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InterBEE 2016レポート 4K8K対応次世代型「AW169」 三井物産エアロスペース

【2016年12月16日】

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「AW169」スケールモデル

 三井物産エアロスペースは、報道機関向けにレオナルド社の新型ヘリコプター「AW169」をスケールモデルや3Dホログラム、ビデオ上映で紹介した。「AW169」は4・6㌧級の中小型双発機で「AW139」の長所を引き継ぎ一回り小さくした。同クラスの機種と比べてキャビンスペースが広く、フルフラットな床面と箱型客室は様々なレイアウトを可能とする。最大巡航速度283km/hとスピードが速く、最大航続距離826km、最大航続時間4時間23分とともに長いのが特徴。最新鋭のフルグラスコックピットを採用し、コンパクトなデジタル計器盤により操縦席からの視認性を最大化した。手動操作が必要なサーキットブレーカー数を劇的に削減し、タッチスクリーンユニットを含む先進のアビオニクスシステムを搭載。これらにより、高度な状況認識によってパイロットのワークロードを軽減する。また、クラス最高水準の高出力エンジンである、プラット&ホイットニー・カナダ社製「PW210Aエンジン」を2基搭載。先進の材料技術によりパーツ数を減らし、耐用年数の長い部品を使用することで低燃費と低廉な整備費を実現した。FADEC(全自動デジタルエンジン制御装置)は二重系統により冗長性を確保し、モニタリング及び診断装置を装備した。コンパクトで効率的、高い安定性と容易な始動、優れた耐久性というデザイン特性を持ち、高出力でありながら低振動が特徴。「AW169」は昨年7月に欧州航空安全庁(EASA)から型式証明を取得しており、最新の安全基準で作られている。
 最新鋭の「AW169」は小回りが利く機体で、性能もアップグレードしたため、放送局等の顧客が高い関心を示している。「AW169」は国内では2機が成約し、うち1機は朝日新聞に近々引き渡す予定。4・6㌧クラスはマルチロールで様々な使い方ができる。民間では報道機関、地点間の人員輸送での利用を薦め、官公庁向けでは警察や消防防災等から多くの引き合いがある。今後、運航サポートに重点を置きながら、民間、官公庁、消防防災等の分野で機体の更新需要を狙う。
 一方、「AW139」は、最新の安全規格への適合(JAR/FAR29規格)、比類なきエンジンパワー、整備作業性、経済性、余裕あるキャビン容積にフォーカスし、全く新しいコンセプトの下、レオナルド社が生産・サポートを行う次世代回転翼航空機。他の同一クラス機を凌駕する機体性能は、極限状態で遂行される救助任務から人員輸送まであらゆる任務を完遂することが可能だ。「AW139」のすべての計器は、優れた拡張性を確保しているデジタル表示式であり、アナログ式はもはや存在しない。人間工学を駆使した最先端アビオニクス(ハネウェル社製プリマス・エピック)を搭載している。
 災害取材など航続時間が長く、活動エリアの広いヘリコプターへのニーズは高く、報道用ヘリとして「AW139」はNHKに3機、関西テレビに1機、計4機が導入され、国内で活躍しているほか、日本テレビ放送網及び中京テレビ放送が導入を決めている。
 「AW139」は、最大巡航速度306km/hとスピードが速く、現場への到着時間を短縮できる。また、航続時間が非常に長く、ヘリポートに戻って給油せずに一つの災害現場で長時間取材ができるというメリットがある。 さらに、4K/8K次世代放送を見据え、機体の大きさ、客室の広さ、機材積載量など大型化への要望があり、最大離陸重量7・0㌧、有効搭載量は2870キログラムとした。今回、日本テレビ、中京テレビは自社による直接機体購入を予定しており、特にアフターサービスの充実度を重視して選定を行った。ヘリコプターは15~20年使用しても日本の高度な整備技術から中古機が非常に高値で取引される傾向にあり、自社保有によってヘリの資産価値がもたらすメリットを直接享受することができる。

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