情報・通信

リコージャパンとスカパーJSAT、災害発生時の情報伝達・共有

201836日】

写真 1
デモンストレーションの模様

 リコージャパン(東京都港区、松石秀隆執行役員社長)とスカパーJSAT(東京都港区、高田真治執行役員社長)は、3月2日にスカパーJSAT横浜衛星管制センター(横浜市)で、災害現場での活躍が期待されるビジュアル情報を用いた衛星通信ソリューションの提供開始に向けて共同説明会を開いた。災害時に、対策本部と災害地域などの遠隔地を衛星通信で接続し、映像や音声などを通じて迅速に情報伝達・共有を行うことを支援する、ビジュアル情報衛星通信システムの提供を共同で始めたと発表した。
 提供を開始したソリューションは、スカパーJSATが提供する衛星通信サービス「ExBird」と、リコーのビジュアルコミュニケーション機器「RICOH Unified Communication System」(RICOH UCS)および「RICOH Interactive Whiteboard」(RICOH IWB)」を組み合わせたもの。耐災害性、広域性、柔軟性に優れたIPネットワークサービス「ExBird」により通信インフラを確保することで、電話や防災無線では伝えることができない地図・写真・映像などのビジュアル情報を、「RICOH UCS」や「RICOH IWB」を用いて伝達・共有することが可能になる。
 説明会では、木村和広リコージャパン執行役員ICT事業本部商品企画本部長が「リコーは、お客様へ提供する価値を『EMPOWERING DIGITAL WORKPLACES』と表している。これは、様々なワークプレイスの変革をテクノロジーとサービスのイノベーションでお客様と共に実現していくこと。〝はたらくをよりスマートに〟。お客様のワークプレイスの拡がりと、仕事のデジタル化を支援し、価値を提供していく。スカパーJSATは、自ら衛星を保有する国内唯一のベンダーで当社にとって欠かすことのできないパートナー。両社の強みを組み合わせて災害発生時の情報伝達・共有を支援する」と挨拶した。
 続いて、ビジュアル情報衛星通信システムに関する協業発表をリコージャパンICT事業本部商品企画本部ソリューション統括室の竹原正博氏が行った。「非常用通信の重要性では、初期における通信手段の確保が最大の課題。現状は衛星通信とMCA無線のみといえる。今回共同で提供する『ビジュアル情報衛星通信システム』は、スカパーの災害に影響を受けない衛星通信サービスとリコーのビジュアルコミュニケーション機器を組み合わせる。インターネット接続可能なリコーの機器を接続し、非常時に役立てるもの。両社は事業継続対策(BCP)コンソーシアム活動で2015年にDMAT事務局ほかと災害医療向け共同研究開発を始めたのがきっかけだ」と述べた。リコージャパンとスカパーJSATは、東日本大震災前より「事業継続対策コンソーシアム」に参加し、非常用通信に関する課題解決に継続的に取り組んできたという。そして東海4県災害訓練への参加、東京駅周辺防災訓練/みなとみらい21防災訓練に参加といった取り組みを紹介した。さらに、竹原氏は「救急医療の分野に対してはDMAT事務局や日本集団災害医学会などの協力を得ながら、リコージャパンの営業網を通じて販売展開する。防災拠点・公共施設に対しては包括連携協定を結んでいる自治体を中心に、また民間企業に対しては防災意識の高い業種に絞って、リコージャパンの営業網を通じて販売展開する。販売目標は3年間で1000件を見込んでいる」と話した。
 続いて、大規模災害時の衛星通信の役割について瀬尾淳スカパーJSAT宇宙・衛星事業本部専任部長が次のように述べた。「衛星通信は災害時には唯一無二の通信手段だ。私たちのやるべきことは『私たちに何ができるか。『備えること、『つながる』ことであり、異業種とのコラボレーションで、これまでの衛星回線のみの提供からアプリケーションも含めた提供を行う。リコーの機器との接続は大変相性が良い。これらの組み合わせにおいて非常に高い接続品質で提供できることの確認ができた」と述べ、東日本大震災で同社が緊急回線、設備を提供したことも紹介した。「将来的にはお客様にワンストップで提供したいと思う」と述べた。
 続いて、災害被災を想定し、同システムを用いた情報共有のデモンストレーションを行った。国立病院機構災害医療センター/厚生労働省DMAT事務局の田治明宏氏が主導して行った。訓練デモのシナリオは「災害想定が2018年3月2日1時57分。川崎市直下地震が発生(M7・3)。地震の影響(DMATの活動への影響)で、多摩川付近の幹線道路は通行止めや渋滞のため災害医療センターにあるDMAT事務局は、スカパーJSAT横浜管制センターへ参集拠点の設置を決定しDMAT隊員を派遣した」。システム構成では、横浜衛星管制センターを参集拠点本部(ハブ局、固定局)とし、ほかに災害医療センター/厚労省DMAT事務局を固定局、可搬局を横浜衛星管制センター内に置いた。リコーのUCS、IWBとスカパーJSATの衛星IPネットワークサービス「ExBird」が密接に連携したデモとなった。
 続いて、佐藤靖之事業継続対策コンソーシアム事務局長がコメントした。

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