ブラックマジックデザイン 岩井俊二監督が「キリエのうた」に採用
ブラックマジックデザインは、岩井俊二監督の長編映画「キリエのうた」のグレーディングおよびVFXにDaVinci Resolve Studioが使用されたと発表した。同作は岩井監督自らグレーディングを行なっている。VFXは映像クリエイしたターの田中裕治氏が担当。
岩井監督と音楽プロデューサーの小林武史がタッグを組んだ同作は「スワロウテイル」、「リリイ・シュシュのすべて」に続く音楽映画。歌うことでしか声を出せない路上ミュージシャン、キリエを中心に4人の男女の出逢いと別れを描いた作品。今年解散した六人組ガールズグループBiSHの元メンバーで現在はソロアーティストとして活躍しているアイナ・ジ・エンドが、同作で映画初主演を務め、劇中曲も制作している。そのほか広瀬すず、松村北斗、黒木華などの人気俳優陣が出演している。
「この映画の元となる小説を書いているときに、アイナさんのことを知って、そこから彼女をイメージして話を書き進めていきました。」と岩井監督は話す。
石巻、大阪、帯広、東京。岩井監督にゆかりの地を舞台に物語は繰り広げられる。撮影には約5ヶ月間、延べ日数で42日間ほどかかったという。「撮影中はスケジュールやロケーションの問題、予算の問題などいろいろなことの対応に追われています。ライティングも今回自分でやっています。逆に役者さんには細かく説明せずに自由に演じてもらいました。また撮影時間の節約と、何度も同じことをやって役者さんに負担がかからないように、複数のカメラを使ってマルチアングル撮影しました。撮影時にある程度のトーンは決めましたが、できるだけプレーンに撮りました。(現場で)フィルターなどを使うと後戻りできないので、フィルターをかけたいときは、デジタルで処理しています」(岩井監督)。(全文は1月29日付3面に掲載)
この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。
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