放送番組センター 番組アーカイブネットが郡山で初のサービス開始
放送ライブラリーを運営する公益財団法人 放送番組センターでは、このたび、昨年秋に策定した「5か年の事業方針」に基づき、「全国放送番組アーカイブ・ネットワーク(以下、番組アーカイブネット)」のサービスを開始したと発表した。
同サービスは、放送ライブラリーの公開番組の中から、国内外の賞を受けた番組や、放送史に残る番組などを視聴できる新たな試みとなる。
2023年9月1日(金)には、福島県の郡山市中央図書館で全国初の「番組アーカイブネット」が開設された。同図書館2階資料室の視聴ブースで、放送ライブラリーの公開番組の中から選りすぐった121番組(テレビ106番組、ラジオ15番組)を誰でも無料で視聴できる。番組は随時追加され、5年後には約500番組となる予定。
横浜の放送ライブラリー施設内では、過去に放送されたテレビ・ラジオ番組を中心に約3万9000本を一般公開している。これまでにも一部の公共施設や大学等の教育機関で、施設側の求めに応じて放送ライブラリーの公開番組をストリーミング送信するサービスを提供してきたが、今回、番組アーカイブネットという新たな枠組みでのサービス提供を開始したもの。
放送ライブラリーの公開番組の中から選りすぐった番組群を無料で視聴できるこのサービスを、今後、全国各地の図書館等に順次展開していく予定で、5年後には10か所程度でサービス提供を目指している。
9月1日(金)のサービス開始当日には、品川萬里・郡山市長が郡山市中央図書館を視察に訪れ、実際に番組アーカイブネットによる番組視聴を体験した。品川市長は「子供たちに歴史の勉強もかねてよく見てもらいたい。映像を通じた学習の素晴らしい機会になる」と感想を述べ、熱心に地元・郡山に関連する番組に見入っていたという。
放送番組センターは、放送法に基づくわが国唯一の放送番組専門のアーカイブ施設「放送ライブラリー」を運営している。横浜にある放送ライブラリーでは、テレビ・ラジオ番組やCM作品などを収集・保存し、無料で一般に公開している。また、放送の歴史やしくみ等を紹介する常設展のほか、企画展示、公開セミナー、番組上映会などタイムリーなイベントも開催し、放送文化の理解促進に努めている。
この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。
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