経産省/国際標準ISO4272発行/日本提案のトラック隊列走行システム

 経済産業省産業技術環境局によると、日本が国際議長を務めるISO(国際標準化機構)/TC204(ITS高度道路交通システム)/WG14(走行制御)はこのほど、日本から2019年4月に提案のあった「トラック隊列走行システム」に関する国際標準を、より安全で効率的な国際標準ISO4272(トラック隊列走行システム)として発行した。“隊列走行”とは、複数のトラックが連なり、走行状況を通信によってリアルタイムで共有し、自動で車間距離を保って走行する技術で、この技術の国際的な普及には、走行システム/機能の開発について、共通の方式で取組むことが必要とされ、今般、走行システムに関して、日本提案の国際標準ISO4272が発行されたもので、トラック隊列走行システムの活用を通じて、物流の担い手不足解消や物流効率の向上などに繋がることが期待できるとした。 隊列走行の実用化に向けた検討は、欧米を始めとする世界各国においても行われており、国際的に統一された標準の整備は、大変重要と考えられていた。したがって、日本における車両技術の開発と実証実験から得られた成果をベースに、共通の機能を有したシステムがより広く世界に普及することを目指し、日本から国際標準の提案をした。 今回発行された国際標準ISO4272(トラック隊列走行システム)は、隊列の形成/加入/離脱時の機能(隊列運行管理機能)と、隊列走行の機能(隊列走行制御機能)について規定している。これらの機能の標準化によって、異なるメーカーの車両が混在していても隊列の加入者情報を共有することが可能となり、加入時においても協調して車速の調整を行うなどした隊列の形式が可能となる。(全文は9月30日付1面で掲載)