NHK 前田新会長 「しっかりと軸のぶれない組織運営を」
NHKはこのほど、新しく会長に就任した前田晃伸氏の就任会見を開催した。要旨は以下の通り。 「このたびNHK会長に就任いたしました前田晃伸です。大変な重責を担うことになると受け止めています。改めてよろしくお願いいたします。 公共放送であるNHKには、正確で公平・公正な情報発信、豊かで良質な番組を幅広く提供し、我が国の民主主義の健全な発展と文化の向上に寄与するという大切な氏名がございます。私はこの使命を果たすために、しっかりと軸のぶれない組織運営をしていきたいと思います。 放送法に則り、報道機関として不偏不党の立場を守り、番組編集の自由を確保した上で、何人からも干渉されず、放送の自主・自律を堅持することは当然であります。放送と通信が融合する時代となりましたが、NHKが『公共放送』から『公共メディア』に進化いたしましても、この立場をしっかり保ってまいります。 NHKは、視聴者・国民の皆さまからいただく受信料によって成り立つ組織であります。このことを肝に銘じ、コスト意識を十分にもって、視聴者・国民の皆さまから信頼される、質の高い番組やコンテンツを作り続けることを、全ての役職員に徹底してまいります。 4月1日からは、常時同時配信と見逃し番組配信の新たなサービス「NHKプラス」が本格的に始まります。放送を太い幹としつつ、インターネットも効果的に使って情報を提供してまいります。時代の大きな変化に合わせながら、視聴者・国民が求める、信頼できて役に立つ情報を届けていく、『情報の社会的基盤』の役割を果たしていくことが、公共メディアNHKに求められている普遍的な役割だと考えます。3月1日からの試行的な実施で課題などを洗い出し、4月からの本格実施に備えます。 冒頭に述べた通り、NHKが視聴者・国民からお預かりした受信料をどう効率的・効果的に使い、室の高い番組を制作することなどによりまして公共放送・公共メディアとしての役割を果たしていくかは、経営にあたって最も重要なことだと考えております。その意味で、業務・受信料・ガバナンスを一体とした改革、いわゆる『三位一体改革』は当然、不断に取り組まなければならない過大であります。 今年は、2021年度から始まる、次の中期経営計画を固める年であります。公共メディアとしての魅力ある放送・サービスとともに、将来に向けて公共メディアの土台を固めていくため、本格的な検討を急ぎたいと思います。 2020年は『公共メディア』としてのNHKの真価が問われる重要な1年になると思います。視聴者の皆さまの様々なご意見に謙虚に耳を傾け、スピード感を持って対応し、NHKグループの改革を進めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします」。
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