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マイクロウェーブ展2016 再現性ある測定で5G試験総費用を低減 日本ゴア

【2016年11月30日】

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新開発のゴアケーブルを紹介する
(右)川崎久充氏と北原亜紀子氏

 日本ゴアは、次世代通信規格5Gシステム開発に最適な高位相安定、高振幅安定、高再現性を持つ最大110GHz対応の「Gore(R)Phaseflex(R)(フェーズフレックス)」RFテストアセンブリを展示する。特に今回、67GHZと110GHzの間を狙った70GHz対応テストアセンブリを開発し、新たにラインアップに追加した。
 パフォーマンス・ソリューションズ・ディビジョンの川﨑久充氏は「5Gシステム開発が本格化する中、実証試験の測定器に使用される高性能ケーブルは今後重要性を増す。移動体通信関連の測定では、ケーブルが不安定な状態におかれることも多いが、ゴアのケーブルアセンブリは曲げた状態でも性能が変わらず、再現性が高いのが特長です。測定結果が真値を示さない理由は様々だが、ケーブルアセンブリに起因することも多い。再現性の高いゴアのケーブルを使うことで、少なくともケーブルはそうした不安要素から取り除くことができる。ゴアのケーブルアセンブリは正確で再現性の高い測定を可能とするため、ケーブル交換や再テスト、再校正等の無駄な時間とそれに掛かる費用を削減し、試験の総費用を低減できる」と話す。
 最高の位相・振幅安定性と、絶対値による位相合わせ(マッチング)が可能なゴアケーブルアセンブリは5G技術でマルチポートのケーブル接続が要求されるテストシステムに適している。マルチポートにケーブルを接続する際、トルクレンチが入れやすいよう、線径を小さくした50/40GHz対応ケーブルを今回出展する。新たに開発した新ケーブルは根本的に設計を見直し、従来品よりも約3割軽く、約15%細くした。「マルチポートのコネクタはケーブルが密集している状態で、トルクレンチが入り難く、適正トルクで締め付けられない問題があった。新製品はコネクタと接続するケーブルの根元(ブート)をコネクタ径よりも細くすることに成功した。線が小さいと取り回しが楽で、曲げやすく軽いので測定にも適している。MassiveMIMOでは、従来比で圧倒的多数のアンテナを使用することから、マルチポートに対応し、位相特性が非常に優れたケーブルアセンブルが開発には鍵となる」(川﨑氏)。ケーブルは周波数が高くなるほど細くなり、110GHz対応ケーブルの線径は4・2㍉という細さだ。
 プレゼンセミナーでは12月1日、「5G通信の測定における問題点と、ケーブルによる解決策」をテーマに講演を行う。
 一方、自動車向けのミリ波通信でも75GHz対応ケーブルの引き合いが増えている。車がミリ波レーダーで距離を測る技術で、5Gと融合した自動走行の仕組みの構築に向けて安全技術の測定が必要になる。自動車分野では測定器用ケーブルの重要性がまだ認識されていないので、今後積極的にPR活動していく。また、5G技術で電波を受信するSAW(弾性表面波)フィルターの開発でもゴアケーブルアセンブリを活用できる。
 ゴアケーブルアセンブリは過酷な屋外環境で30年間使用した顧客事例もあり、耐久性、堅牢性が評価されている。高性能なケーブルは高価だが、測定の時間的コストを低減できるので、トータルコストでは多くのメリットが得られる。  「パフォーマンスオーバータイム(長期使用のおける性能)を開発指標とし、長期的な信頼性があるゴアケーブルアセンブリは、ケーブルの買換えや測定のやり直しなど見えないコストを抑えることができる」と川﨑氏は強調する。
 日本ゴアは今後、2020年東京五輪での5G導入を見据え、通信キャリアと基地局メーカーをメインターゲットに商社を通じて販路を拡大し、販売を本格化する計画だ。
 ブース・K―09

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