NHKテクノロジーズ 音声中継車「T―2」を全面改装
NHKテクノロジーズはこのほど、全面改装された音声中継車「T―2」のメディア向け説明会を開催、改装の目的や特徴、今後の展開などについて説明した。
旧T―2は2007年に運用を開始した音声中継車は「のど自慢」、「のど自慢」、「紅白歌合戦」など様々な番組に活用されてきた。しかし、運用開始から15年が経過し、経年劣化も進んでいた。また、旧T―2では、車体の約後ろ半分が機器室となっていたため、制作作業スペースが狭いという問題もあった。
このため“コンパクト”で“良質”な音声制作の実現をコンセプトに、T―2を全面改装することにしたもの。文字通りの全面改装であり、旧T―2に搭載れたものは全て取り外し、内装も全部変更した。車体はそのままであり、サイズも変更していないが、中身は全部入れ替えている。レイアウトも一新しており、機器室はラック化することで大幅に縮小、逆に制作作業スペースを大幅に拡大させている。
旧T―2と同様に多様な放送音声モード(ステレオ、5・1ch)、生放送、マルチチャンネル収録に対応する。また、今回の大きなポイントは“フルIP化”だ。音声卓にはSolid State Logic(SSL)製「System T S500」を導入し、64chの物理フェーダー、メーターブリッジを採用している。IP化によりリモートプロダクションにも対応できる。なお、32インチの4K液晶モニターも搭載しており、映像を確認できるようになっている。(全文は12月11日号3面に掲載)
この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。
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