情報・通信

三菱電機が「CEATEC 2020 ONLINE」に出展

20201019日】

写真 1
空中タッチ操作ディスプレイ

 三菱電機は、「CEATEC 2020 ONLINE」に「三菱電機グループが目指す持続可能な社会の実現に向けて~Society5・0の実現、SDGsの達成へ寄与する最新技術~」をテーマに出展する。総合電機メーカーとしての技術シナジーを活かしたニューノーマル社会に適したソリューションを「ライフ」「インダストリー」「インフラ」「モビリティ」の4つの領域に分けて、映像を中心としたコンテンツで紹介する。また、「CEATEC 2020 ONLINE」の開催にあわせて公開する同社特設サイトでは、より詳細な特長を紹介するほかコンセプトムービーも紹介する。
 出展ゾーンはCEATEC 2020 ONLINE「企業エリア」。「CEATEC 2020 ONLINE」公式サイト(https://www.ceatec.com/)内の同社ページでは、10月20日~10月23日は来場者の質問にオンラインで対応する。10月24日以降、12月31日まで映像などのコンテンツは引き続き閲覧できる。
 同社CEATEC特設サイトは10月20日サイトオープン(https://www.mitsubishielectric.co.jp/me/convention/ceatec2020/)。
 出展内容は次の通り。
 ◇ライフ▽ビル設備、人、ロボットの親和性を高めロボットの自由な移動を可能とするスマートシティ・ビルIoTプラットフォーム「Ville―feuille(ヴィルフィーユ)」▽ニューノーマル社会の中でさらなる快適空間を提供する『換気送風技術』
 ◇インダストリー▽空中に浮かぶ画面に触れて操作できる非接触型『空中タッチ操作ディスプレイ』
 ◇インフラ▽赤外線センサー「MelDIR(メルダー)」により人や物などの熱源の温度データを取得し、24時間昼夜問わず人の転倒やうずくまりを検知してスマートフォン等への通知が可能な「kizkia―Knight(きずきあ ないと)」
 ◇モビリティ▽人の操作を少ないデータで効率的に模倣学習し、人が操作しているかのような自然な動作を機械が実現することで人との協調が容易となる『人と協調するAI』
  ◇  ◇  ◇
 汚れた手でも触れる衛生的な『空中タッチ操作ディスプレイ』は、空中に表示された映像にタッチ操作が可能。特長は①測距センサーを利用した指先の空間位置検出により、高精度なタッチ操作を実現②文字もはっきり見える高解像度の空中映像表示③のぞき見できない構造で、セキュアな機器にも適用が可能。
 酒井尚志・宣伝部コーポレートコミュニケーショングループ専任は「『CEATEC 2020 ONLINE』の三菱電機のキーワードは〝非接触〟と〝換気〟。『空中タッチ操作ディスプレイ』は昨年、CEATECに出展したものをバージョンアップした。コロナ禍となってマスコミからの問い合わせ、取材依頼が多い製品。三菱電機の技術である空間の位置検出と高精度な画像がポイント。空中映像のタッチ操作で清潔社会に貢献する。今後、工場内の手の汚れた人が使用できるといった工場内の操作インターフェースや、エントランスのセキュリティ装置への適用を目指し、事業化を推進する。将来的には、カーナビやATM、駅の券売機など液晶画面でタッチするところへの適用を視野に入れている。コロナ禍で直接、タッチパネルを触りたくない人も増えているので、非常に注目度が高い製品といえる。CEATEC公式サイトでは動画で紹介する。当社CEATEC特設サイトではデモンストレーションを考えている。マウス等でクリックすることで左右からののぞき見防止を体験できる」と述べた。
  ◇  ◇  ◇
 「kizkia―Knight」は、AI技術「Maisart」(マイサート)を活用した三菱電機の映像解析ソリューション「kizkia」の監視カメラに赤外線センサー「MelDIR」が付いたもの。
