情報・通信

電話のユニバーサルサービス親子見学会 関東総通局など

【2016年08月08日】

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 総務省関東総合通信局及び一般社団法人電気通信事業者協会は7月26日、「親子で学ぶ電話のしくみ見学・説明会~電話のユニバーサルサービスに関する親子見学・説明会」をさいたま市浦和区の埼玉教育会館で開催した。電話のユニバーサルサービス(全国で提供されている加入電話や公衆電話、緊急通報)について理解を深めるため、小学校5年生・6年生の親子を対象としたもので、20組40名の親子が参加した。電話のユニバーサル制度の説明の後、NTT東日本のとう道等の通信施設、埼玉県警察本部の通信司令室等を見学した。
 ユニバーサルサービスとは、生活に不可欠な電話サービスのことで、全国どこでも同じように利用できるよう法律で保障されている。固定電話、公衆電話、緊急通報がその対象。NTT東西がNTT法に基づきユニバーサルサービスを日本全国で適切、公平、安定的に提供する責務を負っている。ユニバーサルサービスは2005年度から赤字となったため、同制度を維持するため各電話会社が費用を負担し、また、固定・携帯・スマートフォンの利用者は月額2~3円を負担している。
 その後、NTT東日本の常盤ビルに移動し、公衆電話での緊急通報の掛け方等について次のような説明が行われた。電話がつながるのは糸電話と同じ原理で、電話機と伝送路で音声信号をつなぐ。伝送路は、光ファイバーとメタルで構成される。大勢の人が話す時は多くの電話機と伝送路が必要になるが、その際、交換機が伝送路と電話機をつなぎ換える。NTT東日本は交換機と伝送路のサービスを提供している。交換機はNTTビル内にあり、用途により様々な交換機がある。特にNTTのビル同士を結ぶ設備が重要となる。また、アンテナを備えた鉄塔や電力設備があり、停電用のバッテリーや発電機がある。埼玉県にはNTTビルが144棟あるが、小さいビルにはバッテリーしかないため、長時間停電する場合には発電機を積んだ非常用電源車が駆けつける。
 電柱にはNTTの単独柱と、電力線と電話線が乗っている共架柱がある。各電柱には名札が付いており、電力会社とNTTがそれぞれ搭載ケーブルを管理している。電柱のそばには、ケーブルを各家庭に配線する接続点としてメタル用端子函、光ファイバー用クロージャがあり、戸外の保安器を通って電話機につながる。
 公衆電話機の掛け方を習った子供達は、用意されたデジタル式とアナログ式の2種類の電話機で、硬貨やテレホンカードを使って親のスマートフォンに電話を掛けた。公衆電話から緊急通報する場合、硬貨やテレホンカードを使用せずに掛けられる。アナログ式では受話器を上げて緊急通報ボタンを押してから「110」等を押す。デジタル式は受話器を上げるだけでダイヤルする準備ができているため、受話器を上げてそのまま「110」等を押す。公衆電話は災害時に電話が混み合うような場合でも優先的に電話がつながる。電話回線を通じた電力供給により停電時でも電話を掛けられる。停電時はテレホンカードを読み取る電力がないため硬貨で掛ける。公衆電話の設置場所を検索できるサイト「公衆電話インフォメーションNTT東日本」を使って、通勤路や通学路のどの辺に公衆電話があるかを親子で調べた。日頃からどこに公衆電話機が設置されているかをあらかじめ確認しておくと、いざという時に慌てずに済む。
 続いて、NTT常盤ビルから移動して、とう道を見学した。「常盤~北浦和間とう道」は1977年に開通し、全長860メートルで国道17号の地下11・5メートルに位置する。地下5階まで降りると、夏の猛暑にもかかわらず中はひんやりとして涼しく、管の隙間から漏れる地下水が鍾乳石をつくっていた。メタルやケーブルをまとめた太い電話線が所狭しと何本も張り巡らされ、A点立抗とB点立抗を経由してNTT北浦和ビルまで延びていた。
 埼玉県警察本部通信司令室では、埼玉県内からの緊急通報をすべて受理している。1日あたり約1000件の通報があり、説明を受けていた30分間だけでも約30件の通報があった。110番通報を受理すると自動的に受理画面が表示される。通報者の話を聞きながら事件内容を受理画面にシステム入力し、直ちに無線指令台や警察所等へ転送される。無線指令台では、110番受理台から送信された受理画面の情報を基に、大型ディスプレイ等に表示された一番近いパトカーや警察官の位置を確認しながら無線指令し、迅速に対応する仕組み。事件や事故の発生場所は、現場付近にある信号機の名称から住所を特定できる。施設内に設置してある緊急車両の試乗体験では、子ども達はパトカーや白バイに乗ると笑顔で記念撮影をしていた。
 見学会に参加した中嶋さん親子に感想を聞くと、母親の直子さんは「とう道が国道17号の下を北浦和まで続いているなんて知らなかったけど、めったに入れないところを見学できて良かったです。通信司令室では緊急通報の多いことに驚きました」と話した。娘の志帆さんは「公衆電話は初めてで掛ける前は難しそうだったけど、やってみたら意外と簡単で楽しかったです」と話した。

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