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Inter BEE 2016 「Flash &Tape with Cloud」 日本IBM

【2016年11月16日】

写真
藤原忍IBM東京ラボラトリー研究開発ビジネス
開発担当部長(右)とIBMシステムズ・ハード
ウェア事業本部ストレージ・システム事業部の
長谷伴子氏

 日本アイ・ビー・エムは、「Inter BEE2016」に出展し、〝Flash &Tape with Cloud〟をテーマにTape製品コーナー、Flash製品コーナー、Cloudソリューションコーナーの3コーナーで展示・デモンストレーションを行う。エンタープライズ向けパブリック・クラウド「IBM Bluemix Infrastructure」などが連携したシステム「Flash &Tape with Cloud」や、超高密度オールフラッシュストレージ「DeepFlash150」などを出展する。
 「Flash &Tape with Cloud」は、「IBM Bluemix Infrastructure」とビジネスパートナーであるJVCケンウッドのIPストリーミングカメラレコーダー「GY―HM650」、朋栄のメディアアセットマネジメント(MAM)「MediaConcierge」が連携するシステムで、3社のビジネスコラボレーションにより実現したもの。
 日本アイ・ビー・エムの藤原忍IBM東京ラボラトリー研究開発ビジネス開発担当部長は、「Flash &Tape with Cloud」の展示に至った経緯を、過去のNAB、IBCでの具体例を交えて次のように述べた。
 「昨年の『Inter BEE』では、オールフラッシュ高速ストレージと大容量テープを組み合わせて可能になったUHDのストレージプラットフォームを提案しました。さかのぼって『NAB2011』では、LTFSのテープライブラリーと国内ベンダーのフラッシュサーバを連携させたスピンドルディスクレスのワークフローを提案。フラッシュとテープの組み合わせでワークフローを構成するシステムで確信を得たものでした。4K・8Kが出てくると、アーカイブはどうしたらいいのか、コンテンツの転送はどうしたらいいのか課題が出てきました。そこで、私どもが確信していたシステムをさらに発展させようと考えました。特に8Kのワークフローを見た場合、全体でどこに時間がかかっているかというと、前段取りである。8Kの素材を撮ってきてもそれを8Kのままで編集するわけではない。オフライン編集を行わなければならない。そのためには8KコンテンツをHDレベルまでダウンコンバートして編集する。それでEDL(Edit Decision List)等の情報が出てきたら、そのEDLを使ってオンライン編集を行う。実際、8Kコンテンツが編集スタジオに入ってきて、オフライン編集をするためのダウンコンバートにものすごく時間がかかってしまい、他で少し便利になっても実際はあまり効果が見えないという。そこで、低解像度のプロキシファイル情報をクラウドに上げてそこで粗編をする。その結果を編集スタジオにおとす。編集スタジオでは物理メディアのデータ量が大きいので転送に時間がかかる。ただ、クラウドを介することで、編集スタジオにその高解像度コンテンツが届いた時にはもうクラウド上で粗編が終わっていますと。今まで順々に行っていたコンテンツが入ってきてダウンコンバートしてオフライン編集をしてオンライン編集をするという流れが、ダウンコンバートとオフライン編集が、メディアの搬送中または撮影中に行えるので時間短縮が可能になるのです。私どもが提案してきたテープとフラッシュによるワークフローの補助的な役割としてクラウドを活用していくのです」。
 さらに藤原氏は「今年のNABでお見せしたのは、JVCケンウッド様のIP対応業務用カメラが撮影しながらストリーミングをクラウドに上げていくもの。高解像度映像がカメラの中に収録されるとしても、低解像度映像はクラウド上に録画される。それは解像度が違うだけでタイムコードも尺長も同じです。クラウド上での出口は朋栄様の『MediaConcierge』を使用しました。ストリーミングを『MediaConcierge』で受け取る、ストリーミングをファイル化して『MediaConcierge』が自動インジェストする形を採りました。『IBM Bluemix Infrastructure』上に構築して、オンプレミスであるテープとフラッシュ、加えてクラウド上のメディアアセット管理の組み合わせで新しいUHDのワークフローを提案したのでした」と述べた。
 「IBM Bluemix Infrastructure」は、高いパフォーマンスとセキュリティを兼ね備えた。世界中にデータセンターがあり、ビジネスのグローバル展開にも最適だ。
 「『IBC2016』では、バックアップをどうするか提案しました。IBMのクラウドオブジェクトストレージ『Cleversafe」を使って、実験的に立ち上げたサーバをデータセンターに置いて、JVCケンウッド様のカメラで撮影した素材、その映像ストリームがクラウド上に送られてそれを朋栄様のMAMが受けて登録する。登録した映像ファイルのバックアップをクラウド上のオブジェクトストレージサービスの方に溜めこんでいく。そうするとクラウド上の仮想サーバ的なものがワークフロー上でどう使われるのか何がインプットで何がアウトプットなのか明確化できました」。
 「Flash &Tape with Cloud」には、IBMがクラウド上でストレージ・アズ・ア・サービスとして提供しているオブジェクトストレージ「Cleversafe」が連携する。これは、増大する非構造化データをより適切な管理支援するオブジェクト・ベースのクラウド・ストレージ・サービス。
 「そして『Inter BEE2016』では、これらすべてを商用製品で組んだ提案を行います。商用製品であるJVCケンウッド様のカメラ、朋栄様のMAMはそのままで、クラウド上のオブジェクトストレージはKDDI様のオブジェクトストレージサービスを使わせていただきます。KDDI様は『Cleversafe』テクノロジーのビッグユーザーです。実際に商用展開されています。今回、すべて商用製品でワークフローを組み上げたというのがIBCと違うところです」。
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 「Flash &Tape」を構成するストレージ製品として「DeepFlash150」と「IBM Enterprise Tape TS1150」を展示する。超高密度オールフラッシュストレージ「DeepFlash150」は、容量が3Uで最大512テラバイト、データ読み出しが12GB/sスループット。最大8台のサーバーと接続。20万IOPS、1ms以下のレイテンシーという高性能。3Uで450㍗と省電力タイプだ。「昨年展示した当社のフラッシュストレージは、2Uの筐体で容量は54TBでした。『DeepFlash150』は3U筐体1個で物理容量512TBと、容量にご不満だったお客様のご要望に十分応えられる製品となっています」。
 エンタープライズ・テープ・ドライブ「TS1150」は、最大360MB/秒のデータ転送速度、1カートリッジ当たり最大10TBの容量(非圧縮)が特長。コーティングされた一体型の32チャンネルGMRヘッドの採用により、耐久性を向上しテープへの負荷を軽減する。「ブースでは、カバーをはずしてテープをロールする、デッキにロードするといった内部の仕組みをお見せします」。
 ブース・4510

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