 「kizkia」は、AI技術を活用し監視カメラの映像をリアルタイムに解析、これまで人が見ているだけでは気づかなかったことへの対応や、未来予測の支援を可能とする。『ヒト属性検知』で、あらかじめ学習したヒトの属性を検知する。ここでの属性は、例えば行きかう人々の中でベビーカー/車イスを押しているヒト。『置き忘れ検知』で、一定時間以上同じ場所に置かれているモノを検知する。属性は、さっきまで無かったのにヒトに置き去られたモノ。『ふらつき検知』で、動線を解析しふらついているヒトを検知する。属性は、普通に歩くヒトとは異なる不自然にふらふら歩くコト。こういった「ヒト・モノ・コト」を検知して通知するソリューション。未来予測技術で、例えばこのベンチに寝る人が多いので見回りを多くした方が良いといったことをビックデータ化して事前に持つこともできる。
 「MelDIR」は▽高画素=従来比10倍の高画素(80×32画素)▽高温度分解能=従来比5倍の分解能(100mK、0・1度単位での温度分析)▽小型化・省スペース=従来比80%の小型化(19・5×13・5×9・5mm)―などが特長。同製品は、三菱電機が設計・製造を担当した陸域観測技術衛星2号「だいち2号」に搭載したサーマルダイオード赤外線センサー技術の活用により実現した。
 「『kizkia』は〝気付く〟から、『Knight』は〝夜〟と〝騎士〟からネーミングした。夜間でも赤外線センサーで感知できるのが特長。赤外線カメラになので個人の特定ができないこともメリット。例えばショッピングモールや空港などで体温の高い人がいたら警備員のスマートフォンに通知ができる。赤外線センサーを応用して歩いている人の体温を自動検知できるところをご覧いただける」(酒井氏)。
  ◇  ◇  ◇
 三菱電機は、AI技術「Maisart」の1つである逆強化学習(熟練者の最適な操作を基に試行錯誤で自ら最適な操作を推定・学習するAI技術)を活用し、人の操作を少ないデータで効率的に模倣学習し、人が操作しているかのような自然な動作を機械が実現することで、人との協調が容易となる「人と協調するAI」を開発した。
 開発の特長は次の通り。
 ①模倣学習による機械の自然な動作で、人と機械が混在する環境での作業効率向上=「道を譲る」などの人が行った協調動作の操作データを収集し、シミュレーター上で逆強化学習により模倣学習することで、人が操作しているかのような自然な動作を実現。周囲作業者の作業の妨げにならないように機械が動くことで、人と機械が混在する環境での作業効率が従来と比べて30%向上②「Maisart」の逆強化学習により、少ないデータで効率的に学習=逆強化学習を用いて、AGV(無人搬送車)周辺の画像と人による運転操作データに基づいた模倣学習を実現。従来の「教師あり学習」(熟練者の最適な操作そのものを模倣学習する方法)と比較して10分の1以下の運転操作データで学習が可能。
 例えば、AGVと人の操作するフォークリフトが正面で向き合ったケースを考えると、「人と協調するAI」開発前は機械との協調が成立せず、大幅な作業時間ロスが発生する。AGVは、センサーがフォークリフトを検出し「停止」。フォークリフトは、左折したいのに停止したAGVが邪魔で進めない。人が作った「道を譲る」などの協調動作の操作データを収集し、シミュレーターで逆強化学習することで、機械と人が協調しやすくなり、人の作業効率が向上する。AGVは、フォークリフトのために「後退」し、フォークリフトはAGVが退いてくれたので遅滞なく移動できる。
 「通常、人の操作するフォークリフトと無人搬送車の場合、フォークリフトがよける。これを逆強化学習による協調制御で無人搬送車がよけるもの。今回、動画コンテンツで紹介する。実際、デモ映像を見ると人間がモノをよけるような合理的な動きをしている」(同)。
 同社のCEATEC公式サイトでは、『AI技術「Maisart」への取り組み最前線~逆強化学習技術による作業者との協調制御~』と題して約20分のウェビナーを実施する。
  ◇  ◇  ◇
