渋谷スクランブルスクエア NHKがイベントスペースを設置
2019年11月1日にオープンする「渋谷スクランブルスクエア」において、NHKが「NHKプラスクロスSHIBUYA」を設置する。 開業に先駆け、24日にメディア関係に向け、スペースの概要説明や、オープニングイベント「チコチャンブル交差展」を体験できる「メディア向け内覧会」を開催した。 NHKプラスクロスSHIBUYAは、渋谷スクランブルスクエアの14階に位置し、放送だけはない「公共メディアNHK」を“敷居低く”体感できる企画展。なお、NHKプラスクロスSHIBUYAには、ラジオブースとラジオ用設備も設置されており、世界からも注目される“渋谷”から情報発信していくことも計画しているという。 入口を入って目に入るのは、奥にある縦3㍍×横9㍍の大型モニターで、様々なウエルカム映像が流れる他、家庭用では味わえない巨大チコちゃんを体感することができる。ただし、それ以上目を引くのは、天井から吊り下げられたチコちゃんの頭部を模した「なりきりチコちゃん」。なりきりチコちゃんの直径1・5㍍×高さ1.3㍍で、単なるオブジェではなく、かぶって中に入ることができる。中に入るとディスプレイがあり、映像が流れる。チコちゃんの名台詞「ボーっと生きてんじゃねーよ!」の言い方を伝授してくれる。また、被った状態で写真を撮ると誰でもチコちゃんになれる。 その奥のスペースにあるのが「チコちゃんと歩こう!渋谷ARマップ」で、タブレットとヘッド用いてARを体験できるコンテン。タブレットでアプリを立ち上げ、床や壁一面に描かれた渋谷MAPの至るところにあるキヨエちゃんマーカーに、タブレットをかざすとチコちゃんが登場する。チコちゃんが渋谷の歴史、食文化、ファッションなどから三択クイズを出題する。間違えた場合はおなじみの説教で叱られるが、正解した場合は、「つまんねー奴だなぁ」と言われる。また、正解は過去のNHKアーカイブス映像を使ったVTRで発表される。 さらに一番奥では、「チコちゃんの渋谷AR展望台」が用意されている。同スペースは大きく窓が取ってあり、地上14階からスクランブル交差点など渋谷を一望できる。その眺めにタブレットをかざすと様々なチコちゃんが登場する。最初は小さいが、そのチコちゃんをタップすると大きくなっていく。そのまま風景と合わせてチコちゃんを撮影することができる他、誰かにタブレットを渡して、自分とチコちゃんの記念写真を撮影することも可能だ。そのデータはタブレット上にQRコードで表示されるので、そのコードを自分のスマホなどで読み取ることでデータを持ち帰ることができる。 チコちゃんの渋谷AR展望台のスペースには大型モニターを設置して「チコちゃんネビゲーツ!NHKデジタルワールド」も行っている。モニターには10歳未満/10歳代/20歳代/30歳代/40歳代/50歳代/60歳代のそれぞれ男女に分かれたアイコンが表示され、画面のアイコンにタッチすることにより、選んだ人が興味を持ちそうなデジタルコンテンツを表示するもの。NHK番組の他、それ以外のデジタルコンテンツも紹介する。 チコチャンブル交差展は、11月1日(金)~24日(日)の10時~21時に行われる。その後はNHKスペシャルの“食”に関する番組に連動したイベントを行う予定。NHKプラスクロスSHIBUYAでは、順次、その時々の番組に連動したイベントなどを実施していく計画という。 NHKでは、より多くの人に公共メディア・公共放送としての活動を理解してもらうためにも、来場してくれた人に新しい価値を提供できるようなスペースにしたいとしている。 NHKプラスクロスSHIBUYAがある渋谷スクランブルスクエアは、渋谷駅に直結する地上47階の新しいランドマーク。14階・45階~屋上の展望施設「SHIBUYA SKY(渋谷スカイ)」、17階~45階のオフィス、15階の産業交流施設「SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)」、地下2階~14階の商業施設で構成される大規模複合施設。事業主体は渋谷スクランブルスクエア、東急、東日本旅客鉄道、東京地下鉄。24日には「渋谷スクランブルスクエア第1期メディア説明会・内覧会」を実施した。 渋谷スクランブルスクエアは、最先端の文化を生み出すクリエイティブコンテンツ産業の集積・成長を促し、国内外の企業進出を高める機能導入や、国内外の来街者を惹きつける情報発信機能を導入するなど、国際競争力を高める都市機能を導入しており、「渋谷キューズ」も整備している。 また、日本一訪れたくなる街「エンタテイメントシティSHIBUYA」のシンボルとして世界から集客し、益から街へ人を送り出す施設として計画され、ダイナミックなアーバンコア外装やコーナーに特徴を持たせた高層部外装により、渋谷らしさを表現するデザインにしているという。さらに、地上230㍍の屋上に展望施設を設け、周囲に何も遮るもののない360度の眺望を楽しめることができる集客施設としている。内覧会当日は運悪く曇りだったが、屋上からは東京を一望することができ、特に東京タワーと東京スカイツリーを、同時に間近に見ることができる場所はほとんどないだろう。SHIBUYA SKYは、オープン後、年中無休で、毎日9時~23時(最終入場22時)に営業する。料金(税込)は大人(18歳以上)2000円、中学生/高校生1600円、小学生1000円、幼児(3~5歳)600円、乳児(0~2歳)無料。 今回オープンする渋谷スクランブルスクエア第1期(東棟)は、全体の開発計画のフェーズ3に含まれる。同フェーズは2023年までの予定で、東棟以外に渋谷フクラス(道玄坂一丁目駅前地区)の竣工や、渋谷駅桜丘地区の解体に着工する。最後のフェーズ4(2023年~2027年)には、2023年頃に渋谷駅桜丘地区竣工、2027年度渋谷駅街区渋谷スクランブルスクエア第2期(中央・西棟)を開業する予定。
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