技術)を活用した情報配信プラットフォーム「DXマルチキャスト」を奈良県御杖村に導入した。御杖村では、約800世帯に受信端末を設置(村の約95%)し、平常時は、地域コミュニティ情報や行政情報を配信、緊急時には、テレビの画面を自動的に切り替えて避難情報などをお知らせすることが可能になった。
 導入の背景は次の通り。(1)御杖村では、デジタル防災無線システムの更新時期を迎えていた(2)奈良県は北部に大和川と淀川、北部と南部にまたがる紀ノ川、南部に熊野川と4つの水系があり、土砂災害のおこりやすい地域も多くある。平成23年に発生した台風12号による豪雨(紀伊半島大水害)では南部の山地で大規模な土砂災害が発生、五條市、天川村、十津川村で死者・行方不明者が24名におよぶ大災害となった。台風や低気圧の接近には留意し、浸水想定区域や土砂災害警戒区域では早めの避難行動が求められる。緊急時に避難情報など村民に行き渡らせることが最優先課題となっていた。
 また、御杖村では、高齢化率が高まる中、避難対応など緊急時の確実な情報伝達に加え、コミュ二ティー情報(行政情報・地域情報・福祉情報等)の平常時での配信を重要視し、家庭内にパソコンが無くても、ホームページに近い情報の戸別受信機+テレビへの確実な情報伝達を図るべく、村内で普及しているケーブルテレビ網(こまどりケーブル)の活用に着目した。
 御杖村の防災行政における課題は次の通り。音声による防災行政無線(屋外拡声子局:8局)、個別受信機を整備し、運用していたが(1)無線電波が受信できていない地域があり、全戸受信が確立されていない(2)台風・大雨などによる災害発生時において、屋外拡声子局からの音声が聞き取り難い―といった課題があった。
 DXアンテナは、このような課題に対し、通信・放送の伝送路の区別なくIPデータを配信する技術(IPDC技術)を活用した情報配信プラットフォーム「DXマルチキャスト」を提案し、村内の各家庭に『DXメディアゲートウェイ』を納入した。ケーブルテレビ網を活用することで家庭内まで、確実に情報伝達ができる有線放送チャンネルの活用が高く評価されているという。

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