パナソニックIBC2019 次世代の製品群や新たな放送の価値を提案
パナソニックは、9月13日(金)~17日(火)までオランダ・アムステルダムのRAIコンベンションセンターで開催する欧州最大の放送業界向けの展示会『IBC(International Broadcasting Convention)2019』に出展する。 同社ブースは、昨年と同じ場所(Hall11/C45)、同じ広さ(368㎡)となる。令和元年となる今回は、『新コンセプトスイッチャーを核とした、ライブIPスイッチング』をテーマに、「ライブエンターテインメントスタジオ」、「PTZコーナー」、「制作コーナー」、「新技術・新製品コーナー」の4つのゾーンを展開。次世代の製品群を中心に、新たな放送の価値を提案する。 メインステージとなる「ライブエンターテインメントスタジオ」エリアでは、新製品の8KROI(Region of Interest=切り出し)カメラシステムやスタジオカメラ、PTZリモートカメラ、シネマライブカメラを展示。ロボティックスやレール、昇降機、回転台、AR/VR、スローモーション、小型カメラなどの3rdパーティーコラボレーションをあわせて提案する。さらに、eスポーツなど用途が拡大するライブストリーミングにも対応した次世代ライブIPスイッチャー(参考出展)も展示するなど、見どころ満載のコーナー/ブースとなる。 本紙では、新開発した画期的な放送システムの一つである8KROIカメラシステムを紹介しよう。 ●8K映像から最大4枠のHD映像を切り出す8KROIカメラシステム 8KROIカメラシステムは、8Kマルチパーパスカメラ「AK‐800GJ」と、イメージプロセッシングユニット「AK‐SHU800」、フレーミング制御ソフトウェアキー「AK‐SFC101G」で構成。 高精細・広画角の8Kカメラ映像から最大4枠のHD映像を切り出し、それぞれにフレーミング(パン・チルト・ズーム操作)できることにより、1台の設置カメラで4台のHDカメラとして運用できる。 さらに、最大8台の8Kマルチパーパスカメラを接続し、1台のカメラのフレーミング操作に他のカメラのフレーミングを自動追従させることも可能だ。周辺部の切り出しにおいても、広角歪み自動補正機能により、自然な映像を実現する。 このシステムにより、ライブイベント収録やスポーツ中継などにおいても撮影の効率化と省力化が図れ、設置・移設・輸送コストも削減する。また複数カメラの設置によって、ふさいでいた観客席を生かすことも実現する。 主な特長は次の通り。 ①高精細の8Kカメラ映像から最大4枠のHD映像を切り出して紹介。 ②複数(最大8台)のカメラのフレーミングを連動させたマルチカメラ運用も可能。 ③広角歪みの自動補正機能により、周辺部切出し時の歪みをリアルタイムで補正など。 同社の大西プロフェッショナルAV統括は、「将来のIP化や、効率化、省人化のスタジオを目指しており、これまでカメラを視点としてライブの見せ方を提案してきましたが、今回はIPスイッチャーを核とした新たな見せ方を提案します」と語る。 同社ブースでは、ライブエンターテインメントで活躍する多彩なラインアップや映像制作の可能性を広げるためのシステムの参考出展をはじめ、ソリューションからプロダクトや技術など、様々なシーンでの映像制作業界に貢献する新たな価値を提案する。
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