Inter BEE 2016 入力から出力まで「4K HDR」提案 キヤノン
【2016年11月18日】
▲ EOS C700
▲ 田中玲子氏
高い処理能力を持つ映像処理プラットホームを3基搭載するなど、CINEMA EOS SYSTEMのフラッグシップモデルとして4K/60P内部記録が可能になった「EOS C700」は、今年9月にアムステルダムで開催された「IBC2016」で発表し、大きな反響があった。「『EOS C700』はデザインも一新し、現場で使える、いいとこ取りの機能と操作性を入れた。顧客によって利点が異なるが、画質、4K60Pの内部記録がCINEMA EOS SYSTEMでできるところが訴求ポイントです。また、レコーダーで4K120PのRAWでの収録が可能で、アナモフィクレンズにも対応した。ビューファインダーが見やすくなったと好評を得ています」(田中氏)。
4K放送用レンズ「UHD DIGISUPER27(UJ27×6・5B)」は、キヤノンが培った技術を集結して4K放送時代に求められる高い光学性能と運用性の両立を実現した。この27倍4Kレンズは、放送局のスタジオ用に開発したもので、ズーム、フォーカス、デマンド操作など顧客ニーズに細かく応えた。今までの27倍HDレンズと同じ大きさで4Kのクオリティを出した。4Kでは解像度的にレンズが合う範囲が狭く、ピント合わせが難しくなるが、キヤノンの光学技術の進歩により高い解像感を実現した。
「2/3型4K放送用の27倍については、IBCでは2/3の4Kカメラも各社が出しており、今までのHDと同じフローで各局とも4Kに入れ替えていきたいという話が多く、運用と大きさがそのままで4Kの解像度、高画質を実現できている点が高く評価された」と田中氏は語る。
業務用4Kディスプレイでは、新たに加わった17型の「DP―V1710」は小型・軽量のため機動性に優れ、現場への持ち込みや中継車への積み込みなど、このサイズを求める人が多い。「DP―V2420」はHDR表示に注力し、高輝度の映像表現が可能。業務用ビデオカメラ「XC15」は、「EOS C300 MarkⅡ」とのマッチングを高め、CINEMA EOSユーザーのサブカメラとしてハイエンドな映像制作ニーズに応える。
田中氏は、「当社は、レンズとカメラ、ディスプレイがあることが強みです。光学、センサー、カメラの技術でより高画質にきれいにHDRが見られることを提案したい」と強調する。
ブース規模は40小間で、4Kプロジェクターで4K映像を上映する。8K製品は技術展示で参考出品する予定。
ブース・7306