情報・通信

電波環境センシングシステム開発 NEC

【2016年10月07日】

 NECは、IoT機器に対する無線周波数の動的割り当てや、イベント時や災害時の無線周波数の臨時割り当てなど、電波の有効活用を進めるために、実際の電波の利用状況を計測してリアルタイムに可視化する電波環境センシングシステムを開発したと発表した。
 今回開発したシステムは、「小型の電波センサ」と「電波状況を可視化するソフトウェア」で構成される。センサは、テレビ放送や携帯電話など主要な無線システムに適する30MHzから3GHzの幅広い周波数の中から、計測したい周波数の電波のみを抽出し、従来比約100倍高感度で計測できる。
 また、計測したい電波とは異なる方向から来る電波を排除するとともに、計測したい電波を強めることで、強い電波を放射している送信局の近くでも、微弱な電波を高精度に計測する。
 また、ソフトウエアは、今回開発した電波センサ間の電波状況を推定して補間し、計測したいエリアの電波状況を網羅的に可視化する。
 これらにより、各地点の電波の強さの分布や時間変化を、周波数毎に実測し、リアルタイムに可視化することで、周波数の空き状況など実際の電波利用を確認できる。
 今後、スタジアムや駅・空港などの人口密集地での電波環境のモニタリング、無線設備の最適配置や運用計画の立案、周波数管理や不法電波の監視など、様々な領域での応用を目指し2020年に向けて実用化を進める。
 昨今、無線通信の大容量化、大規模化、IoTなど適用領域が拡大しており、今後さらにIoT機器が530億個程度まで増加するなど、電波の利用需要がさらに増加すると予想されている。
 需要の増加により、割り当て可能な無線周波数帯域が不足すると、膨大な数のIoTセンサからの情報収集や、イベント時や災害時に必要な無線通信が滞る可能性がある。このような周波数枯渇時の無線通信の障害を回避し、安定的な無線通信を実現するには、様々な場所で時々刻々と変化する空き無線帯域を切り替えて利用することが不可欠だ。そのためには、まず、電波が実際どのように使われているか実態を調査し、利用されていない周波数を発掘することが求められる。
 今回、NECは、従来比100倍の高感度なスマートフォン大の小型電波センサで高精度に電波を計測し、30MHzから3GHzの幅広い周波数の電波利用の実態をリアルタイムに可視化する電波環境センシングシステムを開発したもの。

情報・通信一覧へ  トップページへ