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2017年ケーブルテレビの展望 高度BS見据えて今こそグレードアップを 住友電気工業

【2017年01月30日】

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▲ 10G-EPONOLT「FSU7102」
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▲ 10G ONU「FTE7553-BAX」

 「電波タイムズ」は新春を迎えて、住友電気工業株式会社ブロードネットワークス事業部の伴泰次担当技師長にインタビューした。同氏は「業界ではますますFTTH化、10G化の流れがスピードアップする。ライバルが10G化に着手すれば一気にその提供エリアを広げてくる。それまでにCATVがどれだけアドバンテージを広げられるかが重要。CATVは、できるだけ早く10G化の方向へ向かってほしい。10Gは決して〝時期尚早〟ではない」と語った。

 ――高度BS本放送が2018年に始まります。CATVにとって、どう対応するかが最大の課題ですが
 「高度BS本放送をCATVで送信するには『高度BS―IF伝送』『高度BS―TM伝送』『高度BS―IP伝送』の3つのソリューションがあります。当社はこの3つを均等に捉えて開発を準備しています。『高度BS―IF伝送』は、高度BSをCATV局で受信しFTTH伝送路にIF信号を光伝送します。この方式の開発課題は光送信機とV―ONUの周波数帯域拡張です。現状では、2・6GHzまでIF信号を光で送れます。3・2GHzまで帯域を広げるとなると、事前にFTTH網が張ってあれば問題はありません。加入者宅に3・2GHz対応V―ONUを設置し受信します。一方で、マンション棟内伝送の改修、漏えい対策が課題となっています。既設のマンションで3・2GHzで伝送するにはなかなか改修が大変なことになります。難しいが故にCATV側が上手に進めてくれるのではないかと、逆に期待が高まっています」
 ――『高度BS―TM伝送』への対応はいかがでしょうか
 「高度BS―トランスモジュレーション方式伝送は、MMT多重された高度BS放送をCATV局で受信し伝送路に送出可能な形式に変換します。70~770MHzで送出するので、CATVとしては本筋ではないかと考えています。当社では、4Kヘッドエンドについては『ケーブル4K』や当面の高度BS試験放送対応は完成し順次納入しており、本放送への対応では高度BSトラモジHEの開発を2018年に間に合うよう進めています。2K多ch放送についてはプラットフォームから送られてきたTS信号を1ch毎に64QAMに変換していましたが、これをプラットフォームが使用する全国IP網伝送装置の中に内蔵できるQAMモジュレータ『IP―QAMエキサイタ』を開発しており、今春に製品化します。2K放送設備の更新需要も見据えた取り組みです。従来は、IP網のバックヤードで私どもが納入したヘッドエンドがある構成でしたが、新たなシステムを追加すると、合わせて対応装置がチャンネル数の分だけ必要でした。新製品では、QAMモジュレータを組み込むことで、従来3本のラックに収容していた多chヘッドエンドを、ラック半分まで小型化できるという画期的な製品です。併せて2Kの自主放送の地上デジタルセンター装置も従来、高さ1Hの3台を積み重ねて使用していたものを、1台の中に収納し小型化を図りました。省電力、省スペースというお客様のニーズに応えたものです。4K―RF放送を効率的に伝送するためには、1chで30Mbpsで伝送する64QAMよりも、40Mbps伝送できる256QAMの伝送が必須です。つまり4Kをトランスモジュレーション方式で送るとなると、256QAMではCN値が非常に高いものが必要になります。現状の伝送路で何ch伝送できるかについては課題として残っており、当社では一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟とも共同実験を進めています。課題解決に向けて道が開けてきましたが、各CATV局毎にチャンネルや伝送路の構成が違いますので、いずれの局様にも適用できるところまで技術を普遍化してご提案を進めていきたいと考えています」
続きは本紙2007年1月30日号で

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