ソニー オンプレとクラウド活用可能なソフトスイッチャー

ソニーは、5G通信により高画質な映像伝送を実現するリモートプロダクションユニット「CBK―RPU7」およびオンプレミスとクラウドの両環境で活用可能なソフトウェアスイッチャー「M2L―X」を2024年春以降に発売すると発表した。「CBK―RPU7」の参考予定価格は165万円前後(税込)、ソフトウェアスイッチャー「M2L―X」の参考予定ライセンス価格(金額はオプションやシステム構成によって変わる)は38万5000円前後/3カ月(税込)。
近年、放送業界ではIPベースの効率的な映像制作へ移行する流れや、場所や規模を問わずリモートで映像制作できる環境を実現したいというニーズの高まりがある。ソニーは業界に先駆けて2012年にプロフェッショナル映像制作向けのIPライブ伝送システムを発表して以来、ネットワークに繋がる制作機器の商品構成を充実させ続けながら、オンプレミスとクラウド上の制作リソースをハイブリッドに活用した、次世代のライブ制作ソリューション「Networked Live」を積極展開している。顧客のワークフローにも柔軟に対応し、ハードウェア、ソフトウェア、クラウドのあらゆる面で進化を続け、制作需要の多様化に対して、今回も最適なソリューションを提供する。
「CBK―RPU7」は、ソニーが独自に開発したコーデックチップを搭載し、HEVCコーデックにより最大4K 60pまでの高画質な映像信号を高圧縮し、低遅延で伝送する。これにより、有線伝送に迫る高画質を実現し、マルチカメラ運用時にカメラ間の画質差を低減することでリモートライブ制作のコンテンツ価値を高める。
スポーツやイベントのライブ中継用途に加えて、シネマやバーチャルプロダクションのリモートモニタリング用途での活用を実現するため、デジタルシネマ規格の4K DCI 24pフォーマットの映像伝送にも対応する。

写真は「CBK―RPU7」をカメラへの接続イメージ

(全文は9月22日付3面に掲載)

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。