NHK 8KPVにソニー製Crystal LED採用
NHKは、7月14日(土)~16日(月)に、渋谷ヒカリエ・ヒカリエホールB(東京都渋谷区)において、2018FIFAワールドカップ ロシア大会の「8Kスーパーハイビジョンパブリックビューイング」を実施した。同パブリックビューイングは、ソニーPCLがレンタルサービスで運用している「Crystal LED ディスプレイシステム」をNHKが採用して行ったもので、イベントに先駆け同会場で「Crystal LEDディスプレイシステム」のお披露目が行われた。その模様とパブリックビューイングをレポートする。 ソニーが開発した「Crystal LEDディスプレイシステム」は、微細なLED素子を配列した画素を、画素ごとに駆動させる自発光のディスプレイ方式を用いており、高コントラスト、広色域の豊かな映像表現を可能にする。さらに、高速動画応答性能に優れた最大120fpでの映像表示を実現。ディスプレイユニットとディスプレイコントローラーの組み合わせにより、設置スペー スや演出意図に応じた任意のサイズ構成にすることができる。 ソニーPCLでは、「Crystal LEDディスプレイシステム」の運用にあたり、8K4K(解像度 7680×4320 pixel)440インチ構成を基本とし、ワイド8K(解像度7680×2160 pixel)400インチ、4K(解像度3840×2160 pixel)220インチ構成の計3タイプを軸に展開を進め、イベントやプロモーション、ショールームや展示施設などにおける超高精細映像の上映を行っている。今回のパブリックビューイングでは、8K4K(解像度 7680×4320 pixel)440インチを採用している。画面サイズは横約9・7㍍×縦約5・4㍍。輝度は最大1000nits、視野角は約180度。国内では初めての8K「Crystal LEDディスプレイシステム」の運用となり、当日は新開発の1・25型8Kイメージセンサーを搭載した8K3板式カメラシステム「UHC―8300」で撮影した映像などを上映した。高精細なだけでなく、臨場感が高い映像になっていた。◇ パブリックビューイング(PV)は、準決勝2試合、3位決定戦を録画上映した他、決勝戦はライブ中継した。記者がPVを観戦したのが、14日(土)で準決勝(イングランド×クロアチア)を上映していた。同試合は、NHKが8K60Pで収録したもので、まず映像で驚いたのがボールの回転だ。2Kではボール回転が潰れて表示されてしまい、スロー再生以外では判別することが難しい。しかし、8Kではボールの回転を通常の中継でも目視で判別できる。さらに、家庭用テレビともっとも違うのが22・2chの立体音響で、実況や解説がないため、ダイレクトに会場の音を聴くことができる。応援や歓声、怒号などが極めてクリアかつ、立体的に聞こえていた。記者は観戦した時点での来場者は焼く350名。PVは決勝戦以外は自由入場で、決勝戦は事前応募。席数は130席程度で、応募人数が席数を上回った場合は、抽選となるがすでに7倍の倍率になっていた。
この記事を書いた記者
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