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放送記念日 日本放送協会放送文化賞 NHK

【2017年03月22日】

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NHK上田会長から表彰をうける安藤真氏

タモリ氏ら6名が受賞
 放送文化の発展や向上に功績のあった人に贈られる「日本放送協会放送文化賞」の平成28年度受賞者がこのほど決定した。68回目を迎える今年の受賞者は、東京大学名誉教授の阿部勝征氏(故人)、東京工業大学 理事・副学長の安藤真氏、作曲家の加古隆氏、タレントのタモリ氏、俳優の三田佳子氏、群馬県立ぐんま昆虫の森 名誉園長の矢島稔氏の合計6人で、17日にNHKホールで開催した「第92回放送記念日記念式典」で贈呈式が行われた。

 「日本放送協会放送文化賞」は、放送開始25周年にあたる昭和24年度に創設したもので、放送事業の発展に寄与し、放送文化の向上に貢献があった方々に、毎年贈呈している。これまでの受賞者は今回の受賞者(6人)も含め443名となる。
 受賞者の選考は、NHK副会長が委員長を務め、池端俊策氏(脚本家)、今井秀樹氏(東京大学名誉教授)、大石芳野氏(フォトジャーナリスト)、二木謙一氏(國學院大學名誉教授)、吉岡幸雄氏(染織史家)と、NHK理事の5人の計11人を委員とする選考委員会で行われ、決定したもの。
 なお、第68回 日本放送協会放送文化賞の贈呈式は、17日の午前10時からNHKホールで開催された「第92回放送記念日記念式典」で行われた。受賞者には上田会長から佐藤忠良氏製作のブロンズ像「ふたば」と副賞が贈呈され、それぞれ受賞挨拶をした。
【受賞者の横顔】
▽阿部勝征氏(東京大学名誉教授/故人)
 〈功績〉
 地震研究の専門家として阪神・淡路大震災、東日本大震災をはじめとする災害報道に30年にわたって貢献。昼夜を問わぬ緊急ニュースへの取材対応や「NHKスペシャル」などへの番組出演を通して、被害の規模や特性、防災上の注意点を的確に伝えた。また、地震の発生を可能な限り速く知らせる「緊急地震速報」の実用化を推進し、日本の防災・減災の取り組みを主導。リスクコミュニケーションにおける公共放送の意義を大きく向上させた。
▽安藤真氏(東京工業大学 理事・副学長/65歳)
 〈功績〉
 電磁界理論の第一人者として、無線伝送の基礎となるアンテナ技術の研究を推進。平面型導波管スロットアンテナの開発によって小型で高性能な衛星放送受信アンテナの実用化を進め、衛星放送の発展に貢献した。また、NHK放送技術審議会委員やNHK放送技術研究所の研究アドバイザーを務め、8K放送の実用化に不可欠な大容量データを安定して伝送する送受信方式の構築を先導するなど、次世代に向けた放送文化の進化に寄与した。
▽加古隆氏(作曲家/70歳)
 〈功績〉
 確かな理論と構成力を備えた作曲家として、また、卓越した技術をもつフリージャズピアニストとして国際的に活躍。1995年、NHKスペシャル「映像の世紀」のサウンドトラックを手掛け、叙情的かつ力強い旋律によって時代を超えた真理に迫り、数多くの視聴者に感動を与えた「ドキュメントにっぽん」、「にんげんドキュメント」など、長年にわたって公共放送が取り組むドキュメンタリー番組でも、楽曲によって人々の生きる姿を描き出し、放送文化の発展に寄与してきた。
▽タモリ氏(タレント/71歳)
 〈功績〉
 1975年のデビュー以来、音楽、芸能、歴史などの奥深い知識と独自の視点、語り口で既存のジャンルに収まらない活躍を続け、「ブラタモリ」では地理・地学とエンターテインメントを融合した新たな教養番組のスタイルを確立。昭和から平成へと続くテレビの世界を一貫してリードしてきた。1983年には「NHK紅白歌合戦」の司会を務め、「ウオッチング」、「NHKスペシャル 脅威の小宇宙・人体」、「巨大災害 MEGA DISASTER」など生き物・科学分野の番組にも数多く出演するなど、幅広く公共放送の発展を支えている。
▽三田佳子氏(俳優/75歳)
 〈功績〉
 1965年の「太閤記」をはじめ、「いのち」、「花の乱」など大河ドラマを含む数多くの作品に出演。銀幕のスターとして培った気品と存在感ある演技で人々を魅了し、本格化するテレビドラマの時代を支えてきた。「NHK紅白歌合戦」の司会を1989年から2年続けて務めるなど多彩な才能で幅広く 放送に貢献し、2014年には旭日小綬章を受章。今年度も「忠臣蔵の恋」に出演するなど、半世紀にわたり、放送文化の発展に寄与している。
▽矢島稔氏(群馬県立ぐんま昆虫の森 名誉園長/86歳)
 〈功績〉
 昭和30年代より、昆虫学者として数多くのラジオ、テレビ番組に出演。33年間にわたって親しまれているラジオ番組「夏休み子ども科学電話相談」には放送開始時から回答者として携わり、豊かな知見を子どもの目線に立ったわかりやすい言葉で伝えてきた。東京動物園協会理事長などを歴任し、後進の育成に尽力すると共に、「アインシュタインの眼」、「爆笑問題のニッポンの教養」など新しい表現を試みる番組にも出演。幅広く放送文化の発展に寄与している。

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