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新春インタビュー 多様化するプロフェッショナル・ユーザーのニーズを満足させる 劉震総合トレーディングジャパン社長に聞く

【2017年01月01日】

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最新 DMR 携帯無線機などを前に劉社長

最新・最強のDMR携帯無線機を発売
 中国のHyteraコミュニケーションズ(Hytera)のデジタル製品輸入元である総合トレーディングジャパン(GTJ、東京都千代田区、劉震社長)は、中国を含む国際規格に準拠したHyteraデジタル製品の日本国内標準化活動と周知を、Hyteraより全権委託されており、各関連省庁と認可に向けた活動を行っている。昨年8月、DMR防爆携帯無線機『PD798Ex』の国内本質安全防爆検定申請を、国内審査機関に提出し、受理された。報道発表後、国内唯一のデジアナDMR防爆携帯無線機に対する引き合いが多いという。そして今年は独自開発のフルデュープレクス通信機能を備えた最強のDMR携帯無線機をリリースする。劉震社長は「電波タイムズ」の新春インタビューに応じて、新たな会社方針やDMR携帯無線機などの特長を話した。


 ――昨年のトピックスを教えてください
 「3月には、中国公安警察並びに軍に製品が採用されている中国のShenzhen AEE Technology(AEE)を訪問して、同社との販売契約を締結し、日本国内で同社の業務用ウェアラブルカメラや業務用ドローンの取り扱いを始めました。8月には、Hyteraコミュニケーションズと連携し、DMR防爆携帯無線機『PD798Ex』の国内本質安全防爆検定申請を、国内審査機関に提出し、正式に受理されました」

 ――ところで業務用無線機ユーザーのニーズが変化してきたということですが
 「昨年最も感じたのは、カスタマーニーズが多様化してきており、デジタル無線を核とした総合提案を求められてきたことです。そのため、デジタル無線機はもちろん、過酷な環境でも飛行可能な大型ドローンや、有事の際の証拠映像・音声を記録するためのウェアラブルカメラの試験的取り扱いも始めております。AEE社製品の販売開始はそういった理由です」

 ――AEE社の業務用ウェアラブルカメラの特長は何ですか
 「この製品は、中国、米国、クロアチアなど、世界各国の公安警察で採用されています。潜行調査や公務執行を目的としたプロフェッショナル設計が特長です。常時装着可能で、固定カメラでは撮りきれない画像を享受できます。130度の広い視野角で被写体を逃しません。『IP67』の防塵・防水設計で、最大3・5時間の録画が可能です。フルハイビジョンで11時間10分撮影が行えます。暗所では、不可視赤外線LEDが自動作動します。モバイルデバイスによる遠隔操作も可能です。紛失・盗難時も情報漏えいを防ぐセキュリティ機能を備えました。国内では、保安目的だけでなく、例えば工場を巡回して設備の安心安全を確認するといった需要もあると思います」

 ――DMR防爆携帯無線機『PD798Ex』は引き合いが多いと聞きました
 「国内初のデジアナの本質安全防爆無線機ということで、報道発表後、多くの問い合わせがありました。従来、取り引きのなかったユーザー様、販売店様から新規の引き合いが増えました。本質安全防爆モデル供給メーカーは、軒並みアナログ専用機の生産中止を発表しています。Hyteraコミュニケーションズのアナログ本質安全防爆無線機も昨年で生産中止となりました。その結果、今後継続的に供給可能な本質安全防爆無線機は『PD798Ex』だけになり、アナログ運用も可能なことから、市場での優位性が高まりました。もちろん、デジタル移行時には、無線機の設定を変更するだけで、GPS、動態管理などといった用途でデジタルでのメリットを享受できます。お客様のニーズに即した有効なデジタル移行を実現し、それが周波数の有効利用に直結すると確信しています。デジタル移行を見据えて、防爆無線機などを通じて業界での礎を築くことが今後の目標です」

 ――昨年はホームページもリニューアルしたと聞きました
 「どのような事業を展開しているかお客様、販売店様に広く周知するためホームページを充実させました。もちろん、Hyteraコミュニケーションズに関するコンテンツをメインに編集していますので、認知度アップにも貢献出来ていると感じます。製品の特長も動画を交えて紹介していますので一度訪れて頂ければと思います。」

 ――今年の抱負をお聞かせください
 「Hyteraコミュニケーションズはこのほど、最強のDMR携帯無線機『PD988』をリリースしました。日本国内では今年の早い時期にリリース予定です。本機は、Hytera社DMRポートフォリオの中でも、最上位機種に位置付けられます。『PD988』の最大の特長は、最新のノイズキャンセリング技術で、さらなる高品質音声通信を実現する一方、Hytera社独自技術であるフルデュープレクス通信機能などを備えことです。同機能運用時は、DMR(時分割二多重)方式の技術革新で、ひとつの通話スロットで受信し、同時に別のスロットで送信することで、携帯電話のように通話をすることができます。従来、無線機はPTTのボタンを押したら片方でしか話せませんでした。世界初のフルデュープレクス通信機能でいわゆる全複信が実現しました。一周波リピーターモード機能では、最新の電波干渉除去技術により、『PD988』のDMO(ダイレクトモード運用)を利用して、同一周波数でひとつのスロットで受信し、別のスロットで送信することができます。通信距離を倍増することができるため、携帯機同士で直接通信ができなかった遠距離通信も、簡単に実現することが可能となりました。例えばAの無線機とBの無線機は通常はある一定の範囲において直接通信ができるのですが、距離が伸びると電波が弱くなってつながらなくなります。しかし、この間に『PD988』を置けば、同機が1波で同時送受信して中継するので問題を解消します。このほか、ブルートゥース4・0を内蔵 、最新のノイズキャンセリング機能と5Wの音声出力、最高レベルの防塵・防水規格に準拠した堅牢ボディで、保護等級はクラス最高の『IP68』です。水深2メートルに最大4時間浸漬した後にも正常に動作します。さらに32GBのマイクロSDカードで最大576時間のデジタル・アナログ音声録音を可能としました。『PD988』は多様化するプロフェッショナル・ユーザーのニーズを必ずや満足させるツールのひとつと確信しています」

 ――総合トレーディングジャパンは、会社コンセプトを新たに打ち出しました
 「当社はこれまで、業務用無線機全般で商社的な立場でした。ただ、最初にお話したように、お客様のニーズが多様化してきた現在、当社は、無線機を中核に、もっと個々のニーズに沿った総合ソリューションを提案していかなければいけません。無線機の端末だけをビジネスにするのではなく、総合的なソリューションツールとして個々の製品を提供していく、いわば〝コンサルタント商社〟に進化していかなければいけないと強く思っています。デジアナの防爆無線機に加えて、今年は最新・最強のDMR携帯無線機『PD988』も発売します。今年の抱負は、こういった最強の製品群を的確にお客様に周知して、デジタル技術によってお客様の業務を少しでもサポートできるようまい進していきたいと考えています」

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