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「震災対策技術展」横浜 モバイル端末向けコンテンツ管理システム インフォテリア

【2017年02月03日】

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▲ 松村宗和部長
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▲「Hand book」で共有された災害情報

 インフォテリアは、業務利用のモバイル端末向けコンテンツ管理システム「Handbook」を展示する。「Handbook」はファイルを安全に中央管理してタブレットやスマートフォンに配信する。通常のファイル共有ツールは誰でも書き換えができてしまうが、「Handbook」はサーバー側で中央管理して安全に一方通行に配るのが特徴で、現場の声を集める機能も付いている。主に企業がタブレットを使って会議のペーパーレス化、営業効率化等に活用されていた。初めて災害対策で使われたのは、2011年にセイコープレシジョンのタイ支社で洪水被害があった時だ。同社はタブレットを使って現場の被害情報を本社と共有して適切な判断を下すために使用した。「Handbook」を導入したのは工場のマニュアルをペーパーレス化して共有するのが目的だったが、災害時に使用されることで想定外の活用法が見出された。
 ネットサービス事業本部マーケティング部の松村宗和部長は、「災害対策は日常的に使えるツールでないと非常時に対応できない。セイコープレシジョンは日頃から使い慣れていたために、災害時に洪水の範囲や浸水状況等の被害情報をスムーズに共有できた。写真を大量に共有できるツールを使うことが現場状況の把握に役立った」と話す。また、昨年熊本地震で被災した小国町では、町役場の職員が災害支援活動を行うにあたって、タブレットやスマートフォンで閲覧できる「Handbook」が活躍した。すべての情報がクラウドに集約して最新情報が得られ、ネットワークに繋がなくてもファイルをダウンロードすればオフラインでどこでも閲覧できる。「非常時に情報にアクセスできないことが課題となるが、普段持ち歩く端末にオフラインで見られるようにすることで回線がない状態でも見られることを実現した。小国町でもペーパーレス会議として『Handbook』を導入した矢先に今回の地震が発生した。避難所への訪問スケジュールや通行止め等の被害状況を共有する手段として、回線のない外出先でモバイル端末による『Handbook』利用が有効となった。グループウエアやメールでは情報が分散・錯綜して皆が閲覧する環境が保てないが、クラウドで一括管理すれば正しい情報に皆がアクセスできる」(松村部長)。
 災害時の情報共有は一方通行になってしまいがちだが、「Handbook」では現場の声を収集・分析するフィードバック機能を備える。避難所で不足している物資をコメントしたり、アンケートするなど現場からの声を吸い上げ、災害時の情報共有を双方向にできる。アンケート機能では回答を効率的に集計して結果を自動的に分析できる。動画共有機能もあり、復興後のコミュニケーションにも活用されている。オールインワンのアプリで平時から生産性向上に役立てることができ、災害対策にも有効な「Handbook」は、モバイル向けコンテンツ管理(MCM)システム市場で4年連続市場シェアトップを獲得しており、導入件数は1138社にものぼる(2016年9月末現在)。「今後はHMDなどVR/ARやサイネージなど大型ディスプレイ向けに展開する予定。サイネージ向けには既にアンドロイドTVで実証を開始している。タブレットでは360度画像・動画にも対応したが、360度画像VRは企業で使うには高い管理性が求められるため、法人向けプラットフォーマーとして当社が先駆けて広げていきたい」と松村部長は語る。
 一方、Bluetoothと連動してスマートフォンによる情報収集のニーズが増える中、インフォテリアは先月、IoT活用モバイルアプリ開発基盤「Platio」の提供を開始した。製造や建設の現場で利用される測定器やヘルスケアの現場で利用される測定器、タクシー業向けの車載装置等のデータ伝送等に対し、「Platio」はブラウザからアプリケーションを簡単につくれる。低額での利用が可能で、災害対策にも役立てていきたいとしている。
 さらに今後はAIについて研究を進めており、企業のデータをAIで分析して企業に最適なアドバイスをしたいとしている。
 「Platio」でデータ、「Handbook」でファイルを扱えるようになったインフォテリアは、今後システムで新たな付加価値を作り出すことに挑戦する。

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