同社初のフルサイズミラーレス一眼カメラ発表 4K/60p・HLG映像も撮影可能 パナソニック

 パナソニックは2月14日に都内で記者会見を開催し、同社ミラーレスカメラ「LUMIX」シリーズ初となる、35mmフルサイズイメージセンサーを付属した「DC―S1R」および「DC―S1」の2機種を3月23日より発売すると発表した。 プロユースモデルの「DC―S1R」は4730万画素数、ハイアマ向けモデルの「DC―S1」は2420万画素の35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載しており、ローパスフィルターレス設計により、限界解像性能が向上しており、圧倒的な解像力と、フルサイズならではの奥行きや立体感を実現する。いずれもセンサーの表面にはAR(Anti Reflection)コーティング処理が施されているため、逆光の撮影時もセンサー面で起こりやすい反射を抑えて、フレアを効果的に防ぐ。さらに、センサーの高速読み出しにより、フルサイズミラーレス一眼カメラとしては世界初となる、4K/60pの動画撮影やHLG方式のHDR動画撮影、ハイスピード動画(4K:最大2倍スロー、FHD:最大6倍スロー)の撮影も行える。 ほかにも、HDRの規格であるHLGに基づいてHDRの静止画像を生成できる「HLGフォト」や、ボディ内の手ブレ補正の機構を活用し、センサーをシフトさせながら8回連続で自動撮影をしてカメラ内で自動合成処理を行い、より精細管のある写真を撮影できる「ハイレゾモード」も搭載している。 記者会見には、パナソニック執行役員兼アプライアンス社副社長の渕上英巳氏と、同社メージングネットワーク事業部事業部長の山根洋介氏が登壇。新製品の魅力や意気込みについて、淵上氏は「今回の製品は、プロの方に使い込んでもらえる製品。プロの方に使っていただいて、色々な形でいい写真・映像を撮影してもらいたい。そのお役に立ち、多くの期待に応えられる製品として送り出していきたい」と、山根氏は「デジタルカメラ事業を始めて18年になりますが、当初からプロの方々にLUMIXを使っていただく姿を思い描きながら開発を進めていました。18年間、フルサイズカメラを作りたいと思っていた当社の思いが結実した製品になります。『DC―S1R』は風景・ポートレート・コマーシャルなど仕事用途で高画質の本格撮影を求められるプロカメラマンに、『DC―S1』はアート・ブライダル・ドキュメンタリーなど、静止画だけではなく動画も使われるようなフォトグラファー・ビデオグラファーに使っていただけたらと思います」と語っている。 価格はオープン価格だが、市場想定価格(いずれも税別)は「DC―S1R」の本体は46万4000円前後で標準ズームレンズ付属のMキットが57万6000円前後、「DC―S1」の本体は31万4000円前後で、標準ズームレンズ付属のMキットが42万6000円前後となっている。