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最終利益8・5%増の8001億円 NTT平成29年3月期連結決算

【2017年06月05日】

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▲ 鵜浦博夫社長

 NTTが5月15日に発表した平成29年3月期連結決算は、売上高が前年同期比1・3%減の11兆3910億円、本業の儲けを示す営業利益は14・2%増の1兆5398億円、最終利益は8・5%増の8001億円となった。売上高は対前年比で1500億円の減収だが、海外事業の売上が円高により為替影響を2200億円受けており、これを除くと実質的には増収だった。営業利益は1916億円増益し、昨年度より減価償却方法を定率法から定額法に変更したことによる利益影響等によりプラス680億円となった。最終利益は624億円増益し、前年度の過去最高益を更新した。

 鵜浦博夫社長は、「グローバル・クラウドサービスのクロスセル受注額9・4億㌦は、クロスセルとしては年間で最高額となった。B2B2Xモデルは昨年度、具体的な協業案件を加速した。これらの取り組みについて、3月にドイツで開催された「CeBIT2017」や4月に幕張メッセで開催された「ニコニコ超会議2017」に出展し紹介した。本件については確かな手応えを感じた一年だった」と話した。
 事業別では、地域通信事業は固定音声収入の減収が継続しているが、減収幅が縮小。加えて各分野における効率化の進展等により減収をカバーしたことや、減価償却法の変更、不動産売却益のプラス影響の約600億円を含め、営業利益は対前年比945億円増益し、3595億円となった。長距離・国際通信事業は、NTTコミュニケーションズ(NTTコム)グループによるデータネットワークの増収や、データセンター事業を中心とした国内ビジネスの成長に加え、コスト削減により143億円、12・1%の増益となったが、ディメンションセンターの構造改革に伴う一時費用やセキュリティ事業の統合に伴う減損などが約700億円あったため、559億円の減益で408億円となった。移動通信事業は、モバイル通信サービス収入の増加、スマートライフ領域の成長、コスト削減効果等により増益となったことに加え、減価償却方法の変更による利益影響が約600億円プラスに働いたことにより、1633億円増益の9516億円となった。データ通信事業は売上拡大に伴う利益の積み上げに加え、不採算案件の縮小による利益増があるが、M&Aに関連する一時的な費用を計上したこと等により、49億円減益の1079億円となった。なお、国内会計基準を適用しているNTTデータについては、このM&Aに関連する一時的な費用約220億円は特別損失として計上した。
 グローバルビジネスの強化については2018年3月期の取り組みとして、NTTコムとディメンションデータのクラウドサービスを統合・強化する。NTTコムとディメンションデータのクラウド設備をNTTコムにおいて統合運用し、ディメンションデータには卸提供を実施する予定。なお、サービス開発や営業については引き続き両社が力を合わせることでビジネス収益性をさらに高める考え。
 2018年3月期の業績予想については、「売上高、営業利益、最終利益のすべてにおいて過去最高を目指す計画」(鵜浦社長)。売上高は、国内で対前年比340億円、海外で3250億円拡大し、計3・2%増、3590億円増収となる11兆7500億円を計画。営業利益は、グループ各社の利益成長やコスト効率化等を織り込み、3・3%増、502億円増益となる1兆5900億円を目指す。なお、減価償却方法の変更に関連する利益影響は約650億円を見込んでいる。最終利益は、営業利益の増により3・7%増、299億円増益となる8300億円を見込む。

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