〝HDスマート連携〟でナビゲーションに付加価値を 将来的にはIoTやコネクティッド領域にも進出 JVCケンウッド
JVCケンウッドは1月10日に記者会見を開催し、ケンウッドブランドの事業戦略について説明したほか、同ブランドのカーナビゲーション「彩速ナビ」の最新モデル「MDV―M906HDL」など3シリーズ6機種およびリアビューカメラを1月下旬より順次発売すると発表した。 国内におけるカーエレクトロニクス市況および同社の事業戦略については、同社オートモーティブ分野アフターマーケット事業部理事兼国内営業統括部長の関谷直樹氏が説明した。 2015年度にはハイレゾ音源に対応したカーナビゲーション「Z702シリーズ」の大ヒットや、特定販路向けモデルの「彩速ナビ Type Dシリーズ」の投入による販路の大幅に拡大、2016年度より新規参入したドライブレコーダーも、東名高速で発生した煽り運転の事件などの影響によって、2017年度にドライブレコーダー需要が大幅に増加したこともあって、同社のアフターマーケット国内事業の売上は、2015年以降3年連続で二桁成長を遂げるなど順調に推移しており、「2018年度も国内売上げは前年度超えを見込んでいます」と関谷氏は説明する。 市場の急成長に伴い、同社カーナビゲーションおよびドライブレコーダーの出荷台数は毎年前年超えを記録しており、ドライブレコーダーの販売数量が2016年および17年は2年連続で1位にもなったという。 また、2020年に向けた中期戦略として関谷氏は「市場の縮小が見込まれる既存ビジネスはシェアの拡大を、その一方では商品とハードの両面から新規ビジネスを想像し、事業規模を拡大していく取り組み強化を図っています。また、新規ジャンルの商品も従来のカーエレクトロニクスジャンルへの挑戦も考えています」と話しており、昨年にはFMトランスミッターやカーチャージャーを、1月8日にはケンウッドブランドでアルミホイールを発表しており、今後もBluetooth搭載のウェアラブルワイヤレススピーカーやフロアマット、フレグランスなどのカーアクセサリーの発売も予定する。 カーナビゲーションの商品戦略については、現状はカーナビゲーションを中心としたシステム提案を行うために、ドライブレコーダーやハイレゾスピーカー、バックカメラ、ETCといった周辺機器の拡充を図っていたが、今後の進化の方向性について関谷氏は「モニターやカメラ映像のハイビジョン化による〝HDスマート連携〟を実現し、高精細で高画質な映像システムを提案していきます」と話し、周辺機器がHD対応になることによる高付加価値化や他社製品との差別化を図っていくという。 さらに、将来的にはIoTソリューションやテレマティックサービス、コネクティッドといった進化の検討にも入っているといい、「当社は『感動と安心を世界の人々へ』という企業ビジョンを掲げており、これからも音と映像という当社の強みを活かした商品づくりで、ケンウッドブランドの価値を向上させ、微力ながら皆様に貢献したいと考えています」と関谷氏は話している。
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