 三菱電機は、クラウド上に蓄積したビル設備データの利活用を可能にする独自のスマートシティ・ビルIoTプラットフォーム「Ville―feuille」を開発し、これを活用した新たなビル運用支援サービスを順次発売した。
 ロボットの円滑なビル内縦横移動を支援する「ロボット移動支援」や、遠隔でのビルのエネルギー管理、ZEB(net Zero Energy Building)運用を支援する「エネルギーマネジメント」など、新たな社会課題解決に向けたサービスの提供により、スマートシティ・スマートビルの実現に貢献する。
 ビル運用支援サービスの特長は次の通り。
 ①ロボットの円滑なビル内縦横移動を支援し、ビル管理業務の省力化に貢献(サービス名称:ロボット移動支援サービス)=警備、清掃、物品搬送などの自走式サービスロボットの位置情報をもとに、エレベーターや入退室管理システムなどのビル内設備を制御し、ロボットの円滑なビル内移動を支援
複数用途・複数台数のロボットの同時運用も可能にし、ビル管理業務の省力化に貢献②遠隔でのビルのエネルギー分析を省力化、ZEBのエネルギー削減目標達成に貢献(サービス名称:エネルギーマネジメントサービス)=クラウド上に電力使用量などのデータを蓄積することで、タブレットやモバイルパソコンなどを用いて遠隔でもデータを確認でき、ビルのエネルギー管理を省力化。グラフ表示機能を活用して、計画値と実績値の差異や改善点を管理者が抽出するなど、目的に応じたBEMSデータの分析を可能とし、ZEBのエネルギー削減目標達成に貢献。
 酒井氏は「今回は映像により紹介する。今後、ビルの中に清掃ロボットや警備ロボットなどたくさんのロボットが導入される。ロボット移動支援サービスは、ロボットと人間をちゃんと切り分けてさまざまな支援を行うサービス。エレベーター連携や入退室管理システム連携などをトータルで制御できる―これが『Ville―feuille』の考え方。例えば、新型コロナウイルス感染拡大防止などを目的に、サービスロボットの活用が大きく期待されているが、ビル内で自走式サービスロボットを活用するには、ロボットが上下階移動を行うための『エレベーター連携』、セキュリティーエリアを跨って移動するための『入退室管理システム連携』の実現が今後、不可欠となる」と話す。
  ◇  ◇  ◇
 ニューノーマル時代の〝空気マネジメント〟では、「密閉空間」への対策として換気への関心が高まっている。また、空気清浄機の利用が推奨されている。三菱電機は「換気」と「空気清浄」を助ける製品を展開している。
 エアコン運転中の換気によって室温変化や消費電力面でロスが発生してしまう。そこで「換気」を助ける製品として全熱交換形換気扇「ロスナイ」を紹介する。「ロスナイ」は、換気で捨てられてしまう室内の暖かさや涼しさを再利用しながら換気を行う。汚れた空気から熱エネルギーを回収して排出、屋外の新鮮空気に熱エネルギーを戻して室内に給気するので、熱ロスが少なくエアコンの電気代を削減する。短期間での空気の入れ替えは、急速モードで行える。製品の内部構造の工夫により防音効果(遮音性)も高い。屋外の音が気になる部屋や、ピアノ室など室内の音が気になる部屋にも最適。
 「空気清浄」では、放電で空気を洗う「ヘルスエアー機能」搭載循環ファンを紹介する。24時間、天井から空気をキレイにする。「ヘルスエアー」ユニットの電界空間において放電を発生させ、空間を通過する物質の性質を変化させることで、空気中に含まれるウイルスや菌、花粉を抑制・除去、さらにニオイの脱臭も行う。
 「今回のキーワードは〝非接触〟と〝換気〟。三菱電機は『換気』と『空気清浄』の技術に長けている。中でも『ロスナイ』は内気温は下げずに換気ができるのがメリット。夏場の場合、冷房が効いた部屋は28度Cなのに外が40度Cあっても28度Cを下げずに換気を入れる。通常の換気扇ではだんだん室内の温度が上がるのだがそれを補うのが『ロスナイ』という技術。学校であったり病院であったりと各シチュエーションごとにどういう換気を行ったらベストなのかを動画で紹介する」(同)。

情報・通信一覧へ  トップページへ