NTラボ

NHK テクノロジーズ&NHKアート 多地点同時ライブ実証実験を実施

NHKテクノロジーズとNHKアートは、2023年12月26日にNHKホールで行われた「N響第9チャリティーコンサート」(NHK・NHK厚生文化事業団主催)を8K 22・2ch MPEG―H 3D Audioで複数個所にライブ配信する実証実験を行ったと発表した。なお、配信は非公開で実施した。
配信に使用したシステムは22・2マルチチャンネル音響に対応するMPEG―H 3D Audio(Baseline ProfileLevel4)に対応した、8Kリアルタイムエンコーダー/デコーダー/プレーヤーソフトウェアで、NHKテクノロジーズとSpin Digital Video Technologies GmbHおよびスピンデジタルアジアパシフィックが共同で開発し、一般のインターネット回線を用いてクラウド経由で多地点に配信できるもの。
配信先は東京渋谷区のNHKテクノロジーズ本社NTラボ(8K 22・2ch)をはじめ、東京大田区のアストロデザイン本社8K3Dシアター(8K STEREO)、広島県東広島市の東広島芸術文化ホールくらら(8K 5・1ch)、海外はドイツ・ベルリンのSpin Digital本社(8K 5・1ch)とし、国内3か所、海外1か所に同時ライブ配信した。
「東広島芸術文化ホールくらら」でのNHKアートが設営したライブビューイング会場(大型スクリーン、サラウンド音響等)は、福祉的観点から鑑賞スタイルの検証として、通常の座席の客席だけでなくフラットな床面にクッションを置いた客席を設け、従来の音楽鑑賞に不安がある方や幅広い年齢層の方々にも自由なスタイルで鑑賞できる場の検証を実施した。
また、Dolby社のDolbyVision、DolbyAtmos方式(NeSTREAMLIVE)、KORG社KORGLive extremeでの4KAuro3D/HPL方式によるライブ配信実証実験を併せて実施した。(全文は1月26日付3面に掲載)

この記事を書いた記者

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成澤誠
放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。