「日本賞2024」、11月18日~21日に開催

NHK主催で、教育コンテンツのみを対象にした国際コンクール「日本賞」。今年も昨年に引き続きリアル開催となる。期間は11月18日~11月21日。授賞式は11月21日16時~17時15分に開催される。
日本賞は、1965年に第1回が開催されたが、その前年に開かれた「世界学校放送会議」の最終日に当時のNHK会長の阿部真之助氏が、「放送番組の質的向上を目的とした各種の国際コンクールの多くは、芸術・芸能の分野に属するものであり、学校放送をはじめとした教育・教養では必ずしも十分でない」として、日本における放送開始40周年を記念し「教育番組の国際コンクールを創設、その優秀作にNHKから『日本賞』を贈ることにしたい」と提唱し、その翌年から始まった。
今年は59の国と地域(2023年は55の国と地域)から過去最多の423(同391)のエントリーがあった。日本賞はコンテンツ部門と企画部門に分かれ、さらにコンテンツ部門は、対象の年齢によって分けた4つのカテゴリー【▽①幼児向け(0~6歳)▽②児童向け(6~12歳)▽③青少年向け(12~18歳)▽④一般向け(18歳以上)】と、予算・機材などの制作条件が十分でない国・地域における教育番組の企画の実現を支援し、世界の教育放送の向上に貢献することを目的とするコンテンツ企画部門の5つのカテゴリーに分けて、一次審査が行われた。この中から最優秀作品4本、優秀作品4本、そして特別賞1本、計9本の受賞作品が決定。さらに、最優秀作品4本の中から11月21日(木)の最終日に「グランプリ日本賞」が選ばれる。
11月18日(月)~21日(木)に「日本賞映像祭」も開催する。会場はWITH HARAJUKU HALL(東京・原宿)。受賞作品の上映会と、その制作者や審査委員を迎えて、来場者とのディスカッションを実施。最終日には各部門の最優秀賞作品の中から「グランプリ日本賞」が選ばれる(企画部門の各賞も同時)。イベントはすべて、一般の人も無料で参加できる。ホームページから申込みする。
今年は多様な視点をもたらし想像力を広げ、考えを深めることを促す作品、外国で繰り広げられる戦争の状況を伝え、苦境に立つ人たちへの共感を育むもの、また新たな映像表現を通して教育コンテンツの向上を目指した作品など、子どもたちや若者が未来を作っていくためのヒントになるような教育コンテンツがそろったという。
ファイナリストに選ばれた4部門・28本の作品は、11月11日から12月1日の期間、日本賞公式ホームページの特設イベント配信プラットフォームで視聴できる。作品はいずれも英語版だが、これらのうち最優秀賞や優秀賞などの受賞作品9本は、11月18日以降、日本語字幕付きで視聴できる。また、グランプリを含む受賞作品は、年度内にEテレで放送する予定。

(全文は10月25日号3面に掲載)

この記事を書いた記者

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成澤誠
放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。