Netflix利用料金がセットに au新キャンペーンを各種発表 KDDI
KDDIは5月29日に都内でauブランドのキャンペーン発表会を開催し、日本法人Netflixとの業務提携を行い、日本でのNetflixサービスの料金と携帯電話料金とがセットになった新料金プランを夏以降に提供すると発表した。また、Telexistence(東京都港区、富岡仁CEO)とテレイグジスタンス技術を活用したロボットの遠隔操作体験のイベントを夏頃に実施予定するなど、各種キャンペーンを発表した。 発表会の冒頭に同社代表取締役社長の髙橋誠氏は挨拶を述べ、夏のテーマは「みんなつくろう。」として「通信とライフデザインの融合ということで、単純にお客様にサービスを提供するだけではなくそれぞれを体験価値というように提案していきたいと考えています。5Gの次世代ネットワークを感じさせるワクワクを提案していきたい」と話している。 Netflixとの提携では、動画配信サービスNetflixのコンテンツ利用料金とスマートフォンの通信料金がセットとなり月額5500円から利用が可能となる「auフラットプラン25Netflixパック」が2018年の夏以降より開始される。同料金プランはNetflixのベーシックプランとauフラットプラン20を組み合わせたもので、通常20GBまでのデータ通信料が同料金プランではプラス5GBの25GBとなる。 同提携について髙橋氏は「Netflixは全世界で1億2千万人のユーザーを抱えており、5Gを迎える世界においてエンターテインメントと通信がコラボレートするかが重要な時代になってきます。Netflixとハマる体験をこの夏に提供いたします」と話し、海外のコンテンツが豊富なNetflixと同社が提供している動画配信サービス「ビデオパス」の国内向けのコンテンツを合わせて国内外のコンテンツをユーザーに提案をする、自社単独での垂直統合的なサービス展開ではなく、他社との協業による新しいスタイルの重要性を説明した。 Netflixプロダクト最高責任者のグレッグ・ピーターズ氏は「モバイルはインターネットにおいて非常に重要な位置づけとなっており、当社では新しいテクノロジーやプロダクト体験への投資を怠らず、モバイルによるエンターテインメントライフの向上を図っております。嬉しく思っているのは当社のテクノロジーの革新と新しいプロダクト体験、そして素晴らしいコンテンツを日本のお客様にKDDIとの提携を通して新しいワクワク体験をお届けできることです」と語っており、将来的にはスマートフォンに適したダイジェスト版などのコンテンツ制作も視野に入れているという。 Telexistenceとの協業は、同社がベンチャーファンドの「KDDI Open Innovation Fund」を通じて出資しているTelexistenceが開発したテレイグジスタンス(遠隔存在)技術やVR、通信、クラウドを活用した遠隔操作ロボットの量産型プロトタイプ「MODEL H」を、小笠原返還50周年記念事業の一環として東京都小笠原諸島における観光資源のロボット体験「TELEXISTANCE TRAVEL」を東急不動産と鹿島建設、一般社団法人CiP協議会と共同で2018年夏頃に実施を予定しているというもの。 同技術は、ユーザーがVRヘッドセットや手の感覚を再現する触覚提示デバイスなどを装着し、遠隔地にあるロボットをリアルタイムに操作して物の触覚が再現されることで様々な疑似体験が可能となる技術。同技術には同社グループが有している映像伝送の低遅延化技術が活用されており、商用のモバイルネットワーク(LTE)を活用した操作耐久試験も実施していることから、他の商用通信とロボット操作用通信の両立が確認されている。 同協業について髙橋氏は「距離を越える体験をしていただきたいと思っていて、遠隔地同士の通信をローレーテイエンシーで行えるなど次世代を感じられるようなワクワク感を提供していきたい」と話し、TelexistenceのCEO富岡仁氏は「数年に一度、世の中の常識を変えてしまう製品が市場に現れます。当社はロボットとインターネットを繋げる事業を行っており、遠隔からロボットを自身の分身のように操作可能にすることで、移動のあり方や企業のデジタルトランスフォーメーションのアプローチの仕方などを根底から変えたいと考えております。当社のテレイグジスタンスとKDDIの通信技術を組み合わせることで、様々な常識を変えていきます」と話している。 さらに、「次世代をつくる体験」として、同社の事業共創プラットフォーム「KDDI ∞ Labo」内に、5Gに特化した事業共創を目指す「次世代プログラム」を開設し、同プラットフォームを東京都港区虎ノ門の「KDDI DIGITAL GATE」に移転すると発表。次世代プログラムの第1次募集は5月29日から6月28日までとなっており、キックオフは8月を予定している。髙橋氏は「DIGITAL GATEを中心としながらベンチャー企業やオープンイノベーションを起こしたいという人を集めながら、次世代をつくるワクワクを提案していきたい」と話している。 また、同発表会の最後には同社CMに出演している川栄李奈さん、有村架純さん、菜々緒さんが登場し、同CMに出演する浦ちゃんの家を募集する「浦ちゃんの家大ぼしゅう」(応募期間:5月29日から6月19日まで)にちなみ、各メンバーが考える浦ちゃんの家を思い思いに発表した。他にも、サッカー日本代表を応援する「アイーダ全力応援ムービー」(応募期間:5月29日から6月29日)、対象となるau STAR会員7万人に抽選でデータ容量7GBをプレゼントする「七夕ラッキーくじ」、家族割世帯2台以上の対象機種への機種変更で1台あたり7000円をキャッシュバックする「家族夏得キャンペーン」(6月1日から8月31日)などを紹介した。